メトシェラ (木)
メトシェラ(Methuselah)は、カリフォルニア州東部のインヨー郡ホワイトマウンテンズの高地に生える樹齢約4,800年のブリストルコーンパインBristlecone pineである[1][2]。
地形
[編集]メトシェラは969歳まで生きたとされる旧約聖書の登場人物メトシェラにちなんで名付けられた。インヨー国立森林公園の"Forest of Ancients"地区の中にある"Methuselah Grove"で、海抜2,900mから3,000mの高度に生える。破壊行為から守るため、メトシェラの正確な位置は公開されていない[3][2]。
最古
[編集]メトシェラは、1957年に Edmund SchulmanとTom Harlanが調査用のサンプルを採取した時点で4,789歳であり、紀元前2832年に発芽したと推定されている。メトシェラはクローン性生物を除いて、既知の最古の樹木とされてきたが[4]、さらに樹齢が長いブリストルコーンパインが同じホワイトマウンテンズにあると2013年に発表された[5]。
その他の最古の生物
[編集]ブリストルコーンパイン
[編集]プロメテウスと名付けられたブリストルコーンパインのWPN-114は、1964年に切り倒された時点で4,844歳を超えており、紀元前2880年に発芽したと推定されている。また、約4,600歳の別のブリストルコーンパインは現在も生きている。これらの木や別のブリストルコーンパインのサンプルに基づく年輪年代学は、約500年の誤差はあるものの、紀元前9000年まで遡ることができることになった[6][2]。
クローン性生物
[編集]これまでに発見された別の長寿の生物は、クローン性のコロニーである。例えば、カリフォルニア州のモハーヴェ砂漠にあり「キング・クローン」と名付けられたハマビシ科の低木Larrea tridentataのコロニーは約11,700歳、スウェーデンにあり「オールドティッコ」(Old Tjikko)と名付けられたオウシュウトウヒのコロニーは約9,500歳である[7][8][9]。
出典
[編集]- ^ Inyo N.F.-Bristlecone Forest . accessed 8/30/2010
- ^ a b c NFS: Bristlecone Natural History . accessed 8/30/2010
- ^ Methuselah Walk. U.S. Forest Service / Eastern Sierra Interpretive Association.
- ^ “Pinus longaeva”. Gymnosperm Database. 2013年5月3日閲覧。
- ^ “OLDLIST”. Rocky Mountain Tree-Ring Research. 2013年5月3日閲覧。
- ^ Hall, Carl (1998年8月23日). “Staying Alive”. San Francisco Chronicle
- ^ Creosote Bush: Long-Lived Clones in the Mojave Desert, Frank C. Vasek, American Journal of Botany, Vol. 67, No. 2 (Feb., 1980), pp. 246-255
- ^ http://www.hcn.org/servlets/hcn.Article?article_id=11165 Larrea tridentata - King Clone
- ^ Science Daily: World's Oldest Living clonal tree, 9550 years old, Discovered In Sweden
座標: 北緯37度23分07秒 西経118度10分38秒 / 北緯37.38528度 西経118.17722度