2012年ロンドンオリンピックのスペイン選手団
オリンピックのスペイン選手団 | ||||
スペインの国旗 | ||||
IOCコード: | ESP | |||
NOC: | スペインオリンピック委員会 公式サイト | |||
2012年ロンドンオリンピック | ||||
人員: | 選手 278名 | |||
旗手: | パウ・ガソル(開会式) サウル・クラビオット(閉会式) | |||
メダル 国別順位: 17 位 |
金 4 |
銀 10 |
銅 6 |
計 20 |
夏季オリンピックスペイン選手団 | ||||
1896 • 1900 • 1904 • 1908 • 1912 • 1920 • 1924 • 1928 • 1932 • 1936 • 1948 • 1952 • 1956 • 1960 • 1964 • 1968 • 1972 • 1976 • 1980 • 1984 • 1988 • 1992 • 1996 • 2000 • 2004 • 2008 • 2012 • 2016 • 2020 • 2024 | ||||
冬季オリンピックスペイン選手団 | ||||
1924 • 1928 • 1932 • 1936 • 1948 • 1952 • 1956 • 1960 • 1964 • 1968 • 1972 • 1976 • 1980 • 1984 • 1988 • 1992 • 1994 • 1998 • 2002 • 2006 • 2010 • 2014 • 2018 • 2022 |
2012年ロンドンオリンピックのスペイン選手団(2012ねんロンドンオリンピックのスペインせんしゅだん)は、2012年7月27日から8月12日にかけてイギリスの首都ロンドンで開催された2012年ロンドンオリンピックのスペイン選手団、およびその競技結果。
概要
[編集]今大会は金メダル4個、銀メダル10個、銅メダル6個の合計20個のメダルを獲得した。
スペインオリンピック委員会(COE)によってスペイン選手団が結成され、23競技に男子166人・女子112人の計278人が参加した。1988年ソウルオリンピック以降ではもっとも少ない選手数となった。総メダル数は前回の北京オリンピックより1個多くなった。カヌーが4個、テコンドーが3個とそれぞれ競技別最多を獲得し、セーリング・競泳・シンクロナイズドスイミングがそれぞれ2個を獲得した。3人の選手が複数個のメダルを獲得している。また、シンクロナイズドスイミングとテコンドーに出場したすべての選手が最低1個のメダルを獲得した。スペイン選手団は団体球技でも成功を収めており、女子ハンドボールは銀メダルを、男子水球は銅メダルを獲得したうえに、男子バスケットボールは北京オリンピックに続いて銀メダルを獲得した。テニスではメダルを獲得できなかった。1988年のソウルオリンピックでテニス競技が再導入されてから初めて、テニスではメダルを1個も獲得できなかった。また、自転車競技も6大会ぶりに1個もメダルを獲得できなかった。
今大会のメダル獲得者の中で、セーリングのマリーナ・アラバウとカヌーのサウル・クラビオットは北京オリンピックでもメダルを獲得している。トライアスロンのハビエル・ゴメス、カヌー・スラロームのマイアレン・コラント、レスリング・フリースタイルのマイデル・ウンダは、それぞれの種目でスペイン初のメダルを獲得した。ダビド・カルはアテネオリンピックで2個、北京オリンピックで2個、今大会で1個のメダルを獲得しており、オリンピックで5個のメダルを獲得したスペイン初の選手となった[1]。ミレイア・ベルモンテは2個のメダルを獲得したスペイン初の競泳選手となった。
陸上女子走高跳とカヌー男子スプリントC-1 200mでそれぞれ2位だったロシア選手とリトアニア選手のドーピング違反が2019年に発覚し[2]、2021年にルート・ベイティアとアルフォンソ・ベナビデスは繰り上げとなり銅メダルを獲得した。
メダル
[編集]競技別メダル数 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
競技 | 金 | 銀 | 銅 | 合計 | ||
セーリング | 2 | 0 | 0 | 2 | ||
テコンドー | 1 | 2 | 0 | 3 | ||
ウエイトリフティング | 1 | 0 | 0 | 1 | ||
カヌー | 0 | 2 | 2 | 4 | ||
競泳 | 0 | 2 | 0 | 2 | ||
シンクロナイズドスイミング | 0 | 1 | 1 | 2 | ||
バスケットボール | 0 | 1 | 0 | 1 | ||
トライアスロン | 0 | 1 | 0 | 1 | ||
水球 | 0 | 1 | 0 | 1 | ||
ハンドボール | 0 | 0 | 1 | 1 | ||
レスリング | 0 | 0 | 1 | 1 | ||
陸上 | 0 | 0 | 1 | 1 | ||
合計 | 4 | 10 | 6 | 20 |
競技別出場選手数
[編集]スペインオリンピック委員会(COE)は、23競技に男子166人・女子112人の計278人を選出した。過去のスペイン選手団の中では6番目に大きいが、1988年ソウルオリンピック以降では最小となった。フェンシング、近代五種競技、ボートには選出された選手がおらず、レスリングも女子フリースタイルに1選手が選出されたのみである。最大規模となったのは陸上競技であり、46選手が選出された。
2008年北京オリンピックのメダリストとしては、セーリングのイケル・マルティネスとシャビエル・フェルナンデス、カヌーのダビド・カルなどが今大会にも参加した。競歩のヘスス・アンヘル・ガルシアは1992年バルセロナオリンピックから6大会連続で出場しており、水球のマヌエル・エスティアルテと並んで6大会に出場したスペイン2人目の選手となった。同じく競歩のマリア・バスコとホッケーのポル・アマトは5回目のオリンピックである。卓球の何志文(フアニート)は50歳、新体操のルルデス・モエダーノは17歳であり、それぞれ今大会のスペイン選手団の最年長/最年少選手となった。
カヌーで2度世界王者となったサウル・クラビオット、競泳のミレイア・ベルモンテ、テニスのアナベル・メディナ・ガリゲス、バスケットボールのビクトル・クラベールやサージ・イバーカなどが注目選手として挙げられた。当初はテニスのラファエル・ナダルが開会式の旗手を務める予定だったが、負傷の影響で今大会の欠場を決定したため[3]、バスケットボールのパウ・ガソルが開会式で旗手を務めた[4]。
競技 | 男子 | 女子 | 合計 |
---|---|---|---|
アーチェリー | 1 | 1 | 2 |
陸上競技 | 27 | 19 | 46 |
バドミントン | 1 | 1 | 2 |
バスケットボール | 12 | 0 | 12 |
ボクシング | 2 | 0 | 2 |
カヌー | 6 | 2 | 8 |
自転車競技 | 15 | 1 | 16 |
飛込 | 1 | 1 | 2 |
ホッケー | 16 | 0 | 16 |
サッカー | 18 | 0 | 18 |
体操 | 5 | 8 | 13 |
柔道 | 2 | 4 | 6 |
セーリング | 7 | 7 | 14 |
射撃 | 6 | 2 | 8 |
競泳 | 3 | 11 | 14 |
シンクロナイズドスイミング | 0 | 9 | 9 |
卓球 | 2 | 3 | 5 |
テコンドー | 2 | 1 | 3 |
テニス | 6 | 6 | 12 |
トライアスロン | 3 | 3 | 6 |
バレーボール | 2 | 2 | 4 |
水球 | 13 | 13 | 26 |
ウエイトリフティング | 1 | 1 | 2 |
レスリング | 0 | 1 | 1 |
合計 | 166 | 112 | 278 |
ユニフォーム
[編集]スペインは2008年から進行中の経済危機に苦しんでいた。スペイン選手団はロシアのスポーツウェア企業であるBoscoから提供されたユニフォームを開会式で着用することによって、スペインオリンピック委員会はユニフォームにかかる費用150万ユーロを削減した。Bosco社はロシア選手団とウクライナ選手団にもユニフォームを提供している。
しかし、スペインの選手たちはこのユニフォームが「派手でケバい」「形容する言葉がない」と批判した。ロシアのザ・モスクワ・タイムズは、このユニフォームカラーを「今までに見たことのないような、チェリーレッド、オレンジ、カナリアイエローの組み合わせ」だとした[5]。アメリカ合衆国のナショナル・パブリック・ラジオは、このユニフォームがドナルド・マクドナルドのためにデザインされたのだと揶揄した[6]。
脚注
[編集]- ^ “David Cal se corona con su quinta medalla olímpica” (Spanish). RTVE. (8 August 2012) 15 September 2012閲覧。
- ^ “THE COURT OF ARBITRATION FOR SPORT (CAS) ISSUES DECISIONS IN 12 FIRST-INSTANCE DISCIPLINARY PROCEDURES CONCERNING RUSSIAN TRACK AND FIELD ATHLETES” (PDF) (1 February 2019). 1 February 2019閲覧。
- ^ “London 2012 Olympics: Rafael Nadal pulls out of Games due to lack of fitness”. The Telegraph (UK). (19 July 2012) 14 September 2012閲覧。
- ^ “Pau Gasol to carry Spain's flag”. ESPN. (20 July 2012) 14 September 2012閲覧。
- ^ Nielsen, Rachel (30 July 2012). “Spanish Fuss Poses Olympic-Sized Prueba for Bosco”. The Moscow Times 1 August 2012閲覧。
- ^ Frayer, Lauren (25 July 2012). “'It's What We Have': Spain's Athletes Sigh, And Put On Olympic Uniforms”. NPR 1 August 2012閲覧。
出典
[編集]外部リンク
[編集]- 2012年ロンドンオリンピックのスペイン選手団 - Sports-Reference.com (Olympics) のアーカイブ (英語)
- 2012年ロンドンオリンピックのスペイン選手団 - Olympedia(英語)
- 2012年ロンドンオリンピック公式資料
- スペインオリンピック委員会