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ベトジェットエア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ベトジェットエア
Vietjet Air
IATA
VJ
ICAO
VJC
コールサイン
VIETJETAIR
設立 2007年
ハブ空港 ノイバイ国際空港
タンソンニャット国際空港
親会社 Sovico Holdings
保有機材数 80機
就航地 43都市
本拠地  ベトナムハノイ
代表者 グエン・ティ・フオン・タオ (Nguyễn Thị Phương Thảo)
外部リンク https://www.vietjetair.com/
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エアバスA320-200

ベトジェットエア (Vietjet Air)は、ベトナム格安航空会社である。ベトナム初の民間航空会社。Sovico Holdings傘下[1]

エアバスA321-200

沿革

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2007年に設立。当初はエアアジアとの合弁で「ベトジェット・エアアジア」として運航する予定であったが、ベトナム政府の外資規制方針によって、エアアジアとしての運航が許されなかった。その後、エアアジアが資本を引き上げた後、2011年12月25日から運航を開始した[2]

2012年に新規路線就航記念として、ビキニ姿のモデルが機内で踊るイベントを実施し、国内外で話題を集めたが、問題視したベトナム当局により地方航空規制違反で罰せられた[3]

2017年7月25日、日本航空(JAL)と包括的業務提携を発表[4]、同社とのコードシェア便運航は2018年10月28日より開始される[5][6]

2018年5月7日、日本の国土交通省より、外国人国際航空運送事業の経営許可を受け[7]、11月8日より大阪/関西 - ハノイ間に就航させた[8]。 その後、大阪/関西 - ホーチミンシティを同年12月14日に[9]東京/成田 - ハノイを2019年1月11日に[10]それぞれ就航した。2019年10月27日には、ダナン - 東京/羽田間が就航した[11]。今後は、名古屋、福岡、鹿児島に就航する計画であると発表された。

2022年5月12日、7月から名古屋福岡-ハノイ線に就航すると発表された。[12]

代表

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CEOのグエン・ティ・フオン・タオ (Nguyễn Thị Phương Thảo)は、親会社のSovico Holdingsの共同創業者・会長であり、東南アジアの女性として自力で成功した初のビリオネア(=総資産10億ドル以上)でもある[3][13]。既婚で4人の子を持つ[13]。1970年にハノイで生まれ、ロシアプレハーノフ記念ロシア経済アカデミードミトリ・メンデレーエフ化学技術大学で金融と経営を学んだ。日本などアジア諸国の衣料品、オフィス機器、肥料などをモスクワで販売して資産を作り、帰国後ベトナム初の民間銀行であるテクコムバンク(Techcombank)とベトナム国際商業銀行(VIB)などに投資、その後、2007年にベトジェットエアを設立した[3]

Sovico Holdingsは1980年代後半にメディア事業者として始まり、1992年からは産業機械、建設機械、特殊車両、鉄鋼、肥料などを扱う商社となり、ソ連のベトナム商業組合の立ち上げにも携わった[14][1]。1997年に金融業に進出し、2008年に社名をSovicoからSovico Holdingsに変更して、航空のほか、金融(HD Bank=ホーチミン市開発銀行)、不動産(都市開発やベトナム最大級のビーチリゾートを複数所有)、水力発電など20以上の子会社と約2万人の従業員を抱えるベトナム有数のコングロマリット企業(複合企業)となった[1][15][3]

保有機材

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ベトジェットエアの機材
機種 運用機数 発注機数 客席 備考
J Y
エアバスA320-200 18 180 180
エアバスA321-200 36 230 230
エアバスA321neo 19 230 230
エアバスA330-300 7 12 365 377 2021年より受領開始済み
エアバスA321XLR TBA
ボーイング737 MAX 8[16] 20 TBA
ボーイング737 MAX 10[16] 80 TBA
ボーイング737 MAX 200[16] 100 TBA
合計 80

2023年7月現在[17][18]

