メチルパラチオン

メチルパラチオン
	IUPAC名 O,O-Dimethyl-O-p-nitrophenylphosphorothioate
	別称 Azophos, Methyl parathion, O,O-Dimethyl O-4-nitrophenyl phosphorothioate, O,O-Dimethyl-p-nitrophenylthionophosphate
識別情報
CAS登録番号	298-00-0
PubChem	4130
ChemSpider	3987
EC番号	015-035-00-7
国連/北米番号	2783
RTECS番号	TG0175000
	SMILES COP(=S)(OC)Oc1ccc(cc1)[N+](=O)[O-];
	InChI InChI=1S/C8H10NO5PS/c1-12-15(16,13-2)14-8-5-3-7(4-6-8)9(10)11/h3-6H,1-2H3 Key: RLBIQVVOMOPOHC-UHFFFAOYSA-N; InChI=1/C8H10NO5PS/c1-12-15(16,13-2)14-8-5-3-7(4-6-8)9(10)11/h3-6H,1-2H3 Key: RLBIQVVOMOPOHC-UHFFFAOYAW;
特性
化学式	(CH3O)2P(S)OC6H4NO2
モル質量	263.2 g/mol
外観	白〜黄褐色の結晶性固体・粉末
匂い	にんにくの様な刺激臭
密度	1.36 g/mL (20°C)
融点	37 °C, 310 K, 99 °F
沸点	143 °C, 416 K, 289 °F
水への溶解度	0.006% (25°C)
蒸気圧	0.00001 mmHg (20°C)
危険性
主な危険性	強力な酸化剤および水と反応する
許容曝露限界	無し
半数致死量 LD50	67 mg/kg (rat, dermal); 10-25 mg/kg (male rat, oral); 24 mg/kg (female rat, oral)
	特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

メチルパラチオン (Methyl Parathion) は農薬・殺虫剤に含まれる、無色または白色の固体。結晶の形は様々。一般名及び別名はパラチオンメチルである。

性質

構造式はパラチオンと類似。殺虫剤としてはパラチオンを上回るものの、農薬としては6割程度である。これはパラチオンより不安定で分解しやすいため。

日本では1952年1月24日に農薬登録を受け、「ホリドール」等の商品名で有機リン系殺虫剤として稲のニカメイチュウ・カメムシ・ウンカ、果樹のアブラムシ・ハマキムシに使われたが、1971年11月9日に登録失効した。

毒性はパラチオンの3分の1であるが、摂取した際の危険性は否定できない。許容量を超えると死に至ることがある。

→詳細は「パラチオン」を参照

世界保健機関（WHO）では、極めて危険とされる毒性等級（Ia）に、ロッテルダム条約では極めて有害に分類されている。世界中のほぼすべての国で販売と輸入が許可されていないが、いくつかの特定の条件付でのみ取引が許可されている^[4]^[5]^[6]^[7]。