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ヤブロンスキー図

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
蛍光共鳴エネルギー移動をあらわすヤブロンスキー図。水平に並んだ線分が分子の固有状態、上向きの矢印が励起過程、下向きの矢印が緩和過程、波状の矢印が出入りする光エネルギーを示す。

ヤブロンスキー図 (Jablonski diagram) は、分子の相互作用を説明するためのエネルギー状態図[1]。名称はポーランドの物理学者アレクサンダー・ヤブロンスキー にちなむ。

吸光発光消光などの過程では、分子のエネルギースピン多重度が様々に遷移する。ヤブロンスキー図は、これらの過程を視覚的に表すために用いられる。

表現方法

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ヤブロンスキー図では、分子の固有状態を水平の線分で表し、エネルギーの高い状態が上になるように縦方向に並べる。ただし、一重項三重項のようにスピン多重度の異なる状態、あるいは別の分子の準位などは、それぞれ異なる縦列として並べる。必要に応じて、S (singlet、一重項)や T (triplet、三重項)などの項記号で説明を付ける。電子準位を太い線、振動準位をやや細い線で表すこともある。回転準位は一般に省略される。

励起及び緩和(失活)の過程は、関与する固有状態を繋ぐ矢印で描かれ、吸光発光などの輻射過程は直線矢印、振動緩和内部転換項間交差などの無輻射過程は波線矢印で、それぞれ表現される。遷移過程の内容を明確にするため、ex (excitation、励起)、em (emission、発光)、vr (vibrational relaxation、振動緩和)、ic (internal conversion、内部転換)、isc (intersystem crossing、項間交差、または系間交差)などの説明が付けられることもある。

励起及び緩和に関わる輻射は、これらを表す矢印に出入りする波線矢印として表現し、光子のエネルギーを表す を加える。

脚注

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関連項目

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外部リンク

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