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リブロース一リン酸経路

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

リブロース一リン酸経路はI型メチル栄養細菌が炭素原子が1つの有機化合物を利用するために用いている生合成経路。リブロース一リン酸の英語の頭文字を用いてRMP経路、発見者のジョン・クエイルに因んでクエイル経路とも呼ばれる。有機物されホルムアルデヒドとなったのち、リブロース-5-リン酸ホルムアルデヒドと反応してヘキスロース-6-リン酸となる反応により始まる。II型メチル栄養細菌の用いるセリン経路と比較して必要なATPが少なくNADHを用いない点で有利である。

  • 全体での収支
    • 3ホルムアルデヒド+アデノシン三リン酸→グリセルアルデヒド-3-リン酸+アデノシン二リン酸


  • 1. リブロース-5-リン酸 + ホルムアルデヒド → ヘキスロース-6-リン酸 (ヘキスロース-6-リン酸シンターゼ)
  • 2. ヘキスロース-6-リン酸 → フルクトース-6-リン酸 (ヘキスロースリン酸イソメラーゼ)
  • 3. フルクトース-6-リン酸 + ATP → フルクトース-1,6-ビスリン酸 (ホスホフルクトキナーゼ)
  • 4. フルクトース-1,6-ビスリン酸 → ジヒドロキシアセトンリン酸 + グリセルアルデヒド-3-リン酸 (フルクトースビスリン酸アルドラーゼ)
  • 5. ジヒドロキシアセトンリン酸 → グリセルアルデヒド-3-リン酸 (トリオースリン酸イソメラーゼ)
  • 6. グリセルアルデヒド-3-リン酸 + フルクトース-6-リン酸 → エリトース-4-リン酸 + キシルロース-5-リン酸 (トランスケトラーゼ)
  • 7. エリトロース-4-リン酸 + フルクトース-6-リン酸 → セドヘプツロース-7-リン酸 + グリセルアルデヒド-3-リン酸 (トランスアルドラーゼ)
  • 8. セドヘプツロース-7-リン酸 + グリセルアルデヒド-3-リン酸 → キシルロース-5-リン酸 + リボース-5-リン酸 (トランスケトラーゼ)
  • 9. リボース-5-リン酸 → リブロース-5-リン酸 (リボース-5-リン酸イソメラーゼ)
  • 10. キシルロース-5-リン酸 → リブロース-5-リン酸 (リブロース-5-リン酸-3-エピメラーゼ)