マンリッヒャーM1886
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スウェーデン陸軍博物館所蔵のM1886 | |
マンリッヒャー M1886 | |
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種類 | 軍用小銃 |
製造国 | オーストリア=ハンガリー帝国 |
設計・製造 | シュタイヤー・マンリヒャー |
年代 | 1880年代 |
仕様 | |
口径 | 11 mm |
銃身長 | 806 mm |
使用弾薬 | 11×58mmR弾 |
装弾数 | 5発 |
作動方式 | ストレートプルボルトアクション方式 |
全長 | 1,326 mm |
重量 | 4,520 g |
発射速度 | 50発/分[1] |
銃口初速 | 440 m/秒 |
最大射程 | 2300 m |
歴史 | |
製造期間 | 1886年 - 1887年 |
配備期間 | 1886年 - 1914年[1] |
配備先 | 運用国参照 |
バリエーション | バリエーション参照 |
製造数 | 100,000丁(二級品を除く) |
シュタイヤー=マンリッヒャーM1886またはM86は、オーストリア=ハンガリー帝国が1886年に制式採用した小銃である。
概要
[編集]M1886はオーストリア=ハンガリー帝国軍に主力装備として配備された初の連発式ボルトアクション小銃で、それまで主力小銃として運用されていたヴェルンドル M1867の更新を目的に試作されたマンリッヒャー M1885を原型としている[2]。
弾薬はM1867と共通の11×58mmR(リムド)弾が用いられたが、装薬に黒色火薬を用いていたこともあり、無煙火薬の普及が進む1880年代後半には旧式化しつつあった。このため、運用開始から僅か2年後の1888年には無煙火薬を用いる8×52mmR弾および同弾薬に対応したマンリッヒャー M1888が開発され、短期間で主力の座を譲ることとなった。
特徴
[編集]M1886は一般に配備された軍用小銃としては初のストレートプルボルトアクション小銃であり、優れた速射性能を発揮した[2]。この作動機構は後のシュタイヤー・マンリッヒャー製小銃に受け継がれたほか、カナダのロス・ライフルなどにも模倣された[2]。
装弾にはエンブロック型の挿弾子が使用された。これは弾薬を挿弾子ごと弾倉に挿入する方式であった。M1886を初めとするシュタイヤー・マンリッヒャー製小銃の場合は、最終弾が挿弾子から抜き取られて薬室へ送り込まれると、挿弾子が保持を失い、弾倉下部の穴から自重で排出された。
また、実用上問題の無い細微な欠陥を持つ部品には「ⅡQ」の刻印が押され、これらの部品を用いて組み立てられたM1886は二級品として割引価格で国外へ輸出された[2]。
バリエーション
[編集]- M1886
- 通常型
- M1886-88
- M1886を基として8×52mmリムド弾に対応させた仕様。改造は1888年から1892年の間に行われ、製造されたM1886のうち95%がこの仕様に変更された[2]。M1886-90と表記されることもあるが[2][1]、実際に使用された呼称であるかどうかは不明である。
運用国
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c “Винтовка Steyr Mannlicher M1886 / M1886-90”. 2020年5月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “[http://www.hungariae.com/Mann86.htm Mannlicher M1886 & M1886-88 Infantry Rifle Infanterie-Repetier-Gewehre M1886 und M1886-88]”. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “Imperial Chinese Armies 1840–1911”. 2020年5月9日閲覧。
- ^ Dr Matthew Hughes The British battalion of the international brigades and the Spanish civil war, 1936–39 The RUSI Journal Volume 143 Issue 2 pp59-74
- ^ “[http://www.hungariae.com/Mann88.htm Mannlicher Model 1888 Infantry Rifle Infanterie-Repetier-Gewehre M1888]”. 2020年5月9日閲覧。