ベネラ11号
ベネラ11号 | |
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ベネラ11号・12号を描いた切手 | |
所属 | ソビエト連邦 |
任務 | フライバイとランダー |
接近通過日 | 1978年12月25日 |
周回対象 | 金星 |
打上げ日時 | 1978年9月9日 3:25:39(UTC) |
COSPAR ID | 1978-084D |
質量 | 4,940 kg |
軌道要素 | |
近点高度 | 6.62 RV (打上げ機) |
ベネラ11号(Venera 11、ロシア語: Венера-11)は、金星を探索するソビエト連邦のベネラ計画の無人探査機である。ベネラ11号は、1978年9月9日3時25分39秒(UTC)に打ち上げられた[1]。
1978年12月23日にランダーが分離され、2日後の12月25日に11.2km/sの速度で金星の大気に突入した。降下中、空力ブレーキとパラシュートによって減速し、約1時間の降下時間で、12月25日3時24分(UTC)に金星表面に軟着陸した。着陸速度は7から8m/sであった。情報は、着陸後95分後から、打上げ機を介して地球に伝送され始めた[2]。着陸地点の座標は、南緯14°東経299°であった[3]。
打上げ機[編集]
ランダーを放出した後、打上げ機は金星を通過して太陽軌道に入り、1978年12月25日に金星に3万4,000kmまで接近した。打上げ機は、ランダーが通信可能な範囲に入るまでの95分間、データの中継点の役割を果たした[4]。
ベネラ11号の打上げ機は、太陽風検出器、電離圏の電子検出器、2つのガンマ線バースト検出器(ソビエト連邦製のKONUSとフランス製のSIGNE 2)を備えていた。SIGNE 2は、ベネラ12号、プログノス7号にも同時に搭載され、三角法によるガンマ線源の特定を可能とした。金星のフライバイの前後、ベネラ11号とベネラ12号は143個のガンマ線バーストの詳細な時間プロファイルを作り、初めてのカタログを製作した。ベネラ11号による最後のガンマ線バーストの検出は、1980年1月27日であった。
ミッションは、1980年2月に終了した。
打上げ機の搭載機器は、以下のとおりである。
- 30-166 nm Extreme UV Spectrometer
- Compound Plasma Spectrometer
- KONUS Gamma-Ray Burst Detector
- SNEG Gamma-Ray Burst Detector
- Magnetometer
- 4 Semiconductor Counters
- 2 Gas-Discharge Counters
- 4 Scintillation Counters
- Hemispherical Proton Telescope
ランダー[編集]
ランダーは、気温と大気及び土壌の組成を研究する機器を搭載した。Grozaと呼ばれる機器は、金星の雷を検出した。ベネラ11号とベネラ12号のランダーは、ソビエト連邦の文書では言及されなかったが、2台ずつのカラーカメラを備えていた。しかし、両機とも設計上の欠陥により、着陸後にレンズカバーが外れず画像を伝送できなかった。土壌分析機も作動しなかった。ガスクロマトグラフィーは、金星の大気の組成や土壌からの散乱放射を分析し、雷の存在の証拠、アルゴン36/アルゴン40比が高いこと、低地には一酸化炭素が存在すること等の証拠を得た[2]。
ランダーの搭載機器は、以下のとおりである。
- Backscatter Nephelometer
- Mass Spectrometer - MKh-6411
- Gas Chromatograph - Sigma
- X-Ray Fluorospectrometer
- 360° Scanning Photometer - IOAV
- Spectrometer (430-1170 nm)
- Microphone/Anemometer
- Low-Frequency Radio Sensor
- 4 Thermometers
- 3 Barometers
- Accelerometer - Bizon
- Penetrometer - PrOP-V
- Soil Analysis Device
- 2 Color Cameras
- Small solar batteries - MSB
出典[編集]
- ^ “Venera 11”. 2012年12月10日閲覧。
- ^ a b “Venera 11 Descent Craft”. 2012年12月10日閲覧。
- ^ “Venera 11 - Detail”. 2012年12月10日閲覧。
- ^ “Venera 11 (NASA NSS-DC)”. 2012年12月10日閲覧。
外部リンク[編集]
- Venera 11 & Venera 12 (NASA)
- Experiments on Venera 11 (NASA NSS-DC) Has detail on each experiment/instrument.
- Drilling into the Surface of Venus (Venera 11 and 12)