ベネデット・コトルリ
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ベネデット・コトルリ(イタリア語: Benedetto Cotrugli、クロアチア語: Benedikt Kotruljević、1416年 - 1469年)は、商人、人文主義者、科学者、アラゴン王国外交官、ナポリ王国裁判所裁判官(在任15年間)。ベネデット・コトルーリとも。
ラグサ共和国・ラグサ(現: クロアチア・ドゥブロヴニク)生まれ。1458年3月17日、「商業技術の本」(Libro de l'arte de la mercatura) を執筆した。この書物は長らく出版されず、1573年に「商業と完全な商人」(Della mercantura et del mercante perfetto)の題でヴェネツィアで出版された。この書物は「会計の父」と呼ばれるルカ・パチョーリの『スムマ』が出版される36年前に複式簿記について言及したものであったが、115年後に出版されたために世間の目に触れることは長い間なく、パチョーリが最初に複式簿記について言及した人物とされていた。コトルリは、世界で初めて複式簿記 (dupple partite) という言葉を使った点でも評価されている[1]。イタリア・ラクイラにて死没。
Della mercantura et del mercante perfetto の1475年版の写本はマルタ国立図書館に所蔵されている。1484年3月17日の写本(ストロッツィ作成)はフィレンツェ国立中央図書館に所蔵されている。
日本語訳
[編集]- 『世界初のビジネス書 15世紀イタリア商人ベネデット・コトルリ15の黄金則』
- アレッサンドロ・ヴァグナー編、伊藤博明訳、すばる舎、2021年。ISBN 978-4799109632
出典・脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- 片岡泰彦「複式簿記起源論再考」『経済論集』第110号、2018年9月、57-91頁、ISSN 0287-4237、NAID 120006715598、2020年7月16日閲覧。