ロング・ウェイ・アップ
『ロング・ウェイ・アップ』 | |||||||||||||
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ブライアン・イーノ&ジョン・ケイル の スタジオ・アルバム | |||||||||||||
リリース | |||||||||||||
録音 | 1990年4月 - 7月 サフォーク ウィルダーネス・スタジオ | ||||||||||||
ジャンル | アート・ロック | ||||||||||||
時間 | |||||||||||||
レーベル |
オーパル・レコード オール・セインツ・レコード(リイシュー) | ||||||||||||
プロデュース | ブライアン・イーノ、ジョン・ケイル | ||||||||||||
専門評論家によるレビュー | |||||||||||||
ブライアン・イーノ アルバム 年表 | |||||||||||||
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『ロング・ウェイ・アップ』(Wrong Way Up)は、ブライアン・イーノとジョン・ケイルが1990年に連名で発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]全曲ともボーカル入りの楽曲で、「ワン・ワード」と「クライム・イン・ザ・デザート」ではイーノとケイルのデュエット・ボーカルがフィーチャーされており、残りの曲でも両名がボーカル・パートを分担した[1]。なお、イーノが自身のアルバムでボーカルも披露したのは、『ビフォア・アンド・アフター・サイエンス』(1977年)以来13年ぶりである[2]。
「リヴァー」のみイーノが単独で作詞・作曲しており、ケイルはこの曲の録音に参加していない[1]。
評価
[編集]William Ruhlmannはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「イーノがここまでメインストリーム寄りになったのは『アナザー・グリーン・ワールド』以来、ケイルがここまでキャッチーになったのは『Honi Soit』以来である」「両名のアルバムの中でも最高傑作の一つ」と評している[3]。Greg Kotは1990年10月25日付の『シカゴ・トリビューン』紙において4点満点中3点を付け「このアルバムの核心はケイルとイーノの歌声である」と位置づけた上で、イーノの歌に関して「ゴスペルやカントリー&ウェスタンへの興味が反映されている」、ケイルの歌に関して「海から流れ込んできたウェールズの霧を思わせる」と評している[4]。また、Ira Robbinsは『エンターテインメント・ウィークリー』誌のレビューでA-を付け「シリアスなアーティスト達でさえ、時には楽しみたいものであり、『ロング・ウェイ・アップ』は事もあろうに、キャッチーなポップ・アルバムとなった」と評している[5]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はブライアン・イーノとジョン・ケイルの共作。
- レイ・マイ・ラヴ - "Lay My Love" - 4:44
- ワン・ワード - "One Word" - 4:34
- イン・ザ・バックルーム - "In the Backroom" - 4:02
- エムプティ・フレイム - "Empty Frame" - 4:26
- コルドバ - "Cordoba" - 4:25
- スピニング・アウェイ - "Spinning Away" - 5:27
- フットステップス - "Footsteps" - 3:13
- ビーン・ゼア・ダン・ザット - "Been There, Done That" - 2:52
- クライム・イン・ザ・デザート - "Crime in the Desert" - 3:42
- リヴァー - "The River" (Brian Eno) - 4:21
アメリカ盤リマスターCDボーナス・トラック
[編集]- "You Don't Miss Your Water" (William Bell) - 3:46
- - "Palanquin" - 2:36
ヨーロッパ盤リマスターCDボーナス・トラック
[編集]- "Grandfather's House" - 3:08
- "You Don't Miss Your Water" (W. Bell) - 3:46
参加ミュージシャン
[編集]- ブライアン・イーノ - ボーカル(on #1, #2, #4, #6, #9, #10)、ハーモニー・ボーカル(on #4, #5, #7, #8)、キーボード、リズム・ベッド、インディアン・ドラム、トリートメント、ギター、スライドギター、鈴、オルガン、ベース、オムニコード
- ジョン・ケイル - ボーカル(on#2, #3, #5, #7, #8, #9)、キーボード、ヴィオラ、ピアノ、オルガン、ティンパニ、ベース、ハープ、ホーン、ドゥンベック、スネアドラム
- デイヴ・ヤング - ギター(on #3, #4, #8)、ベース(on #4)
- ロバート・アーワイ - リズムギター(on #1, #2, #6, #9)
- ロジャー・イーノ - キーボード(on #10)
- ダリル・ジョンソン - ベース(on #1, #8)
- ロナルド・ジョーンズ - スネアドラム(on #1, #2)、バスドラム(on #2)、タブラ(on #7)、ドラムス(on #8)
- ネル・キャッチポール - ヴァイオリン(on #1, #6, #10)、ストリングス・アレンジ(on #10)
- レット・デイヴィス、ブルース・ランプコフ、ジェフ・フォスター - バッキング・ボーカル(on #8)
脚注
[編集]- ^ a b CD英文ブックレット内クレジット
- ^ O'Leary, Chris (2017年10月15日). “Brian Eno / John Cale: Wrong Way Up Album Review”. Pitchfork. Condé Nast. 2018年7月28日閲覧。
- ^ Ruhlmann, William. “Wrong Way Up - Brian Eno, John Cale”. AllMusic. 2018年7月28日閲覧。
- ^ Kot, Greg (1990年10月25日). “Simple, Soulful Album”. Chicago Tribune. 2018年7月28日閲覧。
- ^ Robbins, Ira (1990年11月16日). “Wrong Way Up”. Entertainment Weekly. Meredith Corporation. 2018年7月28日閲覧。
外部リンク
[編集]- ロング・ウェイ・アップ - Discogs (発売一覧)