ミハイル・ガルージン
ミハイル・ユーリエヴィチ・ガルージン Михаил Юрьевич Галузин Mikhail Yurievich Galuzin | |
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2014年4月29日 | |
生誕 |
1960年6月14日(64歳) ソビエト連邦 ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国、モスクワ |
国籍 | ロシア |
出身校 |
アジア・アフリカ諸国大学 (モスクワ国立総合大学群) |
職業 |
実業家、外交官 駐日ロシア大使 |
ミハイル・ユーリエヴィチ・ガルージン(ロシア語: Михаи́л Ю́рьевич Галу́зин、1960年6月14日[1] - )は、ソビエト連邦・ロシア連邦の外交官。2022年11月25日より外務次官[2]。元駐日ロシア大使。
人物
[編集]ガルージンの父親も駐日ソビエト連邦大使館の外交官であり、1966年から5年間を日本で過ごした。1982年から1983年までモスクワ大学から創価大学に留学をしている[3]。
英語と日本語に堪能で、ロシア外務省第3アジア局長や日露首脳会談の通訳を務めた経験がある。また駐日大使就任前に3度の駐日ソビエト連邦大使館・ロシア大使館での勤務経験を持つ知日派の外交官である。
第二次世界大戦終結直前の1945年8月9日のソ連対日参戦を正当化する論文を発表したほか、北方領土問題や日露間平和条約締結問題では強硬派としても知られる[4]。その一方で2022年8月に行われたJNNのインタビュー取材において、1945年8月6日にアメリカ軍が行った広島市への原子爆弾投下については「アメリカによる戦争犯罪だったと思っている。広島の市民を対象にした事実上の核実験となった」と述べ、原爆投下から77年が経過しても謝罪を表明する意図が全く無いとアメリカの姿勢を批判している[5]。
エフゲニー・アファナーシエフ大使の退任に伴い、2018年1月29日、第6代駐日ロシア連邦大使に就任。同年12月14日、安倍晋三内閣総理大臣が日本語を話す駐日各国大使22名および次期駐日大使1名を総理公邸に招いて昼食会を主催したが、ガルージン大使も参加した各国大使のうちの一人であった[6]。また、2020年1月8日に開催された昼食会にもガルージン大使が参加している[7]。
2019年10月22日、皇居正殿松の間で今上天皇の即位礼正殿の儀が執り行われ[8]、イリヤス・マゴメド=サラモヴィチ・ウマハノフ連邦院副議長と共に参列した[9]。
2020年8月6日、原爆投下から75年目を迎える広島で開催された平和記念式典に参列し、原爆死没者への哀悼と平和への祈りを捧げた[10]。
2022年2月にロシアがウクライナへの軍事侵略を開始した直後に日本政府が欧米諸国と歩調を合わせてロシアに対する経済制裁を発表した際には即座に記者会見を開いて何らかの対応を行うと予告し[11]、またウクライナ政府をナチスと批判し侵略の正当性を主張するなど[12]、駐日ロシア大使として一貫してロシアの立場を日本国内に忠実に発信し続けた[13]。
2022年8月6日に広島で、8月9日に長崎で行われた平和記念式典の両方ともにロシアが招待されなかったことに反発し、広島ヘは開催2日前の8月4日午前に広島入りし広島平和記念公園の原爆死没者慰霊碑に献花、午後にはロシアによるクリミアの併合を支持している一水会との円卓会議にも臨んだ[14]。また長崎には同市内の生花店に依頼し、平和祈念像へ代理で献花した[15]。11月下旬に駐日大使を離任すると報じられた[13]。ガルージン大使の離任後は、11月17日よりゲンナーディー・オヴェチコ公使参事官が臨時代理大使として在外公館長を務めた[16]。11月25日にはウラジーミル・プーチン大統領より外務次官に任命された[2]。
家族
[編集]妻との間に息子が一人いる。
経歴
[編集]- 1960年6月14日 ソビエト連邦の首都モスクワにて出生。
- 1982年 - 1983年 モスクワ国立大学群の一つ、アジア・アフリカ諸国大学在学中に創価大学留学。
- 1983年 アジア・アフリカ諸国大学卒業、ソ連外務省入省。
- 1983年 - 1986年 駐日ソ連大使館職員。
- 1992年 - 1997年 駐日ロシア大使館職員。
- 2001年 - 2008年 駐日ロシア大使館公使。
- 2010年 - 2012年 ロシア外務省第3アジア局局長。
- 2012年 - 2017年 駐インドネシアロシア大使。
- 2012年 - 2018年 キリバス・東ティモールロシア特命全権大使(兼任)。
- 2013年 - 2018年 パプアニューギニア全権大使(兼任)。
- 2018年1月29日 - 2022年11月 駐日ロシア特命全権大使。
- 2022年11月25日 - 現在 ロシア外務省外務次官[2]。
栄典
[編集]- ロシア友好勲章(2016年)
出典
[編集]- ^ 大使挨拶 在日ロシア連邦大使館(2018年6月9日閲覧)
- ^ a b c 「露のガルージン前駐日大使が外務次官に」『産経新聞』朝刊2022年11月26日(国際面)2022年12月17日閲覧
- ^ “SOKA Gakkai official (創価学会) - Instagram: ". ロシア大使館を訪問”. Instagram. 創価学会 (2020年10月23日). 2022年11月5日閲覧。
- ^ 「駐日ロシア大使にガルージン氏」日本経済新聞(2018年1月29日)2018年6月9日閲覧。
- ^ TBSテレビ (2022年8月4日). “【独自】ロシア・ガルージン駐日大使 単独インタに「ウクライナで核兵器は使わない」”. TBS NEWS DIG. 2022年8月5日閲覧。
- ^ 安倍総理大臣と日本語を話す駐日各国大使との昼食会 日本国外務省
- ^ 安倍総理大臣と日本語を話す駐日各国大使との昼食会 日本国外務省
- ^ 即位礼正殿の儀 | 首相官邸ホームページ
- ^ 外交青書 2020 | 即位礼正殿の儀参列者(外国元首・祝賀使節等及び駐日外国大使等)日本国外務省
- ^ 令和2年(2020年)度の平和記念式典参列大使 - 広島市公式ホームページ
- ^ “ロシア駐日大使、日本政府へ「何らかの対応をする」…半導体輸出規制などの追加制裁発表で”. 読売新聞. (2022年2月25日) 2022年10月29日閲覧。
- ^ “駐日ロシア大使 「G7諸国は、ロシアの目標を誤解している」”. Arab News. (2022年4月18日) 2022年10月29日閲覧。
- ^ a b “駐日ロシア大使が離任へ ガルージン氏、来月にも”. 共同通信社. (2022年10月28日) 2022年10月29日閲覧。
- ^ “ロシア大使はなぜ突然広島へ 炎天下の熱弁27分、ほの見えた狙い”. 朝日新聞. (2022年8月6日) 2022年10月29日閲覧。
- ^ “ロシア駐日大使 平和祈念像前に献花 平和祈念式典は招待せず”. NHK NEWSWEB. NHK. (2022年8月19日) 2022年10月29日閲覧。
- ^ 駐日各国大使リスト 日本国外務省(2022年11月24日時点のインターネットアーカイブ)
外部リンク
[編集]テキスト
[編集]- 大使挨拶 - 在日ロシア連邦大使館
- 駐日ロシア大使インタビュー後半 露日関係発展における安倍元首相の功績、広島平和記念式典へのロシア不招待、制裁の真の意味について - 2022年8月12日
- 駐日ロシア大使に長編インタビュー ロシアへの偏見、キャンセルカルチャー、同じ志を持つ日本人からの支援について - 2022年8月5日
- ガルージン駐日ロシア大使と懇談 - 2020年10月8日
- 様々な分野で更なる関係強化を (Further strengthening relationship in variety of areas) - 2020年6月12日
- 数多くの分野で急成長 (Rapid growth in numerous spheres) - 2019年6月12日
- 多方面で連携を強化 (Alliance strengthening in many areas) - 2018年6月12日
動画
[編集]- Mikhail Yurievich Galuzin, Ambassador of the Russian Federation to Japan - 日本外国特派員協会での記者会見(2022年2月2日)、発言は英語
- ミハイル・ガルージン駐日ロシア大使 会見 2021.3.10 - 日本記者クラブでのオンライン会見(2021年3月10日 14:00~15:00)、発言は日本語
- М.ガルージン駐日ロシア大使の講演「ロシア外交と露日関係」 - ホテルオークラ新潟での講演(2019年9月21日)、発言は日本語
- 「日露関係の課題と展望」 ガルージン駐日ロシア大使×鳩山友紀夫 - 東アジア共同体研究所における鳩山由紀夫元首相との対談(2019年7月8日)、発言は日本語
- ミハイル・ガルージン駐日ロシア大使 会見 2019.3.28 - 日本記者クラブでの会見(2019年3月28日 16:00~17:30)、発言は日本語
- M.ガルージン駐日ロシア大使より時事通信フォラムでの講演 - 東京都内で開かれた内外情勢調査会での講演(2019年3月20日)、発言は日本語
- 駐日ロシア大使ミハイル・ガルージンより講演:日露関係と日露未来について - 横浜市の神奈川自治体問題研究所での講演(2019年2月27日)、発言は日本語(※動画のタイトルや解説文は全てロシア語だが、講演は日本語)
外交職 | ||
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先代 エフゲニー・アファナーシエフ |
在日ロシア連邦大使 第6代:2018年 - 2022年 |
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