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マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン
FCバルセロナでのテア・シュテーゲン(2018年)
名前
ラテン文字 Marc-André ter Stegen
基本情報
国籍 ドイツの旗 ドイツ
生年月日 (1992-04-30) 1992年4月30日(32歳)
出身地 メンヒェングラートバッハ
身長 187cm
体重 85kg
選手情報
在籍チーム スペインの旗 FCバルセロナ
ポジション GK
背番号 1
利き足 右足
ユース
1996-2010 ドイツの旗 ボルシアMG
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2009-2011 ドイツの旗 ボルシアMG Ⅱ 18 (0)
2009-2014 ドイツの旗 ボルシアMG 108 (0)
2014- スペインの旗 バルセロナ 283 (0)
代表歴2
2007-2008  ドイツ U-16 7 (0)
2008-2009  ドイツ U-17 16 (0)
2009-2010  ドイツ U-18 8 (0)
2010-2011  ドイツ U-19 5 (0)
2012-2015  ドイツ U-21 13 (0)
2012- ドイツの旗 ドイツ 40 (0)
1. 国内リーグ戦に限る。2024年6月8日現在。
2. 2024年3月26日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンMarc-André ter Stegen1992年4月30日 - )は、ドイツメンヒェングラートバッハ出身のサッカー選手FCバルセロナ所属。ドイツ代表。ポジションはGK

経歴

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クラブ

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ボルシアMG

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2011年のテア・シュテーゲン

1996年からボルシア・メンヒェングラートバッハのユースチームに所属し、2009年にトップチームに昇格した。2010-11シーズンにブンデスリーガデビューを果たすが、当時のチームは成績が低迷し残り6試合を残し最下位に沈んでいた[1]。また、クリストファー・ハイメロートローガン・バイリーの両GKはいずれも不安定なパフォーマンスに終始していた。デビュー戦となった2011年4月10日の1.FCケルン戦で5-1の勝利に貢献したのを皮切りに[1]、昇降格プレーオフ圏内の16位にまで立て直し、VfLボーフムとのプレーオフに勝利するなど残留に貢献した[1]

バイリーが退団した2011-12シーズンは名実ともに正GKの座を確立し[1]バイエルン・ミュンヘンを2度破るなどリーグ戦4位とUEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献した。

バルセロナ

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2014年5月、FCバルセロナへの加入が決定した[2]。契約期間は2019年までの5年間で、移籍金は1200万ユーロと発表された[2]。同じく新加入のクラウディオ・ブラーボとのGKローテーション制により、リーグ戦での出場はなかったものの、国王杯とチャンピオンズリーグを担当し、国王杯では8試合出場5失点、チャンピオンズリーグでは全試合に出場して13試合11失点6試合無失点に抑え、チームの三冠達成に貢献した。特に印象深いセーブとして、準決勝のバイエルン戦2ndレグでのものが挙げられる。バイエルンFWのレヴァンドフスキの至近距離からのシュートを体勢が崩れながらも左手一本でセーブ、こぼれ球もゴールラインを割る寸でのところでかき出した。2015年9月12日、2015-16シーズンの第3節アトレティコ・マドリード戦でリーグ戦初出場を果たした。2016年8月28日、2016-17シーズン第2節のアスレティック・ビルバオ戦では46本のパスをつないで、リーガ・エスパニョーラのGKとしては最多となる記録を達成した。GKローテーション制に不満を持っていたブラーボがマンチェスター・シティFCに移籍したことに伴い、2016-17シーズンからは正GKに定着することとなった。

2017年5月28日、バルセロナとの契約を2020年まで延長した。

2017-18シーズンはコンフェデレーションズ・カップからの好調を維持。前半シーズンにおいて出場した22試合の内15試合でクリーンシートを達成した。2017年最後の試合であるレアル・マドリードとのエル・クラシコでも好セーブを披露し、チームの完封勝利に貢献した。エル・クラシコ後にはスペインのマルカ紙から「GKグローブをつけたメッシ」と称賛された[3]。シーズン後半戦も安定したプレーを披露し、チームのリーガ・エスパニョーラ制覇に大きく貢献した。33節セルタ戦ではバルセロナで初めてのキャプテンを務めた。シーズン終盤までアトレティコ・マドリードのGKオブラクサモラ賞を争ったが、37節のレバンテ戦の5失点がひびき初のサモラ賞獲得はならなかった。2017-18シーズンは国内で2冠(リーグ戦、国王杯)を達成するもチャンピオンズ・リーグでは3年連続ベスト8に留まった。しかし、個人としては世界屈指のGKという評価を受ける程成長、充実したシーズンを送った。

UEFAによりリリースされたファン投票による2018年ベストイレブンにメッシとともに選出された[4]

2022-23シーズンも引き続き正守護神を務め、クラブ加入後初となるサモラ賞を受賞した[5]

2023年8月25日、FCバルセロナとの契約を2028年6月まで延長した[6]

代表

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ドイツ代表でのテア・シュテーゲン (2017年)

