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ボウアオノリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ボウアオノリ
ボウアオノリの接写画像
分類
: 植物界 Plantaeもしくは
アーケプラスチダ Archaeplastida
: 緑藻植物門 Chlorophyta
: アオサ藻綱 Ulvophyceae
: アオサ目 Ulvales
: アオサ科 Ulvaceae
: アオサ属 Ulva
学名
Ulva intestinalis Linnaeus, 1753 [1]
和名
ボウアオノリ
英名
grass kelp, gutweed

ボウアオノリ(Ulva intestinalis) は、アオサ藻綱アオサ属に属する藻類の1種で、gutweed [2] あるいは grass kelp [3] などの別名でも知られる。2000年代初頭に分類学的再検討がなされるまで、本種を含む管状の藻体を持つ藻はアオノリ属(Enteromorpha)に分類されていた。

分布

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アラスカに近い ベーリング海アリューシャン列島ピュージェット湾, 日本, 朝鮮メキシコロシアなどにみられる[4]。また、イスラエルヨーロッパ諸国 (アゾレス諸島, ベルギーデンマークアイルランド島ノルウェーポーランドなど)、バルト海地中海でも分布が確認されている[5]

環境耐性

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本種は海水以外に淡水でも生育することが可能であり、その中間の汽水域にも見られる[6]。ちなみに、生育場所によって耐寒性に差が見られるものの、例えば北海道小樽市で採取されたボウアオノリは、-20 ℃の環境にも24時間ならば耐えられた[7]。しかし、同じ-20 ℃でもそれ以上の時間が経過すると次第に凍死してゆき、4日間経つとほとんどが死滅した[7]。また、-20 ℃ならば耐えられた24時間であっても、-25 ℃では24時間経過するとほぼ全てが凍死した[7]

形態

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藻体は長さ10cmから30cm、幅6mmから18mmで、先端は丸い[8]

食用

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ボウアオノリは食用にできる藻類の一つである。例えば能登では、春に酢の物などとして消費される場合がある[9]。また例えば、伊豆の松崎町では河口部の汽水域で「川ノリ」が1月から2月にかけて採取されているのだが、川ノリとして採取されている藻類の1種にボウアオノリも含まれている[10]。ここで採取された川ノリは、地元で味噌汁に入れるなどして食されている[11]

参考文献

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  • 照本勲「ボウアオノリの耐凍性」『低温科学 生物篇』第19巻、北海道大学低温科学研究所、1961年12月、23-28頁、ISSN 04393546NAID 110001802358 

脚注

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