マーメイドの季節
ジャンル | 恋愛アドベンチャーゲーム |
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対応機種 |
プレイステーション(PS版) Windows 95/98/ME/2000/XP(PC版) |
発売元 | ゲームビレッジ |
発売日 |
2001年12月13日(PS版) 2001年3月16日(PC版) |
レイティング | 全年齡 |
キャラクター名設定 | 不可 |
エンディング数 | - |
セーブファイル数 | - |
セーブファイル容量 | 2~9ブロック(PS版) |
メディア | CD-ROM3枚組 |
画面サイズ | 640×480 (PC版) |
BGMフォーマット | - |
キャラクターボイス | フルボイス |
CGモード | - |
音楽モード | - |
回想モード | - |
メッセージスキップ | - |
オートモード | - |
備考 | - |
『マーメイドの季節』(マーメイドのきせつ)は、ネットビレッジ株式会社がゲームビレッジブランドから発売したWindows用恋愛アドベンチャーゲーム。発売日は2001年3月16日。同年12月13日にプレイステーションに移植された。
ネットビレッジ株式会社が初めて自社ブランドで出したゲームである。パソコンの美少女ゲームとしては珍しく、18禁ではない全年齢対象作品となっている。ストーリー進行に支障が出るほどのバグの多さが話題となった。
なお本作のシナリオを担当した山田桜丸は、後の直木賞作家・桜庭一樹の別名である。
概要
[編集]ゲームは基本的に、「ヒロインと親しくなること」「謎のホームページについて調べること」の二つの目的を並行して進めることになる。一日に2 - 3回、街を移動し、そこで出会った人物と会話をすることで話を進める。会う人物がヒロインであれば好感度が上がり、男性であれば「調査度」が上がる。この「調査度」にはグラフがあり、手がかりとなる話を聞く事で少しずつ上がっていく。なお、一定の期限までに「調査度」を100%にしていないと、自動的にバッドエンドになってしまう。
ゲームは夏休みを舞台にしており、2部構成になっている。ふたつの目的を達成すると第2部がスタートする。ここでは4人のヒロインのうち、もっとも親密になった女の子とその後のストーリーが展開される。[1]
スタッフ
[編集]ストーリー
[編集]近未来。アンドロイドが一般家庭に普及する程度に技術は発達しているが、人々の生活はさほど現代と変わらない時代。
主人公・高幡雅人は、夏休みの初日、自宅のポストの中に、ホームページのアドレスが記されたメモを見つける。アクセスしてみると、そのページには「君の近しい人に危険が迫っている。助けられるかどうかは君次第だ」という謎のメッセージが表示されるだけだった。
人魚伝説の残る海辺の街で、夏休みを過ごすうち、雅人は、幼馴染を含む四人の女性と親しくなっていく。それと並行して、世間では人型アンドロイド「マーメイド」の回収騒動が持ち上がっていた。
主要登場人物
[編集]- 高幡 雅人(たかはた まさと)
- 名前設定不可、ビジュアル無し、音声なしの主人公。中肉中背、成績も中の上と、絵に描いたように凡庸な高校二年生。
- 両親共に健在だが、現在は家を空けており、一人暮らし状態。
- 中学時代は陸上部に所属し、そこそこのタイムを出していたが、靭帯を切る怪我をしたために引退。高校では何の部活にも入らず、海辺の喫茶店、「アクアルージュ」でアルバイトをしている。
- 大沢 夏菜(おおさわ なつな)
- 声 : 那須めぐみ
- 主人公の同級生で、家も隣同士。明るく家庭的な性格で、毎朝主人公を起こしに来て、朝食も作ってくれるという典型的な幼馴染。
- 1か月前に両親を交通事故で亡くし、現在は一人暮らし。何くれとなく気を遣う主人公を心配させまいとして、必要以上に明るくふるまっている。
- 「ぱっちーくん」というキャラクターがお気に入りで、身の回りの小物を「ぱっちーくん」柄で揃えている。
- 武蔵野 ひなた(むさしの ひなた)
- 声 : 柳沢真由美
- 主人公の一学年上の先輩。ショートカットのスポーツ少女。
- 異性より同性にモテるタイプで、下級生の女子から絶大な人気を誇り、本人非公認のファンクラブまでできている。しかし、ひなた自身は、あまり同性から騒がれるのを好ましく思っていない。
- 「男は男らしく、女は女らしく」という前時代的な家庭に育ち、警官になるという夢も、家族中から反対されている。そんな家風に反発し、わざと男っぽくふるまっている節がある。
- 射撃の選手だが、高校には射撃部がなかったため、自ら学校側に直訴し、特例として彼女一人だけの射撃部を主宰している。
- 若葉 琴野(わかば ことの)
- 声 : 中川亜紀子
- 主人公の同級生。メガネにゆるく編んだ三つ編みがトレードマークの大人しい女の子。
- 主人公たちが通う学校、若葉学園の学園長の娘。その立場から、同級生からは敬遠され、本人の引っ込み思案な性格もあって、友人はほとんどいない。
- 内向的な自分を変えたいと願い、そのきっかけ作りとして、主人公が働く喫茶店でアルバイトを始める。
- 片倉 優月(かたくら ゆづき)
- 声 : 折笠富美子
- 地元の国立大学に通う女子大生。それと並行して、地元ケーブルテレビの「お天気お姉さん」としても活躍している。細身の長身にロングヘアの知的美女。
- ブラウン管で見せる明るい語り口とは対照的に、普段はやけに冷めた態度をしており、つねにタバコをふかしている。
- 初対面の主人公に対し「あなたの声が大嫌い」と言い放ったり、自分の台詞を復唱させるなど、不可解な言動が多い。誰かの面影を主人公に重ねて見ている
- 片倉 雄三
- 声 :北村弘一
- 国領 京也
- 声 :大川透
- 武蔵野 直人
- 声 :山岸功
- 稲城 虎ノ介
- 声 :鈴木千尋
- 武蔵野 彩
- 声 :山本麻里安
- 鈴
- 声 :小暮英麻
バグ
[編集]出来の良し悪し以上に話題になったのが、このゲームの致命的なまでのバグである。ことに初回版はひどく、まともにストーリーを進められないほどのものであった。以下に例を挙げる[2]。
- 画面上の台詞と音声が一致しない、あるいは背景と台詞が食い違う。
- 画面で選択した移動先と違う場所に移動する。
- 特定の場面を見ると停止する、あるいは無限ループに陥る。
- あるヒロインのルートを選んだのに、突然別のヒロインのルートにワープする。
最終的な公式発表ではバグは20か所以上にも及び[2]、そのほとんどがストーリーの根幹に関わる部分だった。すぐに修正パッチが公開されたものの、そのパッチにもバグが含まれていた上に、セーブデータの互換機能がなく最初からやり直さなければならなかった。
プレイステーション版では上記のようなバグはなくなっている。
主題歌
[編集]出典
[編集]- ^ 週刊ファミ通 No.680. 株式会社エンターブレイン. (2001年12月28日). p. 48
- ^ a b “『マーメイドの季節』修正ファイル1.03”. ネットビレッジ. 2001年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月29日閲覧。
外部リンク
[編集]- ゲームビレッジ内紹介ページ (Internet Archive)
- 桜庭一樹「伏」特設サイト - 本作とは無関係の小説のサイトだが、マーメイドの季節の初回限定版にCDが同梱されたラジオドラマ脚本が特別付録「人魚姫の冒険」として公開されている。