ドイツ代表としてUEFA U-17欧州選手権20092009 FIFA U-17ワールドカップに出場した。

2012年5月7日、ポーランドウクライナで共同開催されるUEFA EURO 2012の代表候補に選出され、5月26日のスイス代表戦で代表をデビューしたが、試合は3-5で敗れた[7]。2日後の5月28日に発表された23人の最終登録メンバーからは落選した[8]

2014年5月8日、2014 FIFAワールドカップに臨むドイツ代表の最終候補からは落選したが[9]、一方で同年5月13日のポーランド代表戦のメンバーには招集され後半から途中出場をした[10]

2017年5月、ロシアで開催されるFIFAコンフェデレーションズカップ2017の代表メンバーに選出された[11]FIFAコンフェデレーションズカップ2017では4試合に出場し、ドイツの当大会の制覇に貢献した。

2017-18シーズンの代表戦では、正守護神のマヌエル・ノイアーが長期離脱したこともあり、ドイツのゴールマウスを守っている。代表の正GKに関しては「ノイアーが復帰すれば、彼が正GKだ」とも話している[3]

2018年、ロシアW杯ではクラブでの活躍やノイアーが長期離脱を経てからの復帰だったこともあり、テアシュテーゲンを正GKに押す声もあった。しかし、ドイツ代表監督レーヴは長期離脱明けのノイアーを正GKに据えた。このことに関して、テアシュテーゲンは「シーズンを最高のレベルでプレーすることができたから、この状況に失望していることは確かだよ。でも私は新しい目標を立てたんだ。大会中にノイアーを全力でサポートすることさ」と述べている[12]。しかし2019年9月には未だにノイアーが正GKであることに苛立ちを感じていることを明かし、ノイアーもまたテア・シュテーゲンに苦言を呈していた[13]。2021年、怪我によりユーロ2020に参加出来なかった[14]

人物

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姓の「テア・シュテーゲン」はドイツ国内では一般的なものではなく隣国のオランダにルーツを持つ[15][16]。彼自身はドイツ国籍のみを有し、自らをドイツ人であると感じていると語っている[15]

メディアからは「ミニ・カーン」と称して往年のドイツ代表キーパーであるオリバー・カーンと比較されることもあるが、自身は「私はマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンであって他の誰でもない」と評している[16]。しかし、スペイン紙のインタビューではオリバー・カーンがヒーローであると語っている[17]

ドイツU-17代表の頃からライバルであるベルント・レノとは常にオリバー・カーンとイェンス・レーマンを引き合いに出されメディアから比較されている。このことに関してはメディアが過剰に報道している面もあり、テアシュテーゲンは「関係がうまくいかない時期もあったが、ライバル関係なのだから当たり前だ」と述べ、それでも互いにリスペクトはしているという旨を述べている[18][19]

2017-18シーズン、チャンピオンズリーグのグループステージのユヴェントス戦において、試合終了間際にパウロ・ディバラの決定的なシュートをビックセーブで防ぎチームに勝ち点1をもたらした。このビックセーブをユヴェントスのGK、ブッフォンも試合終了後のピッチで称えている[20]

第2GKのヤスパー・シレッセンとも良好な関係を築いているようで、エル・パイス紙でのインタビューにおいて彼の立場(第2GK)は難しいものだと理解していると述べ、そのような状況において彼のような名手が控えていてくれることはとても心強いと発言し、お互いをリスペクトしている[21]。出場機会を求めて2018-19シーズンをもってバルセロナから退団し、バレンシアへと移籍したヤスパー・シレッセンに対し、SNSで感謝と今後の活躍を祈るメッセージを送った。

2012年より交際を続けていたダニエラ・ヘレンと2017年に結婚した[22]

ヴィッセル神戸への移籍が決まったアンドレス・イニエスタに向けて自身のSNS上で「日本で頑張ってください!」と日本語でメッセージを寄せた[23]

ファンとの交流を大切にしており、度々SNS上でファンと交流している姿が見られる[24]。シュテーゲンは反射神経に優れ1対1の安定感、クロスボールの処理、ビルドアップ、ロングフィード、スローイングなどを高水準で兼ね備え、世界最高峰のゴールキーパーの一人として数えられる。キーパーグローブとスパイクはアディダス社のものを着用している。

個人成績

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2023年6月5日現在
クラブ 年度 リーグ 背番号 リーグ カップ 国際大会 その他 合計
出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
ボルシアMG 2010–11 ブンデスリーガ 21 6 0 0 0 - 2 0 8 0
2011–12 1 34 0 5 0 - - 39 0
2012–13 34 0 2 0 9 0 - 45 0
2013–14 34 0 1 0 - - 35 0
通算 108 0 8 0 9 0 0 0 127 0
FCバルセロナ 2014-15 プリメーラ 1 0 0 8 0 13 0 - 21 0
2015-16 7 0 7 0 10 0 2 0 26 0
2016-17 36 0 1 0 9 0 0 0 46 0
2017-18 37 0 0 0 9 0 2 0 48 0
2018-19 35 0 2 0 11 0 1 0 49 0
2019-20 36 0 2 0 8 0 0 0 46 0
2020-21 31 0 4 0 5 0 2 0 42 0
2021-22 35 0 1 0 12 0 1 0 49 0
2022-23 38 0 3 0 7 0 2 0 50 0
通算 255 0 28 0 84 0 10 0 377 0
キャリア通算 378 0 36 0 93 0 12 0 522 0
出典[25]

