ヤーコプ・ローゼンハイン
表示
ヤーコプ・ローゼンハイン Jakob Rosenhain | |
---|---|
基本情報 | |
生誕 |
1813年12月2日 ドイツ マンハイム |
死没 |
1894年3月21日(80歳没) ドイツ バーデン=バーデン |
ジャンル | クラシック |
職業 | ピアニスト、作曲家 |
ヤーコプ・ローゼンハイン(Jakob Rosenhain 1813年12月2日[1] - 1894年3月21日[2])は、ユダヤ系ドイツ人のピアニスト、作曲家。
生涯
[編集]ローゼンハインはマンハイムに生まれた。彼は11歳でデビューを飾り[2]、当初はフランクフルトで活動した[3]。1830年には同地でパガニーニの演奏会に出席した[4]。1837年にはロンドンへと渡って、4月17日にソリストとしてロンドン・フィルハーモニー管弦楽団と共演した。同楽団は1854年4月にも彼の交響曲を演奏したという記録が残っている[5][6]。ピアノ奏法の学校ではヨハン・バプティスト・クラーマーと協力関係にあった。1837年にフンメルがこの世を去ると、彼はヴァイマルのカペルマイスターの職に就くことができることができるようになった。
その後1849年からはパリへ移り[7]、30余年に渡って第一線で活躍した[3]。パリにおいて催していた室内楽の演奏会に訪れたケルビーニやロッシーニと交流し[3]、2人からはベルリオーズを薦められた。彼は1870年の政治的騒動を機にバーデン=バーデンへと拠点を移し、この世を去るまでこの地で過ごした。
ローゼンハインは遅くとも1839年にはメンデルスゾーンと親交を築いており[5]、モシェレスとも交友があった。シューマンは主催していた「新音楽時報」において、ローゼンハインの楽曲を称賛している[3]。他にもローゼンハインは同時代の音楽家の尊敬を集めており、ブラームスが1848年9月21日に15歳で登場した初めての演奏会では、ローゼンハインのイ長調の協奏曲からアダージョとロンドを演奏した。
主要作品
[編集]- オペラ[8]
- Der Besuch in Irrenhause (1834年)
- Liswenna (1835年)
- Le Démon de la Nuit (1851年); Liswennaの改作
- Volage et Jaloux (1863年)
- 管弦楽曲
- 協奏曲
- 室内楽曲
- ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.1[12]
- チェロまたはヴァイオリンとピアノのためのソナタ ホ長調 Op.38[13]
- ピアノソナタ ヘ短調 Op.44 「フェティス氏へ à Mr. Fétis」[14]
- 交響的ソナタ ヘ短調(ピアノソナタ第2番?)Op.70 (ブライトコプフ社より出版、1887年)
- ピアノソナタ(第3番?)ニ長調 Op.74 (ブライトコプフ社より出版、1886年)
- 3つの弦楽四重奏曲 Op.55、57、65 (出版 1885年?、1894年?、1884年)
- チェロソナタ ニ短調 Op.98[15]
- ヴィオラソナタ ニ短調 (草稿。上記と同一の作品か。RISM、1893年)
- 4つのピアノ三重奏曲[16]
- 歌曲
- 少なくとも24曲がある[17]
脚注
[編集]注釈
- ^ 1846年にメンデルスゾーンがライプツィヒで演奏しているが、これがおそらく初演であったと思われる。
出典
- ^ Meyers Konversationslexikon, Band 13, Seite 190, Leipzig, 1889
- ^ a b Musical Times - Google ブックス, April 21, 1894 issue. Obituary, p. 378.
- ^ a b c d e “Hyperion Records Taubert & Rosenhain Piano Concertos”. 2013年6月30日閲覧。
- ^ Meyers Konversationslexikon, Band 13, Seite 190, Leipzig, 1889.
- ^ a b c Musical Times - Google ブックス, volume 40, 1899. August 1, 1899 issue. Published by Novello. pages 530-1. Discusses letters between Rosenhain and Mendelssohn from August 1839.
- ^ List of works performed by the Philharmonic Society.
- ^ See Pratt, Mendel (1907)
- ^ a b c Brown (1886).
- ^ “Library of Congress Permalink for Second Symphony, Sommermeyer Edition”. 2009年1月17日閲覧。
- ^ “Library of Congress Permalink for Piano Concerto, Breitkopf & Härtel Edition”. 2009年1月17日閲覧。
- ^ “1890-2 Crystal Palace Sunday Concerts, Including First English Performance of Rosenhain Piano Concerto”. 2009年1月28日閲覧。
- ^ “Piano Quartets Page” (Dutch). 2009年1月19日閲覧。
- ^ “IMSLP Roenhain, Jakob”. 2013年6月30日閲覧。
- ^ Scanned in at Bayerische Staatsbibliothek Site, in References. Op.41 is mentioned in HMB as another work entirely from 1845, and op.44 in F minor seems to be Rosenhain's first sonata - so this may be a typo or misreading on someone's part (it seemed to be op.41, but now am assuming this should be op.44).
- ^ HMB gives a cello sonata here and RISM (opac.rism.info) gives a manuscript D minor viola sonata from 1893, but these may be the same work
- ^ Hubbard, p. 235.
- ^ See the Ezust Lied and Art Song Texts Page, in References.
参考文献
[編集]- Singer, Isidore; Sohn, Joseph. “Article on Rosenhain from The Jewish Encyclopedia”. 2009年1月19日閲覧。
- Brown, James Duff (1886). Biographical Dictionary of Musicians: With a Bibliography of English Writings on Music - Google ブックス. A. Gardner. page 522.
- Hubbard, W. L. (1910/2005 reprint) The American History and Encyclopedia of Music: Musical Biographies Part Two - Google ブックス. Kessinger Publishing. ISBN 1-4179-0713-4.
- May, Florence (1905). The Life of Johannes Brahms - Google ブックス. E. Arnold. Pages 28–9.
- Pratt, Waldo Selden; Mendel, Arthur (1907). The History of Music: A Handbook and Guide for Students - Google ブックス. G. Schirmer. Page 538.
- “Lied and Art Song Texts Page: Rosenhain”. 2009年1月19日閲覧。
- “Scan of Rosenhain F minor Piano Sonata”. 2009年1月17日閲覧。
外部リンク
[編集]- ヤーコプ・ローゼンハインの楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
- ヤーコプ・ローゼンハイン - ピティナ・ピアノ曲事典