ミーシカ・コソラープィ
販売会社 | ユナイテッド・コンフェクショナーズ・ネットワーク |
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種類 | チョコレート菓子 |
完成国 | ロシア |
主要会社 | クラスヌィ・オクチャブリ |
ミーシカ・コソラープィ(露: Мишка Косолапый, 英: Mishka Kosolapy)は、ロシアの製菓メーカー、クラスヌィ・オクチャブリが製造しているチョコレート菓子のブランドである[1][2][3][4][5][6]。ミーシカ・コソラープイ[7]、ミーシカ・コソラプイ[6]、ミーシュカ・カサラープィ[8]などとも表記される。
販売会社は、ユナイテッド・コンフェクショナーズの小売店チェーン、ユナイテッド・コンフェクショナーズ・ネットワーク (ООО «Объединённая кондитерская сеть») である[9][10]。「ミーシカ・コソラープィ」の商標は、クラスヌィ・オクチャブリが保有している[11]。
概要
[編集]アーモンドを用いたプラリネを2枚のウエハースで挟み、全体をビターチョコレートでコーティングした菓子である[1][12][4][8][6]。「ミーシカ・コソラープィ」は、ロシア語で「不器用なクマ」もしくは「内またのクマ」といった意味をもつ[13][14]。2001年11月4日付けのアガニョーク誌の記事によると、1902年以降の生産量はおよそ45億個にのぼる[15]。1958年に開催されたブリュッセル万国博覧会においてグランプリを受賞している[16]。
ミーシカ・コソラープィは、プラリネ・キャンディ「取ってごらん」などとともに、製菓メーカーのエイネムによって開発されたものであるが、 それがいつであるのかははっきりとしていない[1][8][17]。19世紀の終わり頃には、エイネムで試作品がつくられていたという説もある[1]。レシピは、販売開始以降ほとんど変わっていないとされる[18][19]。
パッケージ
[編集]イヴァン・シーシキンおよびコンスタンチン・サヴィツキーが手がけた絵画『松林の朝』の複製画をもとにパッケージのデザイン画を描くことを、エイネムがアーティストのエマヌイル・アンドレーエフに命じ、出来上がったデザインが1913年にパッケージに使用された[1][8][20][18][19][21]。背景色にはターコイズブルーが選ばれた[18][22]。アンドレーエフによるデザインは、現在に至るまでほとんど変わっていない[19]。当時のパッケージにはベツレヘムの星も描かれていた[23]。
かつてはロシア帝国の紋章が入ったパッケージも存在しており、これは、1896年にニジニ・ノヴゴロドで開催された全ロシア博覧会に出品され、優秀な成績を収めたことを示すものとされる[22][18][19][3]。1920年代初め頃のパッケージには、「ミーシカ・コソラープィを食べたいなら、預金口座を開設しましょう」との旨の惹句が印刷されている。当時は高価な嗜好品であった[6]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e Мироненко 2013, p. 55.
- ^ Осадчук 2008.
- ^ a b Фаттахова 2016.