代表歴

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出場大会

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試合数

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  • 国際Aマッチ 40試合 0得点(2012年- )[26][25]


ドイツ代表国際Aマッチ
出場得点
2012 2 0
2013 1 0
2014 1 0
2015 0 0
2016 4 0
2017 10 0
2018 3 0
2019 3 0
2020 0 0
2021 3 0
2022 3 0
2023 8 0
2024 2 0
通算 40 0

タイトル

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クラブ

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FCバルセロナ

代表

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個人

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脚注

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出典

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  1. ^ a b c d テア・シュテーゲン:「ボルシアMGには本当に感謝」”. goal.com (2014年5月20日). 2014年8月9日閲覧。
  2. ^ a b テア・シュテーゲンが入団会見 2019年まで契約”. goal.com (2014年5月22日). 2014年8月9日閲覧。
  3. ^ a b テア・シュテーゲンは『グローブをつけたメッシ』。完璧主義者、ノイアー越えなるか【西部の目】」『フットボールチャンネル』。2018年5月25日閲覧。
  4. ^ メッシとテア・シュテーゲンがファンが選ぶベスト11に選出される
  5. ^ 今季のサモラ賞はバルサGKテア・シュテーゲン! 失点数「18」はラ・リーガ歴代最少タイの記録”. サッカーキング (2023年6月5日). 2023年6月5日閲覧。
  6. ^ バルセロナ守護神テア・シュテーゲン、2028年まで契約延長”. 超ワールドサッカー (2023年8月25日). 2023年10月19日閲覧。
  7. ^ スイス 5 - 3 ドイツ マッチレポート”. goal.com (2012年5月27日). 2014年8月9日閲覧。
  8. ^ Cacau among omissions from final Germany squad”. UEFA.com (2012年5月28日). 2014年8月9日閲覧。
  9. ^ ドイツ代表、W杯メンバー候補に数々のサプライズも”. goal.com (2014年5月8日). 2014年8月9日閲覧。
  10. ^ ドイツ 対 ポーランド チームラインアップ”. goal.com. 2014年8月9日閲覧。
  11. ^ Löw: "The 2018 World Cup stands above all else"”. DFB - Deutscher Fußball-Bund e.V. (2017年5月17日). 2017年5月20日閲覧。
  12. ^ テア・シュテーゲンのワールドカップが始まる前に終わる
  13. ^ ノイアー、ドイツ代表正GK巡るテア・シュテーゲンとの舌戦に終止符「直接話す」 goal 2019年9月18日
  14. ^ ミュラー&フンメルスが復帰! ドイツがレーヴ監督最後の大舞台・EURO2020のメンバー発表”. サッカーキング (2021年5月19日). 2021年6月5日閲覧。
  15. ^ a b "Ich bin kein Ronaldo-Fan"”. spox.com (2009年5月9日). 2014年8月9日閲覧。
  16. ^ a b Interview mit Marc-Andre ter Stegen”. goalkeeping.com. 2014年8月9日閲覧。
  17. ^ テア・シュテーゲンは『グローブをつけたメッシ』。完璧主義者、ノイアー越えなるか【西部の目】」『フットボールチャンネル』。2018年5月25日閲覧。
  18. ^ Bernd Leno und Marc-Andre ter Stegen im direkten Duell goal.com 2012年10月24日
  19. ^ co.,Ltd, FromOne. “U-21ドイツGKテア・シュテーゲン、ライバル・レノ絡みの質問続きにイラッ? | サッカーキング” (日本語). サッカーキング. https://www.soccer-king.jp/news/world/ger/20150619/323966.html 2018年5月25日閲覧。 
  20. ^ 【コラム】ブッフォンも認めた? バルサ最後の砦、テア・シュテーゲンに称賛の嵐 | サッカーキング」『サッカーキング』。2018年4月27日閲覧。
  21. ^ 【現地紙インタビュー】バルサGKテア・シュテーゲン「俺にとって完璧主義と向上心は同義語なのさ」 | サッカーダイジェストWeb”. www.soccerdigestweb.com. 2018年4月27日閲覧。
  22. ^ シュテーゲン、入籍!”. Mundo Deportivo JP. 2018年5月24日閲覧。
  23. ^ テア・シュテーゲンが神戸加入イニエスタを日本語で祝福”. SPORT 日本. 2018年5月25日閲覧。
  24. ^ テア・シュテーゲンがファンの子供の夢を叶える
  25. ^ a b Marc-André ter Stegen”. fussballdaten.de. 2014年8月9日閲覧。
  26. ^ マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン - National-Football-Teams.com
  27. ^ DFB verleiht Fritz-Walter-Medaillen fussballer-portal.de 2009年9月3日
  28. ^ Fritzwaltermedaille Gold für ter Stegen, Draxler und Can transfermarkt.de 2011年6月22日
  29. ^ UEFA Champions League squad of the season”. UEFA.com. Union of European Football Associations (2015年6月9日). 2015年6月9日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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