ムーデーン
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ムーデーン(タイ語: หมูแดง)は、タイ料理の食材のひとつである。直訳すると「赤い豚肉(หมู+แดง)」の意味になり、中華料理におけるチャーシューに相当する。
調理
[編集]ムーデーンは一般に、各料理店の自家製である[1]。豚肉に塩と香辛料をすりこんでつくり[1][2]、特に赤い色を出すのはアンカ(タイ語: อังคัก)とよばれる香り付けのための食材である[1]。なお、単に食紅で色付けすることもある[2]。ムーデーンを発案したのが誰かは不明であるが、フードライターのストーン・スクピシットは、『バンコック・ポスト』紙において、おそらくは広東系の華人であろうと推測している[1]。
料理
[編集]ムーデーンは主にカオ・ムーデーンのかたちで食される。これはムーデーンを白米に乗せ、多くの場合とろみのあるソースをかけた料理である[2]。カオ・ムーデーンはタイで広く食べられる料理であり、多くの場合、クンチャン(中国ソーセージ)やムーグロープ(豚の三枚肉の唐揚げ)、鴨卵のゆで卵を乗せる[1]。ムーグロープを乗せたカオ・ムーデーンを「カオ・ムーデーン・ムーグロープ」と呼ぶこともある[2]。また、ムーデーンを具として炒めたバミー(中華麺)であるバミー・ナムサイ・ムーデーンといった料理もある[3]。
出典
[編集]- ^ a b c d e Limited, Bangkok Post Public Company. “The non-national national dish” (英語). Bangkok Post 2024年9月27日閲覧。
- ^ a b c d 髙田 2023, pp. 179–180.
- ^ 髙田 2023, p. 363.
参考文献
[編集]- 髙田胤臣『タイ飯、沼。』晶文社、2023年、179-180頁。