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メアリ・コーンウォリス=ウェスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
メアリ・コーンウォリス=ウェスト、1878年撮影。

メアリ・アデレード・ヴァージニア・トマシーナ・ユーパトリア・"パッツィ"・コーンウォリス=ウェスト(Mary Adelaide Virginia Thomasina Eupatoria "Patsy" Cornwallis-West、旧姓:フィッツパトリック (FitzPatrick)、1856年?/1858年?[1] - 1920年7月21日)は、後のイギリス王エドワード7世が、プリンス・オブ・ウェールズ(王太子)であった時期に関係があった愛人。

コーンウォリス=ウェストは、アイルランド系の上流階級の家族の一員として、聖職者の父フレデリック師 (The Rev Frederick) と、第2代ヘッドフォード侯爵トマス・テイラー英語版の娘であった母オリヴィア・フィッツパトリック (Lady Olivia FitzPatrick) 間の娘として生まれた。母オリヴィアは、かつて(ヴィクトリア女王の夫である)王配アルバートを誘惑しようとして失敗に終わっていたが、娘の方は16歳のときに王太子(後のエドワード7世)の愛人となった[2]。ふたりの関係はやがて露見し、メアリは年齢が倍もあったウィリアム・コーンウォリス=ウェスト英語版1872年に結婚した。

メアリとウィリアム・コーンウォリス=ウェストの間には子どもが3人でき、1873年には娘デイジー、翌1874年には息子ジョージ、最後に1878年には末娘コンスタンス英語版が生まれた。メアリは王太子への影響力を使って、子どもたちの縁談を手配したとされ、特に末娘が大富豪のウェストミンスター公爵英語版と結婚した際には、大いに悪評が流れた[3]

1915年には、ル・トゥケフランス語版の「ウェストミンスター公爵夫人病院 (the Duchess of Westminster's hospital)」に負傷兵として収容されていた、はるかに年下のパトリック・バレット (Patrick Barrett) と関係を持ち始めた。この兵士を昇進させようと彼女が動いた事は、スキャンダルとなった[3]1917年に夫に先立たれた彼女は、その3年後に死去した。

演じた人物

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1978年ロンドン・ウィークエンド・テレビジョンミニシリーズLillie』では、ジェニー・リンデン英語版がメアリ・コーンウォリス=ウェストを演じた[4]。この作品は、メアリの友人で、同じくエドワード7世の愛人であったリリー・ラングトリーの生涯を描いたものであった。

脚注

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  1. ^ 多くの典拠が1858年生まれとしているが、16歳で王太子の愛人となり、その露見後に結婚したとする記述と矛盾が生じる。1872年に16歳で王太子の愛人となったとする記述もあり、生年は1856年ないし1857年の可能性もある。:Joan Gage (2009年10月28日). “A Royal Mistress at 16, A Cougar at 58”. Joan Gage. 2016年5月10日閲覧。 “Born into an upper-class Irish family, Mary Cornwallis-West (always known as “Patsy”) became a mistress to the Prince of Wales at the age of sixteen in 1872.”
  2. ^ A sexually lawless royal mistress and her shell-shocked sergeant
  3. ^ a b Princess Daisy of Pless: The Happy Years, rvondeh.dircon.co.uk; accessed 8 April 2016.
  4. ^ Jennie Linden, born 1939, who portrayed Patsy Cornwallis-West in the miniseries Lillie; Internet Movie Database(IMDb.com