モア・ザン・ワーズ
「モア・ザン・ワーズ」 | ||||
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エクストリーム の シングル | ||||
初出アルバム『ポルノグラフィティ』 | ||||
B面 |
Nice Place to Visit(7インチ・シングル、CDシングル) キッド・イーゴ(CDシングル) ホール・ハーテッド(日本盤CDシングル) | |||
リリース | ||||
規格 | 7インチ・シングル、CDシングル | |||
ジャンル | アコースティック・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | A&Mレコード | |||
作詞・作曲 | ゲイリー・シェローン、ヌーノ・ベッテンコート | |||
プロデュース | マイケル・ワグナー | |||
ゴールドディスク | ||||
チャート最高順位 | ||||
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エクストリーム シングル 年表 | ||||
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「モア・ザン・ワーズ」(More Than Words)は、アメリカ合衆国のヘヴィメタル・バンド、エクストリームが1990年のアルバム『ポルノグラフィティ』で発表した楽曲。1991年にはシングル・カットされた。
背景
[編集]作曲を担当したヌーノ・ベッテンコートによれば、1時間もかからずにメロディとハーモニー・パートの両方が完成し、その後ゲイリー・シェローンにテープを渡そうとしたが、その時シェローンは寝ていたため、寝室のドアの下からテープを入れ、ほどなくしてシェローンが歌詞を書いた[14]。当時のロック界で流行していたパワー・バラードとは異なり、全編ボーカルとアコースティック・ギターによる曲で、ベッテンコートによれば、当時はまだ『MTVアンプラグド』のブームが到来しておらず、レーベルやマネージメントから「ヒットするはずがない」とシングル・リリースに難色を示され、それに対し「それならツアーもバンドも辞める」と反論したという[14]。一方、バンドと親しかったセバスチャン・バックは、この曲をスタジオで聴いた時に感動し「とんでもない曲だ! ナンバー・ワン! ナンバー・ワン!」と叫び、「俺がお前たちのマネージャーになるよ。今のマネージャーは忘れて、俺に任せろ」と発言したという[15]。
本作のミュージック・ビデオは白黒の映像となっており、後に映画『リトル・ミス・サンシャイン』を手がけるジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリスが監督した[15][16]。ビデオにはメンバー4人のうちシェローンとベッテンコートのみの演奏がフィーチャーされ、エクストリームはバンドでなくデュオと誤解されることも多かったという[16]。
反響・評価
[編集]アメリカでは1991年5月にRIAAによりゴールドディスクの認定を受け[1]、シングル・リリースから約12週後の6月8日には、Billboard Hot 100で1位を獲得した[2]。オランダでは1991年5月18日付のシングル・チャートで初登場91位となり、最終的には20週連続でトップ100入りして、うち2週にわたり1位を獲得した[3]。イギリスでは1991年7月27日付の全英シングルチャートで初登場8位となり[17]、最終的には11週トップ100入りして、最高2位を記録した[6]。
ただし、エクストリーム本来の音楽性と異なるバラードが大ヒットしたことで、バンドに対しては批判的な声も多く、ゲイリー・シェローンは2023年のインタビューで「恩恵である一方、バンドに対する誤解を招いたという意味では呪いでもあった」「多くの人は、この曲は知っていても、俺たちのことは知らなかった」と振り返っている[18]。
カヴァー
[編集]「モア・ザン・ワーズ」 | ||||
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フランキー・ジェイ の シングル | ||||
A面 | モア・ザン・ワーズ(English) | |||
B面 |
モア・ザン・ワーズ(Spanglish) モア・ザン・ワーズ(Spanish - Mucho Mas) | |||
リリース | ||||
ジャンル | ラテン・ポップ | |||
レーベル | コロムビア・レコード | |||
作詞・作曲 |
ゲイリー・シェローン、ヌーノ・ベッテンコート フランキー・ジェイ(スペイン語詞) | |||
ゴールドディスク | ||||
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チャート最高順位 | ||||
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フランキー・ジェイ シングル 年表 | ||||
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フランキー・ジェイによるカヴァー
[編集]フランキー・ジェイは2005年、自身が訳詞したスペイン語ヴァージョンと、オリジナルに準じた英語ヴァージョンの両方を発表した[20]。ジェイのヴァージョンはアメリカで18週Billboard Hot 100入りして最高25位を記録して、自身5作目の全米トップ40シングルとなり[19]、2006年1月にはRIAAによりゴールドディスクの認定を受けた[1]。
その他
[編集]- ウエストライフ - アルバム『ウエストライフ』(1999年)に収録[16]。
- デヴィッド・キャシディ - アルバム『A Touch of Blue』(2003年)に収録[21]。
- ジュリアン・ハフ&ディエゴ・ボネータ - 映画『ロック・オブ・エイジズ』(2012年公開)の劇中で、ウォレントの曲「ヘヴン」とのメドレーとして歌った[15]。
脚注
[編集]- ^ a b c d “Gold & Platinum”. RIAA. 2024年4月18日閲覧。
- ^ a b “Billboard Hot 100 - WEEK OF JUNE 8, 1991”. Billboard. 2024年4月18日閲覧。
- ^ a b Extreme - More Than Words - dutchcharts.nl
- ^ charts.org.nz - Extreme - More Than Words
- ^ Extreme - More Than Words - ultratop.be
- ^ a b EXTREME songs and albums | full Official Chart history
- ^ australian-charts.com - Extreme - More Than Words
- ^ Extreme - More Than Words - hitparade.ch
- ^ swedishcharts.com - Extreme - More Than Words
- ^ norwegiancharts.com - Extreme - More Than Words
- ^ Offizielle Deutsche Charts
- ^ lescharts.com - Extreme - More Than Words
- ^ Extreme - More Than Words - austriancharts.at
- ^ a b Moore, Rick. “Behind the Song: "More Than Words," Extreme”. American Songwriter. 2024年4月18日閲覧。
- ^ a b c Breihan, Tom (2021年12月1日). “The Number Ones: Extreme's "More Than Words"”. Stereogum. 2024年4月18日閲覧。
- ^ a b c “More Tha Words by Extreme”. Songfacts. 2024年4月18日閲覧。
- ^ “Official Single Chart on 21/7/1991”. Official Charts Company. 2024年4月18日閲覧。
- ^ Prato, Greg (2023年4月10日). “Gary Cherone of Extreme: Songwriter Interviews”. Songfacts. 2024年4月18日閲覧。
- ^ a b “Frankie J - Chart History - Billboard Hot 100”. Billboard. 2024年4月18日閲覧。
- ^ “Frankie J Keeps Buzz Alive With Extreme Cover Version”. MTV. Viacom International (2005年7月22日). 2024年4月17日閲覧。
- ^ O'Brien, Jon. “A Touch of Blue - David Cassidy - Album”. AllMusic. 2024年4月18日閲覧。
外部リンク
[編集]先代 マライア・キャリー 「アイ・ドント・ウォナ・クライ」 |
Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル 1991年6月8日 - 6月14日 |
次代 ポーラ・アブドゥル 「あふれる想い」 |