モーガン・ウォーレン

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Morgan Wallen
2021年、テネシー州ブリストルにて
基本情報
出生名 Morgan Cole Wallen
生誕 (1993-05-13) 1993年5月13日（30歳）
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国, テネシー州, スニードビル
ジャンル
職業
  • 歌手
  • ソングライター
担当楽器
活動期間 2014年 -
レーベル
公式サイト morganwallen.com

モーガン・ウォーレン（Morgan Wallen、本名: Morgan Cole Wallen、1993年5月13日 - ）は、アメリカ合衆国のテネシー州スニードビル出身のカントリー歌手、シンガーソングライターである。

ナセア・レコードと契約し、2015年にデビューEP『Stand Alone』をリリースした。2016年Big Loudと契約し、2018年にデビューアルバムの『If I Know Me』をリリース、2枚目のシングルの『Up Down』にはフロリダ・ジョージア・ラインが客演として呼ばれている。2021年に2枚目のアルバム『Dangerous: The Double Album』をリリースし、Billboard 200で7週間1位を獲得した初のカントリーのアルバムとなり、年間のチャートで1位になるなどの大ヒットを記録した。このアルバムにはクリス・ステイプルトンとベン・バージェスがゲスト出演している。

2023年に3枚目のアルバム『One Thing at a Time』をリリース。Billboard 200で15週間1位を獲得し、10年間で最長の1位獲得アルバムとなった。3枚目のシングル『Last Night』はBillboard Hot 100で初めて1位を獲得し16週間1位を維持し、ソロの曲としては最長の1位、全体でも2番目に長い獲得曲となった。このアルバムにはエリック・チャーチとハーディ、アーネストがゲスト出演している。

経歴[編集]

ウォーレンは父親の影響でクラシック・ロックの名曲に触れ、多様な音楽を聞いて育った。10代の頃、ウォーレンはブレイキング・ベンジャミンやニッケルバックなどのバンドや、リル・ウェインなどのラッパーに惹かれていた[1][2]。

高校の野球チームでは投手兼遊撃手として活躍し、大学で野球をするために進学を臨んでいたが、高校三年生の時に右肘を怪我し野球を続けられなくなったため断念した[3]。高校卒業後は再び音楽に熱中し、カントリー、特にキース・ウィットレイやエリック・チャーチといったアーティストを好んだ[1]。

2014年にアッシャー主催のリアリティ番組、ザ・ヴォイスの第6シーズンに出演した。第2回戦で敗退したが、音楽業界でウォーレンの知名度を高めるきっかけとなった[4]。

2018年4月27日にデビューアルバム『If I Know Me』をリリースする[5]。2018年5月12日付のBillboard 200で72位で初登場し、その後10位に上昇した[6]。また、3枚目のシングル『Whiskey Glasses』はBillboard Hot 100で17位、Hot Country Songsでは1位を記録し、同チャートで初めて1位を獲得した。4枚目のシングル『Chasin' You』はHot 100で16位、Hot Country Songsでは2位を獲得した[7]。

2021年1月8日に2枚目のアルバム『Dangerous: The Double Album』をリリース。初週で約26万枚を売り上げBillboard 200で初登場1位を獲得するヒットとなり、初の1位獲得作品となった[8]。2枚目のシングル『7 Summers』はHot 100で6位で初登場し初のトップ10を果たし[9]、同チャートで19曲をチャートインさせた[10]。

2月2日、TMZがウォーレンがNワードやその他の卑語を使用している映像を公開した[11]。ウォーレンはすぐに声明を出し謝罪するも、いくつかのラジオ局はウォーレンの曲を削除し、Apple MusicやPandora、Spotify等のプレイリストからも削除された[12]。またウォーレンが所属していたBig Loudとリパブリック・レコードはウォーレンとの契約を無期限に停止し[13]、更にアカデミー・オブ・カントリーミュージックはウォーレンと『Dangerous: The Double Album』が第56回アカデミー・オブ・カントリーミュージック賞の対象外になると発表した[14][15]。しかしこの騒動の翌週にはアルバムの売上が急増し、セールスが102%増加した[16][17]。更に7週間にも渡って『Dangerous: The Double Album』はBillboard 200の1位に立ち、『If I Know Me』も10位に上昇した。ベン・シサリオはニューヨーク・タイムズ誌で『Dangerous: The Double Album』を「異例のロングヒット」と述べた[18]。このアルバムは2021年最も売れたアルバムとなり[19]、2022年にはBillboard 200の単独アーティストによるトップ10最長滞在週数を更新した[20]。

