ラファウ・ブレハッチ
ラファウ・ブレハッチ | |
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基本情報 | |
生誕 | 1985年6月30日 |
出身地 | ポーランド クヤヴィ・ポモージェ県 |
学歴 | フェリクス・ノヴォヴィエイスキ音楽大学 |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | ピアニスト |
担当楽器 | ピアノ |
ラファウ・ブレハッチ(ポーランド語: Rafał Blechacz;[ˈrafaw ˈblɛxat͡ʂ] ( 音声ファイル), 1985年6月30日 - )は、ポーランドのピアニスト。2005年の第15回ショパン国際ピアノコンクール優勝者である。
略歴
[編集]ポーランドのクヤヴィ・ポモージェ県にあるナクウォ・ナド・ノテチョン(人口約2万人)にて、敬虔なクリスチャンの家庭に生まれる[1]。両親とも音楽家ではないが、ブレハッチは幼い時から教会のオルガンを弾くようになり、教会牧師の勧めで4歳からオルガンを、5歳からピアノを始めた。クヤヴィ・ポモージェ県の県都ブィドゴシュチュ(ビドゴシチ)にあるルービンシュタイン音楽学校を卒業後、フェリクス・ノヴォヴィエイスキ音楽大学に学び、カタジーナ・ポポヴァ=ズィドロン教授に師事した。
青少年のためのポーランド・ショパンコンクール第2位(1999年)、アルトゥール・ルービンシュタイン国際青少年ピアノ・コンクール第2位(2002年)などを経て、2003年の第5回浜松国際ピアノコンクールで初めて国際コンクールに参加した。浜松国際コンクールでは、1位該当なしの2位に入賞する。コンクール参加時点まで、ブレハッチの自宅のピアノはアップライトであったため、これを知ったワルシャワ市が日本へ出発する前の2か月間、彼にグランドピアノを貸与したという逸話が残っている。2位入賞の獲得賞金で、彼は初めて自分のグランドピアノを買うことができた。浜松コンクールの翌年、2004年に第4回モロッコ国際ピアノコンクールで優勝する。
2005年10月、ラファウ・ブレハッチは第15回ショパン国際ピアノコンクールで優勝した。彼は同時に、マズルカ賞(ポーランド放送)・ポロネーズ賞(ポーランド・ショパン協会)・コンチェルト賞(ワルシャワ管弦楽団)・ソナタ賞(クリスティアン・ツィマーマン)も併せて総なめにした。同コンクールで「2位なし」の審査結果が出たのは史上初の出来事であった。ポーランド人の優勝者は、1975年の第9回コンクールを制したツィマーマン以来6回目(30年ぶり)となる。
ブレハッチは雰囲気がショパンに似ていると指摘されるが、これは2005年のショパンコンクールでも話題になった。
録音・演奏活動について
[編集]2006年、ブレハッチはドイツ・グラモフォンと専属契約を締結した。ポーランド人の演奏家が同社と専属契約を結んだのは、先輩ピアニストのクリスティアン・ツィマーマン以来2人目となる。2007年10月、CDデビュー盤としてショパンの『前奏曲集』が発売された。
日本との関係
[編集]ブレハッチはショパン・コンクール優勝後も、2006年・2007年・2009年に来日公演を行った。2007年来日公演時のインタビューで、彼は「バッハのオルガン曲に魅せられて、音楽の探究を始めた」と語っている。
受賞歴
[編集]- 青少年のためのポーランド・ショパンコンクール第2位(1999年)
- アルトゥール・ルービンシュタイン国際青少年ピアノ・コンクール第2位(2002年)
- 第5回浜松国際ピアノコンクール第2位(1位該当なし、2003年)
- 第4回モロッコ国際ピアノコンクール優勝(2004年)
- 第15回ショパン国際ピアノコンクール優勝(2005年)
脚注
[編集]- ^ 吉澤ヴィルヘルム『ピアニストガイド』青弓社、印刷所・製本所厚徳所、2006年2月10日、47ページ、ISBN 4-7872-7208-X
参考文献
[編集]- 「ラファウ・ブレハッチ ピアノ・リサイタル 2007年日本公演」 (ジャパン・アーツ, 2007年)
外部リンク
[編集]- ラファウ・ブレハッチ公式サイト (ポーランド語・英語)
- ラファウ・ブレハッチ - ユニバーサルミュージックジャパン