ロンドンのオオカミ男
「ロンドンのオオカミ男」 | ||||||||
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ウォーレン・ジヴォン の シングル | ||||||||
初出アルバム『Excitable Boy』 | ||||||||
B面 | Roland the Headless Thompson Gunner | |||||||
リリース | ||||||||
規格 | 7インチ・シングル | |||||||
録音 | ロサンゼルス、サウンド・ファクトリー(1977年) | |||||||
ジャンル | ロック | |||||||
時間 | ||||||||
レーベル | アサイラム・レコード | |||||||
作詞・作曲 | リロイ・P・マリネル、ワディ・ワクテル、ウォーレン・ジヴォン | |||||||
プロデュース | ジャクソン・ブラウン、ワディ・ワクテル | |||||||
チャート最高順位 | ||||||||
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ウォーレン・ジヴォン シングル 年表 | ||||||||
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「ロンドンのオオカミ男」(Werewolves of London)は、ウォーレン・ジヴォンが1978年に発表した楽曲。
概要
[編集]エヴァリー・ブラザーズのフィル・エヴァリーがウォーレン・ジヴォンに発した冗談からこの曲は生まれた。テレビで狼男映画の『倫敦の人狼』(1935年、原題は「Werewolf of London」)を見たフィル・エヴァリーは「ロンドンの狼男というタイトルで踊り騒げる曲を書いてみないか」とジヴォンに持ちかけた[2]。リロイ・P・マリネル、ワディ・ワクテル、ジヴォンの3人は15分で曲を書き上げ、そばにいたジヴォンの当時の妻のクリスタルが歌詞を書き留めた。1975年のことであった。
このような内容をもつ曲「ロンドンのオオカミ男」をまじめに考える者はいるはずもなかった。しかしジャクソン・ブラウンは歌詞を読んで「これはいけるかもかもしれない」と思い、1975年のツアーでカバーした。ボブ・ディランのローリング・サンダー・レヴューに同行したT・ボーン・バーネットも同年秋の同レヴューで披露した[3]。
ジヴォンはジャクソン・ブラウンのプロデュースの下、1976年5月に2枚目のアルバム『Warren Zevon』を発表するが、本作品は収録されなかった。
1977年、ジヴォンは3枚目のアルバムの制作に入る。ようやく「ロンドンのオオカミ男」が取り上げられることになるが、レコーディングは難航した。少なくとも7種類の演奏メンバーによる録音が行われた。ワクテルは「いろいろスタジオ仕事をやってきたけれど、曲をつかむまでにこんなに苦労した曲はなかった」と述べている[4]。最終的にジヴォンのピアノ、ワクテルのギター、ジョン・マクヴィーのベース、ミック・フリートウッドのドラムズの4人の演奏によるバージョンが採用された。ト長調でコードは3つしか使われない(G-C-D)[5]。
1978年1月18日発売の3枚目のアルバム『Excitable Boy』に収録。シングルカット用の曲にジヴォンは「Johnny Strikes Up the Band」か「Tenderness on the Block」を考えていたが、レコード会社は「ロンドンのオオカミ男」を強く推し、同年3月にシングルとして発売された。
同年5月13日から5月20日にかけてビルボード・Hot 100で2週連続21位を記録[6][7]。ジヴォンのキャリアの中で唯一トップ40入りした作品となった。
1980年12月発売のライブ・アルバム『Stand in the Fire』にライブ・バージョンが収録されている。
演奏者
[編集]- ウォーレン・ジヴォン - ピアノ、ボーカル
- ワディ・ワクテル - ギター
- ジョン・マクヴィー - ベース
- ミック・フリートウッド - ドラムズ
カバー・バージョン
[編集]- グレイトフル・デッド - 1978年のツアーでカバー。2016年に発売されたライブ・アルバム『Red Rocks: 7/8/78』に収録。
- フレイミン・グルーヴィーズ - 1979年のアルバム『Jumpin' in the Night』に収録。
- マグノリア・エレクトリック・カンパニ―(The Magnolia Electric Co.) - 2005年のEP「Hard to Love a Man」に収録[8]。
- コズミック・ノイズ - 2011年のアルバム『A Monstrous Halloween』に収録。
- アポロジェティックス(ApologetiX) - 2016年のアルバム『Only a Glorified Cover Band』に収録。パロディ作品である。タイトルは「There Are Wolves Among Us」[9]。
脚注
[編集]- ^ 45cat - Warren Zevon - Werewolves Of London / Roland The Headless Thompson Gunner - Asylum - USA - E-45472
- ^ George Plasketes (June 15, 2016). The Secret Inspiration Behind Warren Zevon’s ‘Werewolves of London’, Medium.com, accessed 30 July 2018
- ^ “The Rolling Thunder Revue - Werewolves Of London”. Pastemagazine.com. 22 September 2018閲覧。
- ^ Zevon, Crystal. I'll Sleep When I'm Dead: The Dirty Life and Times of Warren Zevon, p. 138.
- ^ Stephenson, Ken (2002). What to Listen for in Rock: A Stylistic Analysis, pp. 45–46. ISBN 978-0-300-09239-4.
- ^ Music: Top 100 Songs | Billboard Hot 100 Chart | THE WEEK OF MAY 13, 1978
- ^ Music: Top 100 Songs | Billboard Hot 100 Chart | THE WEEK OF MAY 20, 1978
- ^ Magnolia Electric Co. - Hard To Love A Man (CD, EP) | Discogs
- ^ ApologetiX - Only a Glorified Cover Band (CD, Album) | Discogs