2022年、ソルトレイクシティにて

2021年12月17日にはラッパーのリル・ダークとの初のラップ曲であるシングル『Broadway Girls』をリリースし、Hot 100で14位を獲得した[21]。2022年7月18日にシングル『You Proof』をリリースし、初のトップ5入を果たした。11月7日には『Thought You Should Know』がリリースされ、両曲ともHot Country Songsで1位を獲得した[22]。12月に3曲を収録したEP『One Thing at a Time』をリリース[23]。

2023年3月3日に『You Proof』と『Thought You Should Know』を収録したEPと同名のアルバム『One Thing at a Time』をリリースし、Billboard 200で約50万枚を売り上げ初登場1位を獲得し、その後16週間1位を獲得し、バッド・バニーの『あなたのいない夏』を超えてこの10年間で最も長く1位を獲得したアルバムとなった[24][25]。Hot 100では収録されていた36曲すべてがチャートインし、2018年にドレイクが樹立した一度にチャートに登場した最多楽曲数と、最多デビュー記録を更新した[26][27]。さらにトップ10のうち5曲を占め、3枚目のシングル『Last Night』は男性のソロのカントリー曲としてはエディー・ラビットの『I Love a Rainy Night』以来42年ぶりに1位を獲得、16週間にわたり1位を維持しソロ曲としては最長の1位獲得曲となった[28]。

2024年1月25日にEP『Stand Alone』の再録音版をリリース。同時にデビューシングル『Spin You Around』の再録音版である『Spin You Around (1/24)』をプロモーショナルシングルとしてリリースした[29]。

私生活[編集]

ウォーレンは元交際相手のKT Smithとの間に2020年7月に生まれた長男がいる[30]。

2024年4月7日、テネシー州ナッシュビルにあるエリック・チャーチの6階建てバーの屋上から椅子を投げた疑いで逮捕され、椅子は地上にいた警察官2人の3フィート先に落ちた。翌日保釈金15,250ドルを払い釈放された[31]。

ディスコグラフィ[編集]

詳細は英語版「モーガン・ウォーレンのディスコグラフィー」を参照
  • If I Know Me (2018年)
  • Dangerous: The Double Album (2021年)
  • One Thing at a Time (2023年)

受賞歴[編集]

年 団体 カテゴリー 対象 結果 脚注
2019 CMTミュージック・アワード Breakthrough Video of the Year ウィスキー・グラス ノミネート [32]
カントリーミュージック協会賞 新人賞 ウォーレン ノミネート [33]
2020 アカデミー・オブ・カントリーミュージック賞 年間新人男性アーティスト賞 ウォーレン ノミネート [34]
カントリーミュージック協会賞 新人賞 ウォーレン 受賞
iHeartRadioミュージック・アワード 年間カントリーソング ウィスキー・グラス ノミネート
最優秀新人カントリーアーティスト ウォーレン 受賞
ビルボード・ミュージック・アワード トップカントリーソング ウィスキー・グラス ノミネート
トップカントリーアルバム イフ・アイ・ノ・ミー ノミネート
CMTミュージック・アワード 年間男性ビデオ賞 Chasin You' (Dream Video) ノミネート
アメリカン・ミュージック・アワード Favorite Male Artist-Country ウォーレン ノミネート
Favorite Album-Country イフ・アイ・ノ・ミー ノミネート
2021 ビルボード・ミュージック・アワード 最多セールスアーティスト ウォーレン ノミネート [35]
トップ・カントリー・アーティスト賞 ウォーレン 受賞
トップ・男性カントリー・アーティスト賞 ウォーレン 受賞
トップカントリーアルバム賞 ウォーレン、 デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム 受賞
トップカントリーソング賞 ウォーレン、 チェイシン・ユー ノミネート
カントリーミュージック協会賞 アルバム賞 デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム ノミネート [36]
アメリカン・ミュージック・アワード Favorite Male Artist-Country ウォーレン ノミネート [37]
Favorite Album-Country デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム ノミネート
カントリー・ナウ・アワード Favorite Male Artist ウォーレン 受賞 [38]
Favorite Album デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム 受賞
2022 アカデミー・オブ・カントリーミュージック賞 アルバム賞 デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム 受賞 [39]
カントリーミュージック協会賞 エンターテイナー賞 ウォーレン ノミネート
男性ボーカリスト賞 ウォーレン ノミネート
アメリカン・ミュージック・アワード Favorite Male Country Artist ウォーレン 受賞
Favorite Country Song ウェイステッド・オン・ユー 受賞
2023 ARIAミュージック・アワード 最優秀国際アーティスト賞 ウォーレン ノミネート [40]
カントリーミュージック協会賞 エンターテイナー賞 ノミネート
男性ボーカリスト賞 ノミネート
アルバム賞 ワン・シング・アット・ア・タイム ノミネート
ビルボード・ミュージック・アワード トップアーティスト賞 ウォーレン ノミネート [41]
トップ・Billboard 200・アーティスト賞 ノミネート
トップ・ラジオ・ソング・アーティスト賞 ノミネート
トップ・ソング・セールス・アーティスト賞 ノミネート
トップ・Billboard Global 200・アーティスト賞 ノミネート
トップ・ストリーミング・ソング・アーティスト賞 受賞
トップ・カントリー・アーティスト賞 受賞
トップ・カントリー・男性アーティスト賞 受賞
トップ男性アーティスト賞 受賞
トップ・Hot 100・アーティスト賞 受賞
トップ・カントリー・ツアー・アーティスト賞 受賞
トップ・カントリー・アルバム賞 ワン・シング・アット・ア・タイム 受賞
トップ・Billboard 200・アルバム賞 受賞
トップ・ストリーミング・ソング賞 ラスト・ナイト 受賞
トップ・カントリー・ソング賞 受賞
トップ・Hot 100・ソング賞 受賞