就航都市

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ベトジェットエア 就航都市
都市 空港 備考
東南アジア
 ベトナム ハノイ ノイバイ国際空港
ホーチミン市 タンソンニャット国際空港
バンメトート バンメトート空港
カントー カントー国際空港
チュライ英語版 チュライ空港
ダラット リエンクオン国際空港
ダナン ダナン国際空港
ディエンビエンフー ディエンビエン空港英語版
ドンホイ ドンホイ空港
ハイフォン カットビ国際空港
フエ フバイ国際空港
ニャチャン カムラン国際空港
フーコック島 フーコック国際空港
プレイク プレイク空港
ヴァンドン ヴァンドン国際空港
フーカット フーカット空港
トースアン トースアン空港
トゥイホア トゥイホア空港英語版
ヴィン ヴィン国際空港
カンボジアの旗 カンボジア シェムリアップ シェムリアップ・アンコール国際空港
ラオスの旗 ラオス ヴィエンチャン ワットタイ国際空港
タイ王国の旗 タイ バンコク スワンナプーム国際空港
プーケット プーケット国際空港
マレーシアの旗 マレーシア クアラルンプール クアラルンプール国際空港
シンガポールの旗 シンガポール シンガポール シンガポール・チャンギ国際空港
インドネシアの旗 インドネシア ジャカルタ スカルノ・ハッタ国際空港
バリ ングラ・ライ国際空港
東アジア
日本の旗 日本 東京 東京国際空港
成田国際空港
大阪 関西国際空港
名古屋 中部国際空港
福岡 福岡空港
広島 広島空港
大韓民国の旗 韓国 ソウル 仁川国際空港
釜山 金海国際空港
大邱 大邱国際空港
中華人民共和国の旗 中国 上海 浦東国際空港
成都 成都天府国際空港
香港の旗 香港 香港 香港国際空港
マカオの旗 マカオ マカオ マカオ国際空港
中華民国の旗 台湾 台北 台湾桃園国際空港
台中 台中国際空港
高雄 高雄国際空港
南アジア
インドの旗 インド デリー インディラ・ガンディー国際空港
アフマダーバード アフマダーバード空港
ムンバイ チャトラパティ・シヴァージー国際空港
コーチ コーチン国際空港
オセアニア
オーストラリアの旗 オーストラリア アデレード アデレード空港
ブリスベン ブリスベン空港
メルボルン メルボルン空港
パース パース空港
シドニー シドニー国際空港

2024年5月現在

サービス ほか

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  • 機内に持ち込める手荷物は7kg以下、有料で預けられる手荷物は32kg以下となっている[23]
  • 座席指定[24]、機内食、飲料など[25]は有料である。
  • "SkyBoss"と呼ばれる航空券を購入すると、最優先の事前座席指定、優先チェックイン、空港ラウンジの利用、搭乗ゲートまで車両による送迎、優先搭乗、機内での軽食、優先降機などのサービスが受けられる[26]。また、日本航空からのチケット購入でベトジェットエア機材となった場合はエコノミークラスでも、この座席を追加料金無しで使用できる。
  • プロモーションの一環として、「ベトジェット・セクシー」と称し、機内で女性モデルらがビキニやドレスなどでダンスをする「ファッションショー」を実施している[27][28]。ビキニ姿の客室乗務員の写真が掲載されたカレンダーも作成されている[29]
  • 抽選会も開催され、無料航空券などの贈り物が贈呈されるキャンペーンプロモーションを、ベトナム当局不許可で実施し、罰金を科されたりしているが、罰金額は日本円で75,000円ほどであった。[要出典]
  • また、機内で結婚式を挙げることもできる。なお料金は無料。高度1万メートルで、一生の愛を誓うことができる。ただし、参列者は一般の乗客である。[要出典]

脚注

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  1. ^ a b c Sovico HoldingsSovico Holdings
  2. ^ “エアアジア、ベトジェットエアとの合弁を解消へ”. VIETJO. (2011年10月14日). https://www.viet-jo.com/news/economy/111013082612.html 
  3. ^ a b c d ベトナム女性初のビリオネア、グエン・ティ・フオン・タオとは新会社設立.jp
  4. ^ JALとVietjet Aviation Joint Stock Company包括的業務提携に向けた覚書を締結』(プレスリリース)日本航空、2017年7月25日http://press.jal.co.jp/ja/release/201707/004359.html 
  5. ^ “日航、日越で共同運航 ベトジェットと今年度”. 日本経済新聞. (2017年9月14日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ13HQU_T10C17A9TJ1000/ 
  6. ^ JALとベトジェットエア、コードシェアを開始』(プレスリリース)日本航空、2018年10月19日http://press.jal.co.jp/ja/release/201810/004930.html 
  7. ^ 外国人国際航空運送事業の経営許可 (PDF) - 国土交通省 平成30年5月7日
  8. ^ “ベトジェットのハノイ―関空便、11月からに”. NNA.ASIA. (2018年6月1日). https://www.nna.jp/news/show/1770003 
  9. ^ “ベトジェットエア、大阪~ホーチミン直行便を12月14日就航―ハノイ線も11月から”. VIETJO. (2018年7月16日). https://www.viet-jo.com/news/economy/180714005430.html 
  10. ^ “ベトジェットエア、成田~ハノイ直行便を就航へ―日本線3本目”. VIETJO. (2018年8月21日). https://www.viet-jo.com/news/economy/180821171323.html 
  11. ^ “ベトジェット、日本向け2路線開設 LCC初の経団連企業にも”. 日本経済新聞. (2019年7月2日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46809910R00C19A7XQH000/ 
  12. ^ ベトジェット、福岡・中部7月就航 ハノイから、日本7路線に”. Aviation Wire. 2022年5月13日閲覧。
  13. ^ a b #1001 Nguyen Thi Phuong ThaoForbs, 2020
  14. ^ ディベロッパー紹介:SOVICO Holdings(ソビコホールディングス)ベトナム不動産ガイド『ハノイ、ホーチミン、ダナンの情報を見よう』、2016/09/13
  15. ^ ベトジェット社長、「世界で影響力のある女性」に Searchina, 2018-12-08
  16. ^ a b c Boeing: VietJet Aviation Announces order for 100 737 MAX 200”. www.boeing.com. 2022年2月23日閲覧。
  17. ^ VietJetAir fleet details - AirFleets.net
  18. ^ VietJetAir Fleet Details and History - PlaneSpotters.net
  19. ^ “ベトジェットエア、A320ファミリーを100機超の契約結ぶ”. Flyteam. (2014年2月11日). https://flyteam.jp/news/article/31802 
  20. ^ “ボーイング、ベトジェットエアと737 MAX 200を100機契約”. Flyteam. (2016年5月23日). https://flyteam.jp/news/article/63753 
  21. ^ “ベトジェット、737-8-MAXと737-10-MAXを100機契約”. Flyteam. (2018年7月21日). https://flyteam.jp/news/article/97407 
  22. ^ “ベトナムのベトジェット、A321neoを50機発注”. Flyteam. (2018年7月20日). https://flyteam.jp/news/article/97517 
  23. ^ Baggage service - VietJet Air
  24. ^ Seat selection - VietJet Air
  25. ^ In-flight services - VietJet Air
  26. ^ SkyBoss - VietJet
  27. ^ “機内で水着ショー エンターテインメントが話題のベトナムLCCは日本に熱視線”. 産経新聞. (2014年11月21日). https://www.sankei.com/world/news/141121/wor1411210019-n1.html 
  28. ^ Tiếp viên Vietjet múa bikini rực lửa trên máy bay YouTube
  29. ^ “ベトジェット(VietJetAir)CAカレンダー 美しさ世界一と絶賛”. GLOBAL NEWS ASIA. (2019年1月2日). https://globalnewsasia.com/article.php?id=5406&&country=7&&p=1 

[1]

関連項目

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外部リンク

[編集]
  1. ^ 広島とハノイを結ぶ直行便の運航開始 ベトジェット”. 旅行新聞 - 株式会社旅行新聞新社 (2024年5月15日). 2024年5月27日閲覧。