ホルスト・ゴールスキー
ホルスト・ゴールスキー(ドイツ語: Horst Gorski , 1957年ハンブルク- )はドイツの福音主義 (ルター派)神学者。2015年9月にドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)事務局長、およびドイツ福音主義教会(EKD)事務局次長に就任[1][2]。
経歴
[編集]ゴールスキーは福音主義神学をハンブルク大学とウィーン大学で学び、神学の博士号を得ている。ルター派教会共同体牧師としての働きをした後、ハンブルク=アルトナ教会地区長に就任。このアルトナ教会地区は2009年にハンブルク西/南ホルスタイン教会地区に統合された。2004年、ゴールスキーはノルトエルビエン福音ルター派教会 (NEK)の神学参事会議長に就任した。この州教会神学参事会は現在、北ドイツ福音ルター派教会神学部局になっている。2008年のシュレースヴィヒ・ホルンシュタイン教区監督選出選挙にゴールスキーは立候補したが、ゲルハルト・ウルリヒに敗れている[3]。 2015年5月、ゴールスキーはドイツ合同福音ルター派教会VELKD事務局長とドイツ福音主義教会EKD事務局次長に選出され、2015年9月1日、フリードリヒ・ハウスシールトの後任としてこの二つの職に就いた[4]。ゴールスキーは自身の同性愛を認め、北ドイツ福音ルター派教会ゲイ、レズビアン牧師集会を設立した中心的メンバーでもある[5][6]。彼はハンブルクに住んでいる。
批判
[編集]ゴールスキーは2006年4月14日の聖金曜日礼拝における説教によって、とりわけ、教会内の保守派から激しい批判を呼び起こした[7]。「神自身は我々と和解し、赦しを与えているので、イエスの死は必要なかった」とその礼拝で彼は語ったのである。2008年になって、ゴールスキーがシュレースヴィヒ・ホルンシュタイン教区監督選挙に立候補者した。その時、シュレースヴィヒ・ホルンシュタイン教区前監督で著名な新約聖書学者のウルリヒ・ヴィルケンスが2006年4月の聖金曜日でのゴールスキーの説教を福音の中心的メッセージから明確に逸脱したものであると見なして、彼を教区監督に選ぶべきでないと提言した[8]。このヴィルケンスの提言がこのルター派州教会に支持され、ゴールスキーは監督選挙で敗れた[9]。教区監督選挙後の2015年に、ドイツ福音主義信仰告白共同体会議の7人の指導者たちと元教区監督ヴィルケンスは公開書簡において[10]、ゴールスキーにドイツ福音主義教会(EKD)とドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)における公職を辞任するように求めた[11]。十字架上におけるイエスの死に関するゴールスキーの発言を問題にして、彼らは辞任要求を突き付けたのである。ゴールスキーの公開書簡への返答に対して、辞任要求を出した者たちは不満を露わにした[12]。
参考文献
[編集]- Friedrich-Otto Scharbau: Art. Vereinigte Evangelisch-Lutherische Kirche Deutschlands. In: Theologische Realenzyklopädie 34 (2002), S. 581-592 (enzyklopäd. Überblick)
- Thomas Schneider: Gegen den Zeitgeist. Der Weg zur VELKD als lutherischer Bekenntniskirche. Göttingen (Vandenhoeck & Ruprecht) 2008 (= Arbeiten zur Kirchlichen Zeitgeschichte, Reihe B: Darstellungen, Bd. 49)
外部リンク
[編集]- ドイツ福音主義教会(EKD)公式サイト内ゴールスキー紹介ページ [独文]
- “Berufung – Evangelische Kirche bekommt schwulen Vizepräsidenten”. Queer – das schwul-lesbische Magazin (2015年5月2日). 2015年8月11日閲覧。
脚注
[編集]- ^ “Das Amt der VELKD – Leitung des Amtes Dr. Horst Gorski”. Vereinigte Evangelisch-Lutherische Kirche Deutschlands (2015年9月). 2015年9月18日閲覧。
- ^ “Kirchenamt der EKD – Hauptabteilung III: Öffentliche Verantwortung (Abteilung 31) – Vizepräsident Dr. Horst Gorski”. Evangelische Kirche in Deutschland (2015年8月). 2015年8月25日閲覧。
- ^ Hanisch, Dieter (2008年7月11日). “Porträt Horst Gorski, Propst in Hamburg – „Stigmatisierung beschmutzt die Liebe“”. Der Tagesspiegel. 2015年8月11日閲覧。
- ^ “Propst Horst Gorski wechselt in die EKD-Spitze”. Evangelische Kirche in Deutschland (2015年8月31日). 2015年9月1日閲覧。
- ^ M. Kamann, K. Kammholz (2008年7月11日). “Horst Gorski – Wird er Deutschlands erster schwuler Bischof?”. Die Welt. 2015年8月25日閲覧。
- ^ “Konvent schwuler und lesbischer Theologinnen und Theologen der Nordkirche”. KonsulT. 2015年8月25日閲覧。
- ^ Gorski, Horst (2006年4月14日). “Predigt über Hebräer 9, 15-22+26-28 am Karfreitag, dem 14. April 2006, in der Christianskirche in Hamburg-Ottensen” (PDF). 2015年8月11日閲覧。
- ^ Wilckens, Ulrich (2008年3月6日). “Aufruf zur Bischofswahl” (PDF). 2015年8月11日閲覧。
- ^ “Hamburg: Nordelbische Kirche verteidigt homosexuellen Bischofskandidaten”. jesus.de, Quelle Evangelischer Pressedienst epd (2008年6月5日). 2015年8月11日閲覧。
- ^ Rüß, Ulrich (2015年8月10日). “Offener Brief an den neuen EKD-Vizepräsidenten Propst Dr. Horst Gorski”. Gemeindenetzwerk (Gemeindehilfsbund). 2015年8月11日閲覧。
- ^ “Propst Gorski – Künftiger Chef des Lutherischen Kirchenamtes gerät in die Kritik”. Evangelische Nachrichtenagentur Idea (2015年8月11日). 2015年8月11日閲覧。
- ^ “Propst Gorski – Auseinandersetzung um Kreuzestheologie geht weiter”. Evangelische Nachrichtenagentur Idea (2015年8月18日). 2015年8月19日閲覧。