メッセンジャーズ
メッセンジャーズ (Messengers)は1962年から1972年にかけて活動したアメリカのポップロックバンド。代表曲は「気になる女の子」 ("That's The Way A Woman Is")。
メンバー
[編集]メッセンジャーズ #1 (1962-1965)
[編集]メッセンジャーズ #2 (1966-1969)
[編集]- ジェフ・テイラー(ボーカル)
- ピーター・バランス(ギター、ボーカル)
- グレッグ・ジェレセック(ベース、ボーカル)
- オージー・ユリシカ(ドラムス)
- ジェシー・ロウ(オルガン、ボーカル)
マイケル&メッセンジャーズ (1967-1968)
[編集]- ウェイン・ベックナー(ボーカル)
- トム・フィニ(ギター)
- ロン・ギャノン(ベース)
- ポール・"マイケル"・コセンザ(ドラムス)
- ジャック・デカロリス(オルガン)
メッセンジャーズ #3 (1969-1972)
[編集]- マイケル・モーガン(ボーカル、キーボード)
- ピーター・バランス(ギター)
- ジョン・ホイヤー(ベース)
- ロバート・キャバロ(ドラムス、ボーカル)
来歴
[編集]1962年にミネソタで結成。1965年に地元のSomaレコードからシングル"My Baby"をリリース後、解散。
オリジナルメンバーのひとりグレッグ・ジェレセックはミルウォーキーの大学で新しいメッセンジャーズを結成、シカゴのU.S.A.レコードからウィルソン・ピケットのカバー "Midnight Hour"を1967年にリリースし、ヒットさせる。地元のDJでプロデューサーとして名前だけ貸していたポール・クリスティは、メンバーにこの曲を演奏するツアーを持ちかけるも拒否され、バンドはU.S.A.から大手のモータウンへ移籍。傘下のSoulレーベルからシングル"Window Shopping"を同年リリース。
諦めきれないクリスティは、まったく無関係のThe Del-Marsというバンドをスカウトし、"Midnight Hour"のB面を彼らの曲と差し替えたシングルを「マイケル&メッセンジャーズ」の名義で、同じレコード番号で再プレスし、ツアーさせる。彼らは1967年から1968年に4枚のシングルをU.S.A.にのこして解散。
一方オリジナルのメッセンジャーズは1969年にピーター・バランスを除いてメンバーを総入れ替え、ジェレセックは裏方へ廻ることになる。モータウン傘下のRare EarthレーベルからLPを発売するもチャートインすることはなく、1971年7月に、メンバーのマイケル・モーガンとジョン・ホイヤー作によるシングル"That's The Way A Woman Is"を発売。本国では62位とパッとしなかったものの、日本では「気になる女の子」の邦題でオリコンチャート5位の大ヒットとなる。1972年7月には来日、コンサートやテレビ出演を果たすが、帰国後にモータウンから契約を打ち切られて解散した。
なお、アメリカではマイケル&メッセンジャーズの2枚目のシングル「ロミオ&ジュリエット」が60年代サイケデリック音楽の名作オムニバス「Nuggets」(1972)に収録されているため、オリジナルのメッセンジャーズよりも知名度が高い。
2018年3月の時点では単独のCDは発売されていないが、『The Complete Motown Singles vol.11B:1971』という5枚組CDに「気になる女の子 (MONO)」「ジャングル」「気になる女の子 (STEREO)」の3曲が収録されている。
ディスコグラフィー(アメリカで発売されたもの)
[編集]シングル
[編集]- My Baby / I've Seen You Around (Soma 1427,1965) メッセンジャーズ #1
- Midnight Hour / Hard Hard Year (U.S.A. 866 1st press,1966) メッセンジャーズ #2
- Window Shopping / California Soul (Soul 35037,1967) メッセンジャーズ #2
- Right On / I Gotta Dance (Home Made #01,1969) メッセンジャーズ #3
- That's The Way A Woman Is / Jungle (Rare Earth 5032,1971) メッセンジャーズ #3
アルバム
[編集]- Messengers (Rare Earth RS-509,1969) Messengers #3
ディスコグラフィー(日本で発売されたもの)
[編集]シングル
[編集]- 気になる女の子/あの娘のレター(1971年11月)日本ビクター JET-2082 オリコン5位 メッセンジャーズ #3
- ジャングル/天国と地獄(1972年4月)日本ビクター JET-2111 メッセンジャーズ #3
- ビッグ・ステップ/リトル・ビット・フォー・サンデー (1972年)日本ビクター JET-2144 日本録音 メッセンジャーズ #3
アルバム
[編集]- 気になる女の子(1972年2月)日本ビクター SWG-7544
- 本国では1969年に発売された唯一のLP "Messengers"に「気になる女の子」を加えた全13曲。 メッセンジャーズ #3
コマーシャル(日本)
[編集]- 大塚製薬「アミノバリュー」(2005年)、アサヒビール「アクアゼロ」(2014年)、スズキ「ハスラー」(2021年)のCMに1971年に発売したメッセンジャーズ #3の「気になる女の子」がBGMテーマ曲に起用されて注目を浴びた。
参考文献
[編集]- 『The Complete Motown Singles vol.11B:1971 (CD)』ライナー、2008年
- 『2131 South Michigan Avenue (CD)』ライナーJeff Jarema、2009年