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ミノカサゴ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミノカサゴ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Scorpaeniformes
亜目 : カサゴ亜目 Scorpaenoidei
: フサカサゴ科 Scorpaenidae
亜科 : ミノカサゴ亜科 Pteroinae
: ミノカサゴ属 Pterois
: ミノカサゴ P. lunulata
学名
Pterois lunulata
Temminck & Schlegel, 1843
和名
ミノカサゴ蓑笠子
ルナ・ライオンフィッシュ
英名
Luna lionfish

ミノカサゴ蓑笠子、英名:Luna lionfish(ルナ・ライオンフィッシュ)、学名:Pterois lunulata)は、スズキ目フサカサゴ科海水魚

和名の蓑笠子は、ミノカサゴの鰭を菅笠になぞらえたもの。また、刺された際の痛みの強さからさまざまな地方名を持ち、広島県では「ナヌカバシリ(七日走り)」(「痛みに耐えかねて7日間走り回る」の意)[1]三重県では「マテシバシ」(「うっかり触らないようにしばらく待て」の意)[2]山口県では「キヨモリ」(「平清盛のように、派手な衣装の下に武器を隠している」の意)[3]などと呼ばれる。

形態

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体長は25cm〜30cmほど[4]背鰭を中心にを持つ[5]。腹鰭の間にツルギがある。

日本近海にはよく似た近縁種としてハナミノカサゴがあるが、こちらは赤褐色で、下アゴの裏にも模様があり、尾鰭に黒い斑紋を持つ[6]。また、側線部に白い鱗を点線状に有する[7]。なお、ミノカサゴでも尾鰭に黒い斑紋を持つことがあるが薄いか少ない[7]

毒性

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LD50=1.1mg/kg(静脈注射)で死亡例もある。毒の種類は混合毒。刺されると、患部は赤く腫れ上がり、指曲げ不能、めまい、発熱、発汗、頭痛、吐気、手足麻痺、呼吸困難などを引き起こす[8]。外敵だけでなく、ミノカサゴの仲間に対しても毒性を持つ。

生態

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貝類や、甲殻類、小魚などの小動物を捕食する[5][4]。 夜行性で、昼間は珊瑚や岩場の影に潜んでいる。

近縁種については、ミノカサゴ属およびミノカサゴ亜科の項を参照。

分布

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太平洋の南西部とインド洋にかけて、日本では北海道の南部以南の沿岸部の岩礁に生息する[5][4]

人間との関係

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優雅に泳ぐさまとは対照的に攻撃的な魚で、ダイビング[要曖昧さ回避]時の水中撮影などでしつこく追い回すと激昂、人に向かってくることがある。刺された場合、激痛を伴って患部が腫脹、人によってはめまい吐き気を起こすことも。

煮付けなど食用として加熱する料理に使われることもあるが、狙って釣れるような魚ではなく、数が揃いにくいため市場には出回らない。

脚注

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  1. ^ 花魁のような魚…ミノカサゴ - 関西釣り百選・2012年11月6日
  2. ^ ミノカサゴ - 東海大学水応研
  3. ^ ミノカサゴに刺されつつ活造りをつくってみた - 野食ハンマープライス・2015年1月21日
  4. ^ a b c 福井篤監修『講談社の動く図鑑move 魚』、講談社2012年、64頁
  5. ^ a b c 今泉忠明監修『危険生物大図鑑』、株式会社カンゼン、2014年、117頁
  6. ^ そっくりさんの見分け方 ハナミノカサゴとミノカサゴ編 - 碧南海浜水族館
  7. ^ a b 「ミノカサゴ・ハナミノカサゴ」の見分け方!3つの特徴と違い!? - ダイビング&スノーケリングなぎさひろい
  8. ^ 猛毒動物最恐50 : コブラやタランチュラより強い、究極の毒を持つ生きものは』今泉忠明(1944-)、SBクリエイティブ、2020年。ISBN 978-4-8156-0155-3OCLC 1241122329https://www.worldcat.org/oclc/1241122329 

外部リンク

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  • ウィキメディア・コモンズには、ミノカサゴに関するカテゴリがあります。