ボン・ベートーヴェン管弦楽団
ボン・ベートーヴェン交響楽団 Beethoven Orchester Bonn | |
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本拠地のベートーヴェンハレ | |
基本情報 | |
出身地 | ドイツ、ノルトライン・ヴェストファーレン州ボン |
ジャンル | クラシック音楽 |
活動期間 | 1907年 - |
公式サイト | 公式サイト |
ボン・ベートーヴェン交響楽団(ドイツ語: Beethoven Orchester Bonn)はノルトライン・ヴェストファーレン州ボンを本拠地とするドイツのオーケストラ。1907年にプロのオーケストラが設立されたのが始まりである。ボン出身のルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンにちなんで名付けられたこのオーケストラの本拠地は、ベートーヴェンハレである。
歴史
[編集]このオーケストラは1907年、ボン市がコブレンツのコブレンツ・フィルハーモニー管弦楽団とその楽長との間で、ボンでの活動のための契約を結んだのが始まりである[1][2]。 1794年に選帝侯の宮廷楽団が解散して以来、ボンでは初めてのプロのオーケストラであった[1]。 最初はボン市立管弦楽団(Städtisches Orchester Bonn)、1963年からはボン・ベートーヴェンハレ管弦楽団(Orchester der Beethovenhalle Bonn)、2003年からはボン・ベートーヴェン交響楽団に改称された[1][3]。
第一次世界大戦中、本拠地である旧ベートーヴェンハレがラザレットを兼ねていた事もあり、多くの楽員が採用されるなど、オーケストラは苦戦した。1916年4月に解散し、1920年に再結成された。第二次世界大戦中には、空爆でホールが損傷した。1959年には新たなベートーヴェンハレが開場した[3]。
2007年9月21日、ボン・ベートーヴェン音楽祭の一環として、カルステン・ギュンダーマンの交響曲「夕方の大地」の初演、ベートーヴェンの交響曲第1番、ギドン・クレーメルをソリストに迎えてエドワード・エルガーのヴァイオリン協奏曲を演奏し、オーケストラ創立100周年を祝った[4]。 歌劇場内では、その歴史にちなんだ展示会が開催された[5]。
2017年現在、約100名の楽員を擁し、ボン歌劇場では初演を含む毎年約115回の公演[3]、ボンでは40回のコンサート(主にベートーヴェンハレでのコンサート)、ドイツ国内外での演奏旅行などを行っている。2008年から2016年までシュテファン・ブルニエが音楽監督を務めた。2016-2017年シーズンはクリストフ・ペリックが暫定的に同楽団の音楽監督を務めた[6]。 2016年2月にはディルク・カフタンが2017年8月から5年間の契約での同楽団の次期音楽監督に指名された[7]。2020年9月、ボン市はディルク・カフタンの音楽監督としての契約を2027年まで延長する事を発表した[8]。
2021年には国連より気候変動大使に任命された。また、ディアナ・ダムラウ、デイヴィッド・ギャレット、スコーピオンズなど音楽界のトップスターと共にヨーロッパ文化賞を受賞した。
2023年現在、本拠地であるベートーヴェンハレは長期改修工事中の為、主にボン歌劇場で演奏会を行っている。
なお、東京藝術大学出身で後年同校教授として活躍した岡山潔は、1971年から1984年までコンサートマスターを務めた。
客演指揮者
[編集]1907年には、リヒャルト・シュトラウスがボンで自作を指揮した[1][2]。
1914年のミッテルライン音楽祭では、マックス・レーガー、フリッツ・ブッシュ、マックス・ブルッフが招かれた。
その他にも、パウル・ヒンデミット、ハンス・プフィッツナー、エーリッヒ・クライバー、ヨーゼフ・カイルベルト、カール・ベーム、ルドルフ・ケンペ、セルジュ・チェリビダッケ、ギュンター・ヴァント、マルコム・サージェント、クルト・マズアなどの著名な指揮者が名を連ねている[3][9]。
音楽監督
[編集]- ヒューゴー・グリュトガーズ (1907–1922)[10]
- マックス・アントン (1922–1930)[10]
- ヘルマン・アーベントロート (暫定 1931–1932)
- グスタフ・クラッセンス (1933–1949)[5][10]
- オットー・フォルクマン (1949–1957)[5][10]
- フォルカー・ヴァンゲンハイム (1957–1978)[5][10]
- ヤン・クレンツ (1979–1982)[10]
- グスタフ・クーン (1983–1985)[10]
- デニス・ラッセル・デイヴィス (1987–1995)[5][10]
- マルク・スーストロ (1995–2003)[5][10]
- ローマン・コフマン (2003–2008)[5][10]
- ステファン・ブルニエ (2008–2016)[7][10]
- クリストフ・ペリック (2016-2017)
- ディルク・カフタン (2017–現在)[7]
文献
[編集]- Norbert Schloßmacher (ed.): 100 Jahre Beethoven Orchester Bonn. Impressionen aus einem Jahrhundert Orchestergeschichte. Bonn 2007 (ドイツ語)
脚注
[編集]- ^ a b c d Huchting, Dietmar (2007年). “100 Jahre Beethoven Orchester Bonn” (German). CLASS aktuell / Association of Classical Independents in Germany. Cybele Records. pp. 4–5. 12 March 2017閲覧。
- ^ a b “Beethoven Orchester Bonn”. mdg.de. 12 March 2017閲覧。
- ^ a b c d “Beethoven Orchester Bonn” (German). Beethovenfest Bonn. 2017年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。26 February 2017閲覧。
- “Beethoven Orchester Bonn: Chronology” (German). Beethovenfest Bonn. 2017年2月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。15 March 2017閲覧。
- “Beethoven Orchester Bonn: Background History” (German). Beethovenfest Bonn. 2017年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。15 March 2017閲覧。
- ^ “Das Beethoven-Orchester Bonn startet in die Jubiläumsspielzeit 2007/2008” (German). Bonn (25 July 2017). 22 March 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。12 March 2017閲覧。
- ^ a b c d e f g Nofze, Mathias (9 October 2007). “100 Jahre Beethoven Orchester Bonn: Ausstellung im Opernfoyer” (German). General-Anzeiger Bonn 21 February 2017閲覧。
- ^ Bernhard Hartmann (2015年7月2日). “Christof Prick: Chefdirigent für eine Saison”. General-Anzeiger 2015年9月9日閲覧。
- ^ a b c Althoff, Bernward (12 February 2016). “Generalmusikdirektor Dirk Kaftan/In Erwartung des neuen Musikchefs” (German). Bonner Rundschau. 8 February 2017閲覧。
- ^ "Dirk Kaftan bleibt bis 2027 Generalmusikdirektor des Beethoven-Orchesters Bonn" (Press release). Bundestadt Bonn. 9 September 2020. 2020年9月22日閲覧。
- ^ “Beethoven Orchester Bonn” (German). bonn-region.de. 26 February 2017閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k “Beethoven Orchester Bonn”. rateyourmusic.com. 21 March 2017閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- Sinfonieorchester in NRW – Das Beethoven Orchester (ドイツ語) 西部ドイツ放送 2016年6月12日
- Beethoven Orchester Bonn recordings by prestoclassical.co.uk
- Beethoven Orchester Bonn challengerecords.com
- Beethoven Orchester Bonn www.discogs.com
- Klar gegliedert und ohne Übertreibungen: Stefan Bluniers Beethoven-Debüt auf CD (ドイツ語) nmz.de