マズルカ作品62 (シマノフスキ)
2つのマズルカ | |
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作品62 | |
カロル・シマノフスキのマズルカ | |
初版の表紙 | |
時代 | 民族主義 |
様式 | マズルカ |
形式 | ピアノ独奏 |
作曲期間 | 1933年 - 1934年 |
献呈 | ヴィクター・カザレット |
出版 | 1935年 |
出版者 | マックス・エシック |
演奏時間 | 約6分 |
楽器 | ピアノ |
初演 | |
日付 | 1934年11月4日 |
会場 | イギリス ロンドン |
演者 | カロル・シマノフスキ |
2つのマズルカ 作品62(ポーランド語: Dwa mazurki op. 62[1])は、カロル・シマノフスキが1934年に作曲したピアノのためのマズルカ。
概要
[編集]シマノフスキの最後の作品は、フレデリック・ショパンと同様、マズルカである[2][3]。第1番は1933年、第2番は翌年の1934年に書かれた[1]。《マズルカ 作品50》とは大きく異なっており、舞曲としての形態は辛うじて保たれているに過ぎない[3]。
第1番について、ゾフィア・コハニスカ[注 1]宛の1933年2月22日の手紙の中で次のように語っている[1][6]。
大変感じのいい晴れやかなマズルカを書き上げ、好んで演奏しています。年齢を取るにつれますます陽気な音楽を書くようになるとは面白いものです!
— シマノフスキ、森安芳樹; 田村進『シマノフスキ全集4』春秋社〈世界音楽全集 ピアノ篇〉、1993年7月30日、5頁。ISBN 9784393910658。
第2番は、シマノフスキが1934年秋のイギリス滞在中にヴィクター・カザレットの委託を受け制作したものである[2]。シマノフスキはカザレットにこの2つのマズルカを献呈し、100ギニーを贈られたという[1]。
これら2曲は、1934年11月4日にカザレット邸で行われた私的コンサートでシマノフスキ自身により初演された[6]。前年の1933年には第1番の演奏を録音している[注 2][1]。
1935年、パリのマックス・エシックから初版が出版された[8]。その後シマノフスキは、生活苦のためにピアニストとしての演奏活動に忙殺され、新たな作品を作ることなく1937年に結核のため没した。
曲の構成
[編集]第1番
[編集]第1番 | |
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作曲年 | 1933年 |
拍子 | 4分の3拍子 |
演奏時間 | 約3分 |
調号はイ長調で表記されているが、4度音、7度音が浮動してしばしばポドハレ地方の音階(倍音列音階)に近づく[9]。穏やかな秋の日差しを思わせる[9]。
第2番
[編集]第2番 | |
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作曲年 | 1934年 |
拍子 | 4分の3拍子 |
演奏時間 | 約3分 |
モデラート。三部形式。
調号はないが、実質ホ短調。全体的に線的でポリフォニックな書法[9]。晩年のフランツ・シューベルトを思わせるところがある[9]。最後はホ長調で終結する。
主な録音
[編集]- キャロル・ローゼンバーガー(Delos、1977年[10])
- ジョン・ビンガム(Thorofon、1979年[10])
- アンジュジェイ・ステファンスキ(Wifon、1978年 - 1981年[10])
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f Iwanicka-Nijakowska 2007.
- ^ a b c ワルシャワ大学.
- ^ a b 日本シマノフスキ協会 1991, p. 140.
- ^ 日本シマノフスキ協会 1991, p. 91.
- ^ 日本シマノフスキ協会 1991, p. 92.
- ^ a b 森安 & 田村 1993, p. 5 (巻末).
- ^ 日本シマノフスキ協会 1991, p. 45.
- ^ 森安 & 田村 1993, p. 9 (巻末).
- ^ a b c d 森安 & 田村 1993, p. 6 (巻末).
- ^ a b c 日本シマノフスキ協会 1991, p. 45 (巻末).
参考文献
[編集]書籍
[編集]- 日本シマノフスキ協会 編『シマノフスキ 人と作品』春秋社、1991年5月20日。ISBN 9784393931097。
- 森安芳樹; 田村進『シマノフスキ全集4』春秋社〈世界音楽全集 ピアノ篇〉、1993年7月30日。ISBN 9784393910658。
オンラインの情報源
[編集]- “2 mazurkas op. 62 (1933-1934)” (英語). ワルシャワ大学. 2017年11月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月6日閲覧。
- Iwanicka-Nijakowska, Anna (2007年9月). “Karol Szymanowski, "Dwa mazurki na fortepian op. 62"” (ポーランド語). Clture.pl. 2022年5月6日閲覧。