ユーロヴェロ
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ユーロヴェロ(EuroVelo)はヨーロッパ自転車連盟(ECF)の推奨する全欧自転車道路網。ヨーロッパ全土を19の長距離ルートで結ぶプロジェクトである。全長約9万kmが計画され、2023年時点では6万km以上が供用されている[1][2]。
ユーロヴェロのプロジェクトは、その距離と概念上、アメリカ合衆国のイーストコースト・グリーンウェイやカナダのトランス・カナダ・トレイルなどの「グリーンウェイ」プロジェクトと似たものである。
ユーロヴェロのルートは自転車での長距離ツーリングのために設定されたものであるが、もちろん地元での短距離サイクリングにも使用される。従来の自転車道やそれらを繋ぐ新しく計画されたルートなどで構成される。全ルートはまだ完成していない。
ユーロヴェロの一部として認定されるルートの条件は、
- 傾斜が6%以内であること
- 2台以上の自転車が併走出来る幅があること
- 平均一日1000台以上の自動二輪の通行がないこと
- 距離で80%は舗装されていること
- 年間毎日通行可能で、30kmごとにサービス設備、50kmごとに宿泊設備、150kmごとに公共交通へのアクセスがあること[3]。
ユーロヴェロの全ルート
[編集]南北ルート
[編集]- EV 1 - 大西洋岸ルート(Atlantic Coast Route): ノールカップ〜サグレス 8,186 km
- EV 3 - ピルグリム・ルート(Pilgrims Route): トロンハイム〜サンティアゴ・デ・コンポステーラ 5,122 km
- EV 5 - フランチジェナ・ローマ街道(Via Romea Francigena): ロンドン〜ローマ〜ブリンディシ 3,900 km
- EV 7 - ザ・サン・ルート(The Sun Route): ノールカップ〜マルタ 7,305 km
- EV 9 - バルト海からアドリア海(アンバー・ルート)(Baltic Sea to Adriatic Sea (Amber Route)): グダニスク〜プーラ 1,930 km
- EV 11 - 東欧ルート(East Europe Route): ノールカップ〜アテネ 5,984 km
- EV 13 - 鉄のカーテントレイル(Iron Curtain Trail):キルケネス ~ツァレヴォ 9,000 km
東西ルート
[編集]- EV 2 - キャピタルズ・ルート(Capitals Route): ゴールウェイ〜モスクワ 5,500 km
- EV 4 - 中欧ルート(Central Europe Route): ロズコフ〜キエフ 4,000 km
- EV 6 - リバーズ・ルート(Rivers Route): 大西洋岸〜ナント〜コンスタンツァ 4,448 km
- EV 8 - 地中海ルート(Mediterranean Route): カディス〜アテネ〜キプロス 5,888 km
- EV 10 - バルト海環状ルート(ハンザ・サーキット)(Baltic Sea Cycle Route (Hansa circuit)): 7,980 km
- EV 12 - 北海環状ルート(North Sea Cycle Route): 5,932 km
ユーロヴェロの目的と行政
[編集]ユーロヴェロの目的は、より多くの人々に自動車より自転車を推奨することである。自転車で大陸横断するものもあるが、地元で短い距離を自転車に乗る場合がほとんどである。
自転車道路の開発は欧州全域で、国単位、地域・地方自治体単位や、NGO等によって行う。国際的地位にすることによって、建設に対し資金面や政治的な支援を得られやすくする。ユーロヴェロ運営者の承認したルートのみがユーロヴェロの名称が使用できる。
脚注
[編集]- ^ [1]
- ^ “eurovelo-data-hub”. 2024年9月14日閲覧。
- ^ Orbea — EuroVelo: Cycling Around Europe