ロバート・ジョン・ソーントン
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ロバート・ジョン・ソーントン(Robert John Thornton、1768年 - 1837年)は、イギリスの医師、植物書の編集者である。『カルロス・フォン・リンネルスのセクシャル・システム新図解』(A New Illustration of the Sexual System of Carolus Von Linnæus)[1]などの制作者である。この書物の第3巻は『フローラの神殿』("Temple of Flora")として、豪華な図版を企画した。
祖父はロンドンで薬種店をいとなむ本草家で、父親は文芸家であった。父は幼い時に没して、祖母に育てられた。牧師となることを期待されてケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジに入学したが、植物学をトマス・マーティンに学び、リンネの学説を学んで、植物学を学べる医師に進路を変えた。ロンドンのギーズ病院(Guy's Hospital)で働き、後に病院で薬草学を教えた。遺産を得て海外で過ごした後、ロンドンで開業した。
『フローラの神殿』は1799年から刊行が始めたフォリオ版(ほぼA3の大きさ)の着色された図版で10年間に渡って刊行された。ソーントンが原画を描き、当時の版画界の巨匠たちを雇って製作された。フランスとの戦争などで豪華本を購入する市場が縮小し、資金が不足すると、小型本に刷り直し、私的なくじを売り出すなどして刊行を続けたが、ソーントンは破産し、極貧のうちに没した。
『フローラの神殿』の画像
[編集]脚注
[編集]- ^ “New illustration of the sexual system of Carolus von Linnaeus :and the temple of Flora, or garden of nature. 1807.”. Biodiversity Heritage Library. 2022年2月6日閲覧。
参考文献
[編集]- 荒俣宏『花の図譜ワンダーランド』八坂書房、1999年。ISBN 4-89694-439-9。