ボックヴルスト
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ボックヴルスト(ドイツ語: Bockwurst)はドイツのソーセージで、茹でるなど加熱してから食する加熱ソーセージの1種[1][2]。KnobländerやRote Wurstとも呼ばれる[3]。
ベルリンを発祥とする粗びきソーセージである[3]。1880年代後半に、ベルリンのクナイペ(大衆的な居酒屋)でビールのボックと一緒に提供していたことから、ボックヴルストと呼ばれるようなったとされる[4]。
多くは豚肉の豚の脂身を混ぜて作られるが、七面鳥や羊肉が使われることもある。挽肉に塩、白胡椒、パプリカなどを添加し、豚や羊の腸などの天然ケーシングに充填して、茹でる[4]。その後、くん煙されることもあり、薄いブロンズ色をしている[4]。
冷たいまま食される他、温めてマスタードをつけ、パンと一緒に食する。また、スープに入れて具材として利用されることもある[4]。
またボックヴルストが「茹でソーセージ」の総称と説明されることもある[5][6]。
文化の中のボックヴルスト
[編集]- 長谷川四郎は著作の中でボックヴルストのことを「ウィンナー・ソーセージに似て、その少し下等なやつで、いちばん大衆的なソーセージ」と記している[7]。
- 東ドイツのバンドアモール・アンド・キッズは1988年に『No more Bockwurst』というアルバムをリリースしている。
出典
[編集]- ^ 高橋萌. “ドイツ美食マップ ソーセージ編”. ドイツニュースダイジェスト. 2023年1月26日閲覧。
- ^ 「ドイツのソーセージの種類」『日本人が知らないヨーロッパ46カ国の国民性』PHP研究所、2013年、75頁。ISBN 978-4569760322。
- ^ a b “【保存版】ドイツのソーセージ&ハム事典 - ソーセージ”. ドイツニュースダイジェスト (2018年8月3日). 2023年1月26日閲覧。
- ^ a b c d “ブリュー・ヴルスト(Brühwurst)”. エルフェン. 2023年1月26日閲覧。
- ^ 『ひとり歩きの会話集 ドイツ語』JTBパブリッシング、2011年、116頁。ISBN 978-4533115479。
- ^ 『ブルーガイドわがまま歩き ドイツ』実業之日本社、2015年、28頁。ISBN 978-4408060071。
- ^ 長谷川四郎『長谷川四郎全集』 第7巻、晶文社、1976年、161頁。