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マリヤン・シャレツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マリヤン・シャレツ
スロベニアの首相
任期
2018年9月13日 – 2020年3月13日
大統領ボルト・パホル
代理官ミロ・ツェラル
アレンカ・ブラトゥシェク
カール・エリャヴェツ
イェルネイ・ピカロ
アンドレイ・ベルトンツェリ
前任者ミロ・ツェラル
後任者ヤネス・ヤンシャ
マリヤン・シャレツ・リスト党首
任期
2014年5月31日 – 2022年6月27日
個人情報
生誕 (1977-12-02) 1977年12月2日(47歳)
ユーゴスラビア社会主義連邦共和国 (現在のスロベニアリュブリャナ
政党マリヤン・シャレツ・リスト英語版(2014年 - 2022年)
自由運動(2022年 - )
公式サイト公式サイト

マリヤン・シャレツスロベニア語: Marjan Šarec1977年12月2日[1] - )は、スロベニアの政治家、元コメディアン。現在、欧州議会議員。同国首相や国防大臣、マリヤン・シャレツ・リスト英語版 (LMS) 党首を務めた。

政治風刺を得意とするコメディアンだったが、政界に転身し、カムニーク市長を経て2018年の総選挙でマリヤン・シャレツ党から国会議員に初当選し、同年8月17日に首相となった[2]

経歴

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1996年に高校を卒業後、演劇・ラジオ・映画・テレビ学院に入学し、2001年に卒業。コメディアンとしてスロベニア国営放送のテレビ番組やラジオ番組に出演し、政治を風刺した。ゴレンスカ地方出身の嫌味な田舎者、イヴァン・セルペンティンシェク役で最もよく知られる[3]ヤネス・ドルノウシェク(元大統領)やカール・エリャヴェツ(元外相)、オサマ・ビンラディンフィデル・カストロ、アントン・ロップ(元首相)、イェルコ・カツィン(スロベニア自由民主党元代表)、ヤネス・ヤンシャ(元首相)、アンドレイ・バユク(元首相)などの物まねもした[4][5]。コメディアンとして活動する傍らジャーナリストや編集者としても活動した[1]

2010年の統一地方選で、北部カムニークの市長に立候補した。スロベニアで芸能界出身の人物が政界を志すのは極めて異例だったが、シャレツは第1回投票を2位で終えたのち、決選投票で現職市長を僅差で制し、当選した[4]。当初はゾラン・ヤンコヴィッチのポジティブ・スロベニア党に所属したが、2014年の統一地方選では離党して自ら政党を結成して臨み、第1回投票で全体の3分の2を得票して圧勝し、再選された[1]。市長当選後は公務に専念するため、芸能活動から退いた[6]

大統領選への立候補

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2017年5月には、10月22日に予定されていた大統領選への立候補を表明。シャレツは「大統領の権能は厳粛に行使されるべきだ」と、真剣に立候補について語った[4]。大統領の役職を単なる名士としてしかみていないと、現職大統領のボルト・パホルを批判したシャレツは、若年層や左派にアピールできる有力な対抗馬とみられた[4][7]。大統領選では第1回投票で25%を得票し、パホルとの決選投票に進んだが、落選した[8][9]

首相職

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2018年6月、シャレツはマリヤン・シャレツ・リスト英語版(LMS)の党首として総選挙に臨むと明らかにした。総選挙で同党は12.6%を得票し、シャレツを含む候補者13名が当選[10]、国会の第二会派となった。8月17日、連立交渉の後にシャレツは第13次政権を率いる新たな首相に選出された[2]

しかし、左派の5政党で発足した連立政権は90議席中43議席しか占めていない少数与党であり、首相就任後はリーダーシップや独自性を発揮できない状態が続いた。さらに、2019年11月には野党・左翼党の協力も得られなくなり、与党が単独で法案を可決することができなくなった。2020年1月にはLMSが提案した、国が医療制度の損失を補填する法案にアンドレイ・ベルトンチェリスロベニア語版財務大臣が強く反発し辞任。これが引き金となり、シャレツも首相辞任に追い込まれた[11]。後任の首相にはヤネス・ヤンシャが就任した[12]

2022年には国防大臣に就任したが、2024年6月の欧州議会議員選挙で当選し、同年7月16日に議会が招集されたことを受け国防大臣を退任した[13]

出典

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  1. ^ a b c Župan | Občina Kamnik”. Kamnik.si. 2017年6月19日閲覧。
  2. ^ a b STA (17 August 2018). “FOTO:Šarec: Očitno nekdo želi, da se mučim naprej”. www.delo.si. 2019年5月14日閲覧。
  3. ^ Video: Kvajdej poj, babe zoprne! :: Prvi interaktivni multimedijski portal, MMC RTV Slovenija”. Rtvslo.si. 2017年6月19日閲覧。
  4. ^ a b c d Portret tedna: Marjan Šarec”. Delo.si. 2017年6月19日閲覧。
  5. ^ Marjan Šarec za predsednika države”. Delo.si. 2017年6月19日閲覧。
  6. ^ Oznake. “Večer – Marjan Šarec za predsednika: Strici iz ozadja so izgovor šibkih”. Vecer.com. 2017年6月19日閲覧。
  7. ^ Na predsedniško mesto bi se radi zavihteli tudi estradniki :: Prvi interaktivni multimedijski portal, MMC RTV Slovenija”. Rtvslo.si. 2017年6月19日閲覧。
  8. ^ MMCživo: Volilni dan v sliki in besedi”. 8 August 2018閲覧。
  9. ^ Pahor zmagal v šestih volilnih enotah, Šarec v dveh”. 8 August 2018閲覧。
  10. ^ http://volitve.gov.si/dz2018/#/rezultati
  11. ^ “Slovenian PM Marjan Sarec resigns and seeks early election”. Al Jazeera English. アルジャジーラ. (2020年1月27日). https://www.aljazeera.com/news/2020/01/slovenian-pm-marjan-sarec-resigns-seeks-early-election-200127115525725.html 2020年1月27日閲覧。 
  12. ^ “Janez Janša še tretjič potrjen za mandatarja, Židan odstopil kot predsednik državnega zbora”. Svet24.si. (2020年3月3日). https://novice.svet24.si/clanek/novice/slovenija/5e5e7dd24f272/janez-jansa-potrjen-za-mandatarja 2020年3月4日閲覧。 
  13. ^ “Državni zbor potrdil: Marjan Šarec bo kmalu zapustil ministrski stolček”. N1 Slovenija. (2024年7月10日). https://n1info.si/novice/slovenija/drzavni-zbor-potrdil-marjan-sarec-bo-kmalu-zapustil-ministrski-stolcek/ 2024年10月15日閲覧。 
公職
先代
ミロ・ツェラル
スロベニアの旗 スロベニア共和国首相
第11代:2018 - 2020
次代
ヤネス・ヤンシャ