メイク・ア・ジャズ・ノイズ
『メイク・ア・ジャズ・ノイズ』 | ||||
---|---|---|---|---|
フランク・ザッパ の ライブ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1988年2月 - 6月 | |||
ジャンル | プログレッシブ・ロック、ジャズ・ロック、実験音楽 | |||
時間 | ||||
レーベル | バーキング・パンプキン・レコード | |||
プロデュース | フランク・ザッパ | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
フランク・ザッパ アルバム 年表 | ||||
|
『メイク・ア・ジャズ・ノイズ』(原題:Make a Jazz Noise Here)は、フランク・ザッパが1991年に発表したライブ・アルバム。『ブロードウェイ・ザ・ハード・ウェイ』(1988年)及び『ザ・ベスト・バンド』(1991年)と同様、1988年2月から6月のライブ音源が使用され、本作はインストゥルメンタル中心の内容となっている[1]。
内容
[編集]大部分の曲は、ザッパが過去のアルバムで発表した曲の再演である。「ブラック・ページ」は1976年よりライブで頻繁に演奏されてきた曲だが、本作には「ニュー・エイジ・ヴァージョン」と呼ばれるスローなアレンジの演奏が収録された[2]。
「ホエン・ヤッピーズ・ゴー・トゥ・ヘル」、「ファイアー・アンド・チェインズ」、「スター・ウォーズ・ウォント・ワーク」は本作が初出の新曲[3]。「スター・ウォーズ・ウォント・ワーク」は、映画の『スター・ウォーズ』ではなく、ロナルド・レーガン政権下のアメリカが構想したスター・ウォーズ計画を題材とした曲である[4]。また、イーゴリ・ストラヴィンスキー及びバルトーク・ベーラの曲(編曲はバンド・メンバーのスコット・チュニスによる)も収録された[5]。
評価
[編集]François Coutureはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「ステージでのおふざけや内輪のジョークが殆ど含まれておらず、ザッパが残したインストゥルメンタルの中でも特に優れた曲の、名人芸的演奏に特化されている」と評している[1]。また、D. J. Considineは1995年7月9日付のThe Baltimore Sun紙において、ザッパの代表作の一つとして本作を挙げ「演奏は極めて鋭く、ソロも素晴らしい」「レゲエ化した"King Kong"のリメイクが印象的」と評している[6]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はフランク・ザッパ作。
ディスク1
[編集]- スティンク・フット ("Stinkfoot") - 7:40
- ホエン・ヤッピーズ・ゴー・トゥ・ヘル ("When Yuppies Go to Hell") - 14:35
- ファイアー・アンド・チェインズ ("Fire and Chains") - 3:58
- 公演地:ワシントンD.C.
- レッツ・メイク・ザ・ウォーター・ターン・ブラック ("Let's Make the Water Turn Black") - 1:37
- 公演地:ロッテルダム
- ハリー・ユー・アー・ア・ビースト ("Harry, You're a Beast") - 0:48
- 公演地:ロッテルダム
- オレンジ・カウンティ・ランバー・トラック ("The Orange County Lumber Truck") - 0:42
- 公演地:ロッテルダム
- オー・ノー ("Oh No") - 4:44
- 公演地:ロンドン
- ランピー・グレイヴィのテーマ ("Theme from Lumpy Gravy") - 1:11
- 公演地:ロッテルダム
- イート・ザット・クエスチョン ("Eat That Question") - 1:55
- 公演地:ローマ
- ブラック・ナプキンズ ("Black Napkins") - 6:56
- 公演地:ウィーン
- ビッグ・スウィフティ ("Big Swifty") - 11:12
- 公演地:ミュンヘン
- キング・コング ("King Kong") - 13:04
- 公演地:ミュンヘン、クリーブランド
- スター・ウォーズ・ウォント・ワーク ("Star Wars Won't Work") - 3:43
- 公演地:シュトゥットガルト
ディスク2
[編集]- ザ・ブラック・ページ(ニュー・エイジ・ヴァージョン) ("The Black Page (new age version)") - 6:46
- テマーシ・デュイーン ("T'Mershi Duween") - 1:42
- 公演地:マンハイム
- デュプリーズ・パラダイス ("Dupree's Paradise") - 8:35
- 公演地:マンハイム
- シティ・オブ・タイニー・ライツ ("City of Tiny Lights") - 8:02
- 公演地:モデナ
- "兵士の物語"からロイヤル・マーチ ("Royal March from L'Histoire du Soldat") (Igor Stravinsky) - 0:59
- 公演地:ピッツバーグ
- バルトーク・ピアノ協奏曲第三番のテーマ ("Theme from the Bartok Piano Concerto #3") (Bartók Béla) - 0:43
- 公演地:スプリングフィールド
- 不吉な靴 第二楽章 ("Sinister Footwear 2nd mvt.") - 6:40
- 公演地:アレンタウン
- スティーヴィーズ・スパンキング ("Stevie's Spanking") - 4:26
- 公演地:アレンタウン
- エイリアン・オリファイス ("Alien Orifice") - 4:15
- 公演地:フィレンツェ
- クルージング・フォー・バーガーズ ("Cruisin' for Burgers") - 8:28
- 公演地:ルンド
- アドヴァンス・ロマンス ("Advance Romance") - 7:43
- 公演地:フィレンツェ
- ストリクトリー・ジェンティール ("Strictly Genteel") - 6:38
- 公演地:セビリア
参加ミュージシャン
[編集]- フランク・ザッパ - リードギター、シンセサイザー、ボーカル
- アイク・ウィリス - リズムギター、シンセサイザー、ボーカル
- マイク・ケネリー - リズムギター、シンセサイザー、ボーカル
- ボビー・マーティン - キーボード、ボーカル
- スコット・チュニス - エレクトリックベース、ミニ・モーグ
- チャド・ワッカーマン - ドラムス、ボーカル、エレクトロニック・パーカッション
- エド・マン - ヴィブラフォン、マリンバ、エレクトロニック・パーカッション
- ウォルト・ファウラー - トランペット、フリューゲルホルン、シンセサイザー
- ブルース・ファウラー - トロンボーン
- ポール・カーマン - アルト・サックス、ソプラノ・サックス、バリトン・サックス
- アルバート・ウィング - テナー・サックス
- カート・マクゲットリック - バリトン・サックス、バス・サックス、コントラバスクラリネット
脚注
[編集]- ^ a b Make a Jazz Noise Here - Frank Zappa | AllMusic - Review by François Couture
- ^ The Black Page - Frank Zappa | AllMusic - Song Review by François Couture
- ^ アメリカ盤リマスターCD (Zappa Records, ZR 3883)ブックレット内クレジットに準拠
- ^ Star Wars Won't Work - Frank Zappa | AllMusic - Song Review by François Couture
- ^ Frank Zappa - Make A Jazz Noise Here (CD, Album) at Discogs
- ^ Considine, J. D. (1995年7月9日). “Frank Zappa Albums Worth Money Among 53 albums reissued, some are worth your money”. Baltimore Sun. 2015年5月3日閲覧。