モリアザミ
モリアザミ | |||||||||||||||||||||
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2008年9月 福島県会津地方
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Cirsium dipsacolepis (Maxim.) Matsum. (1895)[1] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
モリアザミ(森薊) |
モリアザミ(森薊[2]、学名: Cirsium dipsacolepis)は、キク科アザミ属の多年草。別名はゴボウアザミ[3][4]、ヤブアザミ[1]、山菜名でヤマゴボウ[4]、キクゴボウ[4]などとよばれる。
分布と生育環境
[編集]分布域は広く、日本では本州(岩手、秋田以南)[5]、四国、九州に分布する[2]。山地や野原などの日当たりの良い乾いた草原に見られる[2]。
特徴
[編集]茎は直立して、分枝しながら高さは1メートル (m) ほどになる[2][4]。葉は羽状に中裂または深裂し、縁に鋭いとげがある[2][4]。
花期は秋(9 - 10月)で、茎の頂部を上向きに3個ほどの花をつける[2][4]。花はたくさんの筒状花からなる頭状花序(頭花)で、花の色は紅紫色である[2]。総苞は粘らない。頭花の基部にある総苞片が極端に長く、とげ状になるのが特徴である[4]。花期には根生葉は残っていない。
根は太く、直径は2センチメートル (cm) ぐらいになり、下向きにまっすぐ伸びる[2][4]。菊ごぼうと称して食用にも供される。俗に「ヤマゴボウ」ともよばれるが、有毒のヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の植物とはまったく別種なので、注意を要する[2]。
食用
[編集]秋に根を掘り採って食用とする[2]。採取時期は、東北地方が9 - 11月ごろ、関東以西では9 - 12月ごろとされる[2]。根は適当な大きさに切ってから茹でて水にさらし、煮物やきんぴら、天ぷらにして食べられている[2][4]。
味噌漬けや醤油漬けにしてもおいしく、観光地などでは山牛蒡(やまごぼう)の名で売られている[2][4]。植物名のヤマゴボウ(標準和名:ヨウシュヤマゴボウ)はアザミの仲間とは全く異なる別の植物で、有毒植物であるので、間違えないように注意を要する[4]。
脚注
[編集]- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Cirsium dipsacolepis (Maxim.) Matsum. モリアザミ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 高橋秀男監修 2003, p. 178.
- ^ 四季の山野草[出典無効]
- ^ a b c d e f g h i j k 高野昭人監修 世界文化社編 2006, p. 117.
- ^ “日本のアザミ:検索結果 >> 標本・資料データベース :: 国立科学博物館 National Museum of Nature and Science,Tokyo”. www.kahaku.go.jp. 2024年12月7日閲覧。
参考文献
[編集]- 高野昭人監修 世界文化社編『おいしく食べる 山菜・野草』世界文化社〈別冊家庭画報〉、2006年4月20日、117頁。ISBN 4-418-06111-8。
- 高橋秀男監修 田中つとむ・松原渓著『日本の山菜』学習研究社〈フィールドベスト図鑑13〉、2003年4月1日、178頁。ISBN 4-05-401881-5。