ランク (アルバム)
『ランク』 | ||||
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ザ・スミス の ライブ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1986年10月23日 ロンドン キルバーン ナショナル・ボールルーム[2] | |||
ジャンル | オルタナティヴ・ロック、インディー・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
ラフ・トレード・レコード サイアー・レコード | |||
プロデュース | グラント・ショウビズ、ピート・ドーンシー | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ザ・スミス アルバム 年表 | ||||
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『ランク』(Rank)は、イングランドのロック・バンド、ザ・スミスのライブ・アルバム。1986年に録音され、バンド解散後の1988年にリリースされた。
背景
[編集]1986年、バンドはアンディ・ルークを一時的に解雇し、クレイグ・ギャノンを後任のベーシストに起用するが、最終的にルークは復帰し、ギャノンもセカンド・ギタリストとしてバンドに残留した[10]。そして、ギャノンを加えた編成で「パニック」、「アスク」といったシングル曲を録音した後、バンドはアルバム『ザ・クイーン・イズ・デッド』(1986年)リリースに伴うツアーを行い[10]、本作には10月23日のキルバーン公演が収録された[2]。しかし、同年12月12日のロンドン公演はギャノン不在で行われ、翌1987年1月にはギャノンの脱退が公表された[10]。
「マリーは恋人/ラショーム・ラフィアンズ」は、エルヴィス・プレスリーのカヴァーとバンドのオリジナル曲のメドレーで、そもそも「ラショーム・ラフィアンズ」自体、「マリーは恋人」のジャムから発展して生まれた曲である[11]。
リリース
[編集]実際のコンサートでは21曲が演奏されたが、本作にはそのうち14曲が収録され、選曲はモリッシーにより行われた[12]。なお、「BBC Transcription Services」が制作した非売品のアルバム『In Concert-399』(1987年)は、本作と同日のライブ音源を収録しており、本作に未収録の「ゼア・イズ・ア・ライト」、「フランクリー、ミスター・シャンクリー」、「ハウ・スーン・イズ・ナウ?」が含まれている一方、「マリーは恋人/ラショーム・ラフィアンズ」、「セメタリー・ゲイツ」、「スティル・イル」は外されている[13]。
本作のジャケットには、テレビドラマ『電撃スパイ作戦』等で知られる女優アレクサンドラ・バステードの写真が使用された[14]。
反響・評価
[編集]全英アルバムチャートでは7週トップ100入りして最高2位を記録し、バンドにとって7作目の全英トップ10アルバムとなった[3]。日本のオリコンLPチャートでは5週トップ100入りし、ザ・スミスのアルバムとしては過去最高の30位を記録した[1]。
Tim DiGravinaはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「グラント・ショウビズのプロダクション及びエンジニアリングは、バンドの他のメンバーよりもモリッシーの歌声の音量を一貫して上げ過ぎているきらいもあるが、演奏は適度に仰々しく、ヒット曲がたっぷり詰まっており、そして魅惑的だ」と評している[15]。また、ジム・ファーバーは1988年11月17日付の『ローリング・ストーン』誌のレビューで5点満点中3点を付け「収録された曲は、スタジオ・ヴァージョンよりも大幅にスピードが上がっており、より逞しくなっている」「このアルバムは、ザ・スミスが他の場所には残してこなかった一つの要素、すなわち彼らの憤怒を取り込んでいる」と評している[16]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はモリッシーとジョニー・マーの共作。なお、コンサートのオープニングでは「ロメオとジュリエット」(作曲:セルゲイ・プロコフィエフ/演奏:フィラデルフィア管弦楽団)、エンディングでは「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」(作詞・作曲:リチャード・ロジャース&オスカー・ハマースタイン2世/歌唱:シャーリー・バッシー)が流された[2]。
- ザ・クイーン・イズ・デッド "The Queen Is Dead" – 4:15
- パニック "Panic" – 3:07
- ヴィカー・イン・ア・テュテュ "Vicar in a Tutu" – 2:32
- アスク "Ask" – 3:22
- マリーは恋人/ラショーム・ラフィアンズ "(Marie's the Name) His Latest Flame/Rusholme Ruffians" (Doc Pomus, Mort Shuman/Morrissey, Johnny Marr) – 3:55
- 心に茨を持つ少年 "The Boy with the Thorn in His Side" – 3:48
- ラバー・リング/ホワット・シー・セッド "Rubber Ring/What She Said" – 3:49
- イズ・イット・リアリー・ソー・ストレンジ "Is It Really So Strange?" – 3:37
- セメタリー・ゲイツ "Cemetry Gates" – 2:51
- ロンドン "London" – 2:38
- アイ・ノウ・イッツ・オーヴァー "I Know It's Over" – 7:46
- ザ・ドレイズ・トレイン "The Draize Train" (J. Marr) – 4:27
- スティル・イル "Still Ill" – 4:10
- ビッグマウス・ストライクス・アゲイン "Bigmouth Strikes Again" – 5:54
参加ミュージシャン
[編集]脚注・出典
[編集]- ^ a b c オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年). オリジナルコンフィデンス. (1990). p. 185. ISBN 4-87131-025-6
- ^ a b c The Smiths - Rank ( Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ a b SMITHS | full Official Chart History | Official Chart Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
- ^ charts.org.nz - The Smiths - Rank
- ^ swedishcharts.com - The Smiths - Rank
- ^ australian-charts.com - The Smiths - Rank
- ^ The Smiths - Rank - dutchcharts.nl
- ^ Offizielle Deutsche Charts
- ^ “The Smiths Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2018年5月31日閲覧。
- ^ a b c 『ザ・スミス・ファイル』シンコー・ミュージック、2003年11月3日、32頁。ISBN 4-401-61829-7。
- ^ 『ザ・スミス・ファイル』p.122
- ^ 『ザ・スミス・ファイル』p.63
- ^ The Smiths - In Concert-399 (Vinyl, LP) at Discogs
- ^ 宮嵜広司 (2014年1月13日). “The Smiths『Rank』のジャケットを飾った女優Alexandra Bastedoが他界”. ロッキング・オン. 2018年5月31日閲覧。
- ^ DiGravina, Tim. “Rank - The Smiths”. AllMusic. 2018年5月31日閲覧。
- ^ Farber, Jim (1988年11月17日). “Rank”. Rolling Stone. 2018年5月31日閲覧。