コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ベロニカ・フォスのあこがれ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ベロニカ・フォスのあこがれ
Die Sehnsucht der Veronika Voss
監督 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
脚本 ペーター・メルテシャイマー
ペア・フレーリッヒ
製作 トーマス・シューリー
出演者 ローゼル・ツュヒ
ヒルマール・ターテ
コーネリア・フロベス
アネマリー・デューリンガー
音楽 ペール・ラーベンドイツ語版
撮影 クサファー・シュヴァルツェンベルガードイツ語版
編集 ユリアーネ・ローレンツドイツ語版
製作会社 ラウラ・フィルム
タンゴ・フィルム[1]
リアルト・フィルム
トリオ・フィルム
マラン・フィルム
配給 日本の旗 大映インターナショナル
公開 西ドイツの旗 1982年2月18日
日本の旗 1983年7月16日
上映時間 104分
製作国 西ドイツの旗 西ドイツ
言語 ドイツ語
英語
製作費 DEM 2,600,000
前作 ローラ (映画)ドイツ語版
次作 ケレル
テンプレートを表示

ベロニカ・フォスのあこがれ』(Die Sehnsucht der Veronika Voss)は、1982年ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督によって制作された西ドイツ映画。白黒映画。ドイツ出身の女優ジビレ・シュミッツ[2]の伝記に着想を得ている。第32回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞。ビデオパッケージでの邦題表記は『ヴェロニカ・フォスのあこがれ』だった。1979年の『マリア・ブラウンの結婚』、1981年の『ローラ』とともにファスビンダーの「西ドイツ三部作(BRD Trilogy)」と称される。

ストーリー

[編集]

1955年のミュンヘンが舞台。ある雨の日に記者のロベルトは戦前はUFAのスター女優だったベロニカ・フォスという女優に出会う。

キャスト

[編集]
  • ローゼル・ツュヒ: ベロニカ・フォス
  • ヒルマール・ターテ: ロベルト - 中年のスポーツ記者。
  • コーネリア・フロベス: ヘンリエッテ - ロベルトのガールフレンド
  • アネマリー・デューリンガー: カッツ - 神経科医
  • アーミン・ミューラー=スタール: マックス - ベロニカの前夫

評価

[編集]

英文学者で批評家の由良君美は日本での劇場公開当時、ビリー・ワイルダー監督の映画『サンセット大通り』を連想したと述べ、「ファスビンダー監督の〈遺作〉といわれる82年のこの作品には、本当に心から唸らされてしまった。(..) 西独映画82年の文字どおりの〈遺作〉とされる、ファスビンダーの苦しい生きざまそのもののような仕事が、この『ベロニカ・フォス』であるなら、最早何も言うまい。〈遺作〉かどうかは別として、これほど、監督の生涯と実作品とが、期せずして一体となったものは他にないのではないか。」「サスペンスを孕んだ重厚な傑作である。」と評価した[3]

脚注

[編集]
  1. ^ R・W・ファスビンダー監督自身の映画制作会社。
  2. ^ Sybille Schmitz(ドイツ語版)カール・テオドア・ドライヤー監督が1932年フランスドイツ合作で製作した映画『吸血鬼』への出演で知られる。日本語ではジュビレ・シュミッツ、シビレ・シュミッツとも表記される。
  3. ^ 由良君美「戦後西独映画の栄光 : ファスビンダー『ベロニカ・フォスのあこがれ』」『セルロイド・ロマンティシズム』、文遊社、1995年2月、pp. 169-170, 171。  ※初出は『流行通信』1983年8月号。

外部リンク

[編集]