ラリー&リー
『ラリー&リー』 | |||||
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リー・リトナー&ラリー・カールトン の スタジオ・アルバム | |||||
リリース | |||||
録音 | 1994年6月 - 1995年1月[2] | ||||
ジャンル | フュージョン | ||||
時間 | |||||
レーベル | GRPレコード | ||||
プロデュース |
リー・リトナー(#1, #2, #3, #5, #7, #9) ラリー・カールトン(#4, #6, #8, #10, #11) | ||||
専門評論家によるレビュー | |||||
リー・リトナー アルバム 年表 | |||||
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ラリー・カールトン 年表 | |||||
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『ラリー&リー[注釈 1]』(Larry & Lee)は、アメリカ合衆国のフュージョン・ギタリスト、リー・リトナーとラリー・カールトンが1995年に連名で発表したスタジオ・アルバム。日本で先行発売された[3]。
背景
[編集]リトナーとカールトンは、過去にスタジオ・ミュージシャンとして同じアルバムに参加したこともあり、スティーリー・ダンのアルバム『彩(エイジャ)』(1977年)収録曲「ディーコン・ブルース」では両名の演奏がフィーチャーされているが[4]、正式なコラボレーションは本作が初めてである[5]。
本作にはリトナーとカールトンのオリジナル曲が5曲ずつ持ち寄られ、唯一両名が共作した「ロウ・ステッピン」では、カールトンの曲「ハイ・ステッピン」(1986年のアルバム『アローン・バット・ネヴァー・アローン』収録)のイントロのサンプリングが使用された[6]。また、「L.A.アンダーグラウンド」では、リトナーのアルバム『ウェス・バウンド』(1993年)からのオルガンおよびドラム・サウンドのサンプリングが使用された[6]。
反響・評価
[編集]アメリカでは『ビルボード』のコンテンポラリー・ジャズ・アルバム・チャートで2位に達した[7]。第38回グラミー賞では最優秀コンテンポラリー・ジャズ・パフォーマンス賞にノミネートされた[8]。
スコット・ヤナウはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「2人のギタリストが申し分なく互いを補完し合っており、ウェス・モンゴメリーからの影響がほのめかされているのに加えて、ジョー・パスに捧げられた曲もある」「全体的に軽めの音楽で、そこそこ心地好いが、特に刺激的な瞬間はない」と評している[9]。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「ラリーとリーは力任せに弾かず、湧きでる心のブルースで会話しているかのよう。フレッシュな大人の味」と評されている[1]。
収録曲
[編集]1. 3. 5. 7. 9.はリー・リトナー作曲、4. 6. 8. 10. 11.はラリー・カールトン作曲、2.はリトナーとカールトンの共作。
- クロスタウン・キッズ - "Crosstown Kids" - 5:02
- ロウ・ステッピン - "Low Steppin'" - 6:25
- L.A.アンダーグラウンド - "L.A. Underground" - 5:48
- クローズド・ドアー・ジャム - "Closed Door Jam" - 5:01
- アフター・ザ・レイン - "After the Rain" - 4:44
- リメンバリングJ.P.(ジョー・パスへ捧ぐ) - "Remembering J.P." - 4:48
- ファン・イン・ザ・ダーク - "Fun in the Dark" - 5:25
- ロッツ・アバウト・ナッシン - "Lots About Nothin'" - 6:15
- テイク・ザット - "Take That" - 4:55
- アップ・アンド・アダム - "Up and Adam" - 6:11
- リフレクション・オブ・ア・ギター・プレイヤー - "Reflection of a Guitar Player" - 5:53
参加ミュージシャン
[編集]- リー・リトナー - ギター(all songs)、シンセサイザー(on #3, #5)、オルガン・サンプリング(on #3)、ベース(on #5)、ドラム・プログラミング(on #5)
- ラリー・カールトン - ギター(all songs)、キーボード(on #10, #11)
- デヴィッド・ウィザム - キーボード(on #1, #2, #3, #5, #7, #10)
- グレッグ・フィリンゲインズ - キーボード(on #1, #7, #9, #11)
- リック・ジャクソン - キーボード(on #4, #6, #8)
- メルヴィン・デイヴィス - ベース(#5を除く全曲)
- オマー・ハキム - ドラムス(on #1, #4, #6, #7, #8, #9, #11)
- ハーヴィー・メイソン - ドラムス(on #2, #3, #5, #10)
- カシオ・デュアルテ - パーカッション(on #1, #2, #3, #7)
- ジェリー・ヘイ - トランペット(on #1, #3, #7, #9)、フリューゲルホルン(on #5)、ホーン・アレンジ、シンセサイザー・アレンジ
- ゲイリー・グラント - トランペット(on #1, #3, #7, #9)、フリューゲルホルン(on #5)
- ラリー・ウィリアムズ - テナー・サクソフォーン(on #1, #3, #7, #9)、シンセサイザー(#1, #2, #3, #7)
- ビル・ライヒェンバッハ - トロンボーン(on #1, #3, #5, #7, #9)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 2012年再発CD (UCCU-9902)、2014年再発CD (UCCV-9564)、2016年再発CD (UCCU-90181)の帯に準拠。日本初回盤CD (MVCR-212)の帯における表記は『ラリー・アンド・リー』だった。
出典
[編集]- ^ a b “リー・リトナー・アンド・ラリー・カールトン/ラリー・アンド・リー (廃盤)”. CDJournal. 音楽出版社. 2020年9月16日閲覧。
- ^ CD英文ブックレット内クレジット
- ^ 日本初回盤CD (MVCR-212)帯
- ^ Steely Dan - Aja (1977, Gatefold, Santa Maria Pressing, Vinyl) | Discogs
- ^ Stewart, Zan (1995年8月21日). “Strings Attached (Finally): Guitarists Lee Ritenour and Larry Carlton Find Some Time to Play Together”. Los Angeles Times. 2020年9月16日閲覧。
- ^ a b CD英文ライナーノーツ(George Varga)
- ^ “Lee Ritenour Chart History - Contemporary Jazz Albums”. Billboard. 2020年9月16日閲覧。
- ^ “Lee Ritenour - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2020年9月16日閲覧。
- ^ Yanow, Scott. “Larry & Lee - Lee Ritenour, Larry Carlton”. AllMusic. 2020年9月16日閲覧。