ペムチ浜
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ペムチ浜(ペムチはま)は、沖縄県八重山郡竹富町の波照間島南部にある海岸である[1]。日本最南端の有人島である波照間島の南側に位置する砂浜であり、日本最南端の浜とも呼ばれる[2][3]。
概要
[編集]波照間島の南側に位置する長さ約500mの海岸である[4]。砂浜よりは砂利浜に近く、砂を固めたような石や珍しい形状の石を見つけることができる[5]。潮流が速く、水深が急に深くなるため、遊泳は禁止されており、シャワー、トイレ等の施設はない[1][2][3][5]。周辺の道路からこの海岸へは細い道が続くが、分かりにくい[3][5]。
地質及び生物相
[編集]波照間島は数段の段丘で形成されている。ペムチ浜の北側にはこれらの段丘が接する段丘崖があり、その下段側では平坦面の先に砂丘層の堆積がみられる。砂丘層では赤褐色土のすぐ上に軽石が密集する砂層が存在する[6]。
汀線から植物帯までは10mほどで、海浜は汀線に向かって強く傾斜している。傾斜地ではクサトベラ、モンパノキ、アダン、ハマボッス、ハマオモト(ハマユウ)、イリオモテアザミ等が見られ、このうちクサトベラやモンパノキは群落を形成している。傾斜地の頂部付近から背後の平坦地にはハテルマギリやテリハボクの群落が形成されており、他にアオガンピ、アダン、タイワンウオクサギ、キダチハマグルマ等が見られる[4]。
2021年10月21日には、アカボウクジラが浅瀬に迷い込み、衰弱死している[7][8]。
交通
[編集]脚注
[編集]- ^ a b 古関千恵子 (2023年4月27日). “日本最南端の有人島・波照間島、海の青さのバラエティー”. 朝日新聞デジタルマガジン&. オリジナルの2023年4月27日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c 富山義則『沖縄ビーチ大全 505』マガジンハウス、2014年4月、168頁。
- ^ a b 宮城邦治「波照間島の植生概観と動物相」『地域研究シリーズ No.3 波照間島調査報告書』(レポート)沖縄国際大学南島文化研究所、1981年3月、105 - 123頁 。
- ^ a b c d “ペムチ浜(波照間島)”. DOR39. 沖縄県ディスカバー沖縄しま観光振興事業. 2017年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月27日閲覧。
- ^ 神谷厚昭; 山本真弓「波照間島の地形と地質」『波照波照間島総合調査報告書 自然・歴史・民俗・考古・美術工芸』(レポート)沖縄県立博物館、1998年、7 - 24頁 。
- ^ “波照間島に迷いクジラ…衰弱死 体長5メートル、若い個体か”. 琉球新報. (2021年11月6日). オリジナルの2021年11月6日時点におけるアーカイブ。
- ^ “海棲哺乳類ストランディングデータベース”. 2023年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月27日閲覧。
関連項目
[編集]- ニシ浜 - 波照間島北部にある海岸