ロンドン・コネクション (1979年の映画)
『ロンドン・コネクション』(英:The London Connection、The Omega Connection)は1979年にウォルト・ディズニー・プロダクションが製作したアメリカ合衆国のスパイアクション映画。アメリカでは「オメガ・コネクション」のタイトルでテレビ放映された。
ロンドン・コネクション | |
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The London Connection | |
監督 | ロバート・クローズ |
脚本 |
ゲイル・モーガン・ヒックマン デビッド・E・ボストン マーサ・クーリッジ |
製作 |
ゴッドフリー・A・ゴダー ジャン・ウィリアムズ |
製作総指揮 | ロナルド・W・ミラー |
出演者 |
ジェフリー・バイロン ラリー・セダー ロイ・キニア |
音楽 | ジョン・キャメロン |
撮影 | ゴッドフリー・A・ゴダー |
製作会社 | ウォルト・ディズニー・プロダクション |
公開 |
1979年3月18日※テレビ放映 1979年12月21日 1980年12月20日 |
上映時間 | 100分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
ストーリー
[編集]アメリカ政府の若手エージェント、ルーサー・スターリングは、ある任務を完了したあとヨーロッパへと休暇旅行に出かけた。
ヒースロー空港に迎えに来た親友ロジャーの運転でロンドン市街を走っていると、たまたま東欧から亡命したブチンスキー博士を護送する英国シークレットサービスの後ろになった。すると機関銃で武装した男たちが現れ博士を連れ去った。ルーサーは博士を助けようとしたが、その騒動の隙に博士はルーサーの上着のポケットに指輪を滑り込ませた。
誘拐事件を警察に報告するが作り話だろうと取り合ってくれない。するとルーサーはポケットの中に見慣れない金色の指輪を見つけた。ルーサーとロジャーは指輪に刻まれた文字を手掛かりに博士の行方を探す。博士は革新的な核融合エネルギー理論を発明した人物で、悪の秘密結社オメガがその技術を狙っていたのだった。
製作概要
[編集]ウォルト・ディズニー・プロダクションのロナルド・W・ミラーCEOは、映画事業を多方面に拡大するためのアイデアを模索しており、その中にジェームズ・ボンドシリーズの若者版とも言えるスパイアクションシリーズがあった。ミラーが携わった作品には「ブラックホール」「トロン」「ネバー・クライ・ウルフ」「オズ」「ビアンカの大冒険」「きつねと猟犬」「ロジャー・ラビット」[注釈 1]など、それまでの伝統的なディズニー作品とは毛色の違った作風が多かった[1]。本作はボンドシリーズのような過激な暴力描写や性的描写を一切排除し、かと言って子供向けではないファミリー向けの娯楽アクション映画として製作された。
撮影はイギリスのパインウッド・スタジオとロンドン市街で行われ、イギリスのベテラン俳優が多数ゲスト出演した。
主人公ルーサーは、T字カミソリ型のダーツ発射装置、ワイヤーを射出し巻き取るベルトのバックル、ヘアブラシ型望遠鏡、腕時計型拡大鏡など、巧妙だがコミカルなスパイ道具を携帯している。これらを使用するとき友人に「おじさん(アンクル)がくれたんだ」と説明するが、アンクルはアンクル・サム(母国のアメリカ)を指すと同時に、1960年代にNBCが放送した「0011ナポレオン・ソロ」 ”The Man from U.N.C.L.E. “へのオマージュにもなっている。
公開
[編集]初公開は劇場にはならず「オメガ・コネクション」というタイトルで1979年3月18日にアメリカのNBC系でテレビ放映された[2]。イギリスや日本では1979年12月に劇場公開され、同じ時期にアメリカで「おしゃれキャット」の併映で再び公開した[3]。日本での上映は「ブラックホール」の併映で地方の劇場のみだった[4]。
映画のラスト、空港でアンドレ・マランヌが演じるフランス人に話しかけられ次の事件に繋がるような会話で終わる。続編の「パリ・コネクション」「ローマ・コネクション」の計画があったのだが、本作だけで終了となった。
キャスティング
[編集]役名 | 俳優 | 役柄 |
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ルーサー・スターリング | ジェフリー・バイロン | アメリカ人エージェント |
ロジャー・パイク | ラリー・セダー | ルーサーの親友 |
アーサー・ミントン | ナイジェル・ダヴェンポート | オメガの首領 |
オスカー・ビドリー | ロイ・キニア | シークレットサービス |
ブチンスキー教授 | デビッド・コソフ | 亡命した博士 |
リディア・ポッター | モナ・ウォッシュボーン | ロジャーの祖母 |
マクガフィン | フランク・ウィンザー | スコットランドヤードの刑事 |
ヴォーグ | リー・モンタギュー | ミントンの側近 |
ゴッツ | ダドリー・サットン | ヴォーグの部下 |
ベントン・シモンズ | ウォルター・ゴテル | ビドリーの上官 |
デュバリエ | アンドレ・マランヌ | フランス人エージェント |
将軍 | ドン・フェローズ | ルーサーの上官 |
大佐 | ブルース・ボア | ルーサーの上官