- ^ a b ヴィクトリア・リャビコワ (2020年1月9日). “ロシアのキャンディ トップ10”. ロシア・ビヨンド 2021年5月30日閲覧。
- ^ “ЭНЦИКЛОПЕДИЯ БРЕНДОВ”. ユナイテッド・コンフェクショナーズ. 2021年5月30日閲覧。
- ^ a b c d アレクサンドラ・クラフチェンコ (2017年10月3日). “ソ連児童が大好きだった伝説の菓子”. ロシア・ビヨンド 2021年5月30日閲覧。
ALEXANDRA KRAVCHENKO (2017年9月29日). “A taste of childhood: 5 legendary Soviet candies”. ロシア・ビヨンド 2021年5月30日閲覧。 - ^ ゲオルギー・マナエフ (2018年5月4日). “ロシアで有名なクマTOP5:猫大のヒグマ、ソ連版プーさん、五輪マスコットなど”. ロシア・ビヨンド 2021年5月30日閲覧。
- ^ a b c d アンナ・ソロキナ (2018年3月19日). “革命以前、子どもたちに愛されたキャンディ”. ロシア・ビヨンド 2021年5月30日閲覧。
- ^ “Продавец”. Интернет-магазин «Алёнка». 2021年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月30日閲覧。
- ^ “Объединенная кондитерская сеть (кондитерский магазин «Алёнка»)”. Московский инновационный кластер. 2021年5月30日閲覧。
- ^ “«КРАСНЫЙ ОКТЯБРЬ»”. ユナイテッド・コンフェクショナーズ. 2021年5月30日閲覧。
- ^ “ロシアのデザートベスト32:文句なしにおいしいものから、ただ驚くほど素晴らしいものまで”. ロシア・ビヨンド. (2019年2月16日) 2021年5月30日閲覧。
- ^ アンナ・ソロキナ (2020年10月13日). “モスクワの素晴らしい産業施設5選:もっとも美しいモスクワの工場5カ所”. ロシア・ビヨンド 2021年5月30日閲覧。
- ^ エカテリーナ・シネリシチコワ (2020年1月4日). “ロシアから持ち帰るべき食べ物”. ロシア・ビヨンド 2021年5月30日閲覧。
- ^ Людмила ЛУНИНА (2001年11月4日). “СТРАНА ПОБЕДИВШЕГО ШОКОЛАДА”. ロシア・ビヨンド 2021年5月30日閲覧。
- ^ Васнецова 2018, p. 30.
- ^ Мария Соловьёва. “Дореволюционные московские кондитерские”. ロシア文化省. 2021年5月30日閲覧。
- ^ a b c d Джанджугазова 2014.
- ^ a b c d Малинина 2020.
- ^ Татьяна Григорьева. “В ЧЕСТЬ КОГО НАЗВАЛИ ШОКОЛАД «АЛЕНКА»?”. ロシア文化省. 2021年5月30日閲覧。
- ^ Терновая 2019.
- ^ a b “В Музее шоколада в юбилей Шишкина раскрыли тайну "Мишки косолапого"”. РИА Новости. (2012年1月25日) 2021年5月30日閲覧。
- ^ Катя Калина (2016年10月4日). “Сладкая ностальгия: история советских шоколадных конфет”. БФМ.РУ 2021年5月30日閲覧。
参考文献
[編集]- Олег Мироненко; Татьяна Ивашкова (2013). Кулинарное путешествие по СССР. Сделано в СССР. ISBN 978-5-17-077554-5
- Алена Васнецова (2018). История сладостей. История всех вещей. ISBN 978-5-353-09092-2
- Джанджугазова Елена Александровна (2014-11-27). “Культурные и товарные бренды Москвы: интегрированный подход, или что общего у фабрики «Красный Октябрь» (Эйнемъ») и Третьяковской галереи”. Современные проблемы сервиса и туризма (Russian State University of Tourism and Service) 8 (4): 102-113. ISSN 2414-9063 .
- Осадчук М. С. (2008). “Проблемы и перспективы инновационного развития промышленных предприятий”. Terra Economicus (Южный Федеральный Университет) 6 (3-2): 165-168. ISSN 2410-4531 .
- Терновая Людмила Олеговна (2019). “"ВКУСНАЯ" ГЕОПОЛИТИКА”. Государственная служба (Russian Presidential Academy of National Economy and Public Administration) 6 (122): 107-113. ISSN 2500-4344 .
- Малинина Нина Львовна (2020-11-11). “РЕАЛИСТИЧЕСКАЯ ЖИВОПИСЬ КАК КУЛЬТУРНЫЙ ФЕНОМЕН: НАУЧНАЯ РЕФЛЕКСИЯ, МУЗЕЙНЫЕ ПРАКТИКИ, КУЛЬТУРНЫЕ ИНДУСТРИИ”. Журнал интегративных исследований культуры (ゲルツェン名称ロシア国立教育大学) 2 (2): 132-138. ISSN 2687-1262 .
- Фаттахова Наиля Нурыйхановна; Власова Ксения Анатольевна (2016). “Зооморфный код культуры в наименованиях кондитерских изделий”. Филология и культура (Казанский федеральный университет) 1 (43): 127-133. ISSN 2074-0239 .