ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン
『ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン』 | ||||
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ボズ・スキャッグス の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | アラバマ州 マッスル・ショールズ・サウンド・レコーダーズ[1][2] | |||
ジャンル | ブルー・アイド・ソウル | |||
時間 | ||||
レーベル | アトランティック・レコード | |||
プロデュース | ボズ・スキャッグス、ヤン・ウェナー、マーリン・グリーン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ボズ・スキャッグス アルバム 年表 | ||||
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『ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン』(原題:Boz Scaggs)は、アメリカ合衆国のシンガーソングライター、ボズ・スキャッグスが1969年に発表した、ソロ名義では2作目のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]スキャッグスはスティーヴ・ミラー・バンド脱退後、『ローリング・ストーン』誌の創刊者ヤン・ウェナーの紹介によりアトランティック・レコードとの契約を得た[1][4]。ただし、アトランティックとの契約は本作限りとなり、1971年にはコロムビア・レコードへ移籍している[4]。
本作のレコーディングは、マッスル・ショールズ・リズム・セクションやデュアン・オールマンらを迎えて行われた[1]。収録曲「ローン・ミー・ア・ダイム」は、オリジナルLPのクレジットではスキャッグスのオリジナル曲となっていたが[5]、実際にはフェントン・ロビンソンのカヴァーで、後にロビンソンから訴えられ、クレジットが修正された[4]。
反響・評価
[編集]母国アメリカでは、リリース当時はヒットしなかったが、1974年7月13日付のBillboard 200で初のチャート・インを果たし、1976年7月24日には最高171位を記録した[3]。
Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「ソウル/R&Bを基盤としつつ、カントリーやブルースにも手を出している」「ブルー・アイド・ソウルの不朽の名盤」と評している[1]。また、ロバート・クリストガウは本作にBプラスを付け「アメリカ音楽に対する良質なオマージュ」と評している[6]。
『ローリング・ストーン』誌が選出した「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」の2012年の改訂版では、496位にランク・インした[7]。
リイシュー
[編集]本作は、1977年10月にトム・ペリーによりリミックスが施され[2]、後の再発CDも1977年のヴァージョンに準じている[8]。宇田和弘は、1977年のリミックスに関して「デュアン・オールマンのギターがクローズアップされたが、オリジナルのマッスル・ショールズ録音らしい野太いサウンド・イメージは、残念ながら後退してしまった」と指摘している[8]。ただし、2015年にEdsel Recordsから発売された再発CD (EDSK 7093)は、オリジナル・ミックスと1977年リミックスの両方を抱き合わせた2枚組となった[9]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はボズ・スキャッグス作。
- Side 1
- アイム・イージー - "I'm Easy" (Boz Scaggs, Barry Beckett) - 3:08
- アイル・ビー・ロング・ゴーン - "I'll Be Long Gone" - 4:15
- アナザー・デイ - "Another Day (Another Letter)" - 2:58
- 君去りし時 - "Now You're Gone" - 3:49
- ファインディング・ハー - "Finding Her" - 3:57
- ルック・ホワット・アイ・ガット - "Look What I Got" (Charles Chalmers, Donna Rhodes) - 4:12
- Side 2
- ウェイティング・フォー・ア・トレイン - "Waiting for a Train" (Jimmie Rodgers) - 2:41
- ローン・ミー・ア・ダイム - "Loan Me a Dime" (Fenton Robinson) - 12:31
- スウィート・リリース - "Sweet Release" (B. Scaggs, B. Beckett) - 6:15
2016年再発CD (WPCR-17063)ボーナス・トラック
[編集]- アイル・ビー・ロング・ゴーン(ショート・シングル・ヴァージョン) - "I'll Be Long Gone (Short Single Version)" - 2:27
- アイル・ビー・ロング・ゴーン(ロング・シングル・ヴァージョン) - "I'll Be Long Gone (Long Single Version)" - 3:35
参加ミュージシャン
[編集]- ボズ・スキャッグス - ボーカル、ギター
- デュアン・オールマン - スライドギター、ドブロ・ギター
- エディ・ヒントン - ギター
- ジミー・ジョンソン - ギター
- バリー・ベケット - キーボード
- デヴィッド・フッド - ベース
- ロジャー・ホーキンス - ドラムス
- アル・レスター - フィドル
- ジーン・ミラー - トランペット、トロンボーン
- ジョー・アーノルド - テナー・サクソフォーン
- ジェイムズ・ミッチェル - バリトン・サクソフォーン
- ジニー・グリーン、ドナ・サッチャー、メアリー・ホリデイ - バックグラウンド・ボーカル
アディショナル・ミュージシャン
- ベン・コーリー - トランペット(on #1)
- チャールズ・チャーマーズ - テナー・サクソフォーン(on #1)
- フロイド・ニューマン - バリトン・サクソフォーン(on #1)
- トレイシー・ネルソン、アーマ・ルーテン、ジョイス・ダン - バックグラウンド・ボーカル(on #2, #4)
脚注
[編集]- ^ a b c d Erlewine, Stephen Thomas. “Boz Scaggs - Boz Scaggs Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2022年12月30日閲覧。
- ^ a b CD英文ブックレット内クレジット
- ^ a b “Boz Scaggs Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2022年12月30日閲覧。
- ^ a b c Ankeny, Jason. “Boz Scaggs Biography, Songs, & Albums”. AllMusic. 2022年12月30日閲覧。
- ^ Boz Scaggs - Boz Scaggs (1969, PR; Gatefold; matte, Vinyl) - Discogs
- ^ Christgau, Robert. “CG: boz scaggs”. 2022年12月30日閲覧。
- ^ “Greatest Albums List (Published 2003)”. Rolling Stone. 2022年12月30日閲覧。
- ^ a b 2009年再発CD (WQCP-814)ライナーノーツ(宇田和弘、2009年8月)
- ^ Boz Scaggs - Boz Scaggs (1969 Version + 1977 Remix Version) (2015, CD) - Discogs
外部リンク
[編集]- ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン - Discogs (発売一覧)