脚注[編集]

  1. ^ a b Newman, Melinda (2021年1月14日). “Is Morgan Wallen Country’s Next Global Star?” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  2. ^ 管理人 (2023年5月30日). “モーガン・ウォーレンはなぜアメリカでここまで爆売れしているのか？ その経歴と楽曲の内容を探る”. uDiscoverMusic | 洋楽についての音楽サイト. 2023年9月17日閲覧。
  3. ^ “Who’s New: Morgan Wallen” (英語). The Country Daily (2017年3月13日). 2023年9月17日閲覧。
  4. ^ “Morgan Wallen Songs, Albums, Reviews, Bio & More” (英語). AllMusic. 2024年4月14日閲覧。
  5. ^ (英語) Morgan Wallen - If I Know Me Album Reviews, Songs & More | AllMusic, https://www.allmusic.com/album/if-i-know-me-mw0003176362 2023年9月17日閲覧。 
  6. ^ “Morgan Wallen | Biography, Music & News” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  7. ^ “Morgan Wallen to Release Smoldering New Single, "Chasin' You" [Listen]” (英語). The Country Daily (2019年7月9日). 2023年9月17日閲覧。
  8. ^ Caulfield, Keith (2021年2月14日). “Morgan Wallen’s ‘Dangerous’ No. 1 for Fifth Week on Billboard 200 While ‘If I Know Me’ Hits Top 10 for First Time” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  9. ^ “Morgan Wallen Shatters Records With '7 Summers' - Country Now”. web.archive.org (2020年11月30日). 2023年9月17日閲覧。
  10. ^ “Morgan Wallen | Biography, Music & News” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  11. ^ “Morgan Wallen Hurls N-Word Outside Home After Rowdy Night Out” (英語). TMZ. 2023年9月17日閲覧。
  12. ^ Newman, Melinda (2021年2月3日). “Morgan Wallen’s Music Removed From iHeart and Entercom’s Radio Stations and Others Following Racial Slur” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  13. ^ Millman, Ethan (2021年2月3日). “Morgan Wallen's Record Deal 'Suspended Indefinitely' Following Racial Slur Video” (英語). Rolling Stone. 2023年9月17日閲覧。
  14. ^ Grein, Paul (2021年2月3日). “Morgan Wallen Won’t Be Eligible for 2021 ACM Awards After Racial Slur” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  15. ^ Willman, Chris (2021年2月3日). “Morgan Wallen Disqualified by Academy of Country Music for Upcoming Awards; One-Day Airplay Down 80%” (英語). Variety. 2023年9月17日閲覧。
  16. ^ Oliver, David. “Morgan Wallen used a racist slur but his popularity is skyrocketing. How did we get here?” (英語). USA TODAY. 2023年9月17日閲覧。
  17. ^ Press, Kristin M. Hall, Associated (2021年2月8日). “Album sales surge for Morgan Wallen after racist comment” (英語). KSAT. 2023年9月17日閲覧。
  18. ^ Sisario, Ben (2022年9月12日). “Morgan Wallen’s Career Seemed Over. Now He’s Broken a Billboard Record.” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/2022/09/12/arts/music/morgan-wallen-dangerous-billboard-chart-record.html 2023年9月17日閲覧。 
  19. ^ Vitagliano, Joe (2021年12月7日). “Morgan Wallen Tour is Nearly Sold Out–Over 705k Tickets Sold So Far” (英語). American Songwriter. 2023年9月17日閲覧。
  20. ^ Caulfield, Keith (2022年9月11日). “Morgan Wallen’s ‘Dangerous’ Breaks Top 10 Longevity Record on Billboard 200 Chart” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  21. ^ Kaufman, Gil (2021年12月17日). “Morgan Wallen and Lil Durk Drop Country Drill Ode to Untrustworthy Women ‘Broadway Girls’” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  22. ^ “Morgan Wallen | Biography, Music & News” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  23. ^ Nicholson, Jessica (2022年12月2日). “Morgan Wallen’s ‘One Thing at a Time’ Sampler: Stream It Now” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  24. ^ Caulfield, Keith (2023年3月12日). “Morgan Wallen’s ‘One Thing at a Time’ Debuts at No. 1 on Billboard 200 With a Half-Million Units” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  25. ^ “全米アルバム・チャート、モーガン・ウォーレンの最新作が15週目の1位”. BARKS (2023年7月3日). 2023年9月17日閲覧。
  26. ^ Trust, Gary (2023年3月13日). “Morgan Wallen Notches First Billboard Hot 100 No. 1 With ‘Last Night’” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  27. ^ “【米ビルボード・ソング・チャート】モーガン・ウォレン自身初の1位、TOP10に5曲を送り込む | Daily News”. Billboard JAPAN. 2023年9月17日閲覧。
  28. ^ Trust, Gary (2023年8月14日). “Morgan Wallen’s ‘Last Night’ Claims 16th Week Atop Hot 100, the Most Ever for a Non-Collaboration” (英語). Billboard. 2023年9月17日閲覧。
  29. ^ Nicholson, Jessica (2024年1月26日). “Morgan Wallen Fights Back Against Early EP Reissue by Re-Recording ‘Spin You Around’: ‘This Is Not My New Music’” (英語). Billboard. 2024年4月14日閲覧。
  30. ^ “Morgan Wallen Celebrates Son Indigo Wilder's 1st Birthday with Ex KT Smith After Controversy” (英語). Peoplemag. 2023年9月17日閲覧。
  31. ^ “Morgan Wallen arrested after throwing chair from rooftop of Nashville bar, police say” (英語). NBC News (2024年4月8日). 2024年4月14日閲覧。
  32. ^ Freeman, Jon (June 6, 2019). “2019 CMT Music Awards: The Complete Winners List”. Rolling Stone. https://www.rollingstone.com/music/music-country/2019-cmt-music-awards-winners-list-844075/ 2019年7月20日閲覧。. 
  33. ^ “2019 CMA Awards: Complete winners list - ABC News”. ABC News. 2019年11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月14日閲覧。
  34. ^ “2020 ACM Awards: The Nominees List”. Theboot.com. 2020年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月4日閲覧。
  35. ^ “The Weeknd wins big at the Billboard Music Awards: See the full winners list” (英語). EW.com. 2021年5月25日閲覧。
  36. ^ “2021 CMA Awards Nominees Announced - Full List” (英語). tasteofcountry.com (2021年9月9日). 2021年9月22日閲覧。
  37. ^ Twitter (2021年10月29日). “Morgan Wallen banned from American Music Awards despite landing two nominations” (英語). Los Angeles Times. 2023年9月17日閲覧。
  38. ^ “Morgan Wallen 'Honored' To Accept Two Fan-Voted Country Now Awards: 'It Means A Lot'” (英語). Country Now (2021年12月9日). 2021年12月9日閲覧。
  39. ^ “2022 ACM Awards Winners: See the Full List” (英語). NBC New York (2022年3月8日). 2022年3月15日閲覧。
  40. ^ “ARIA Awards 2023 Nominees”. 2024年1月13日閲覧。
  41. ^ “【2023 #BBMAs】全受賞アーティスト＆作品リスト、モーガン・ウォレンが今年最多11部門受賞 | Daily News”. Billboard JAPAN. 2024年1月13日閲覧。

外部リンク[編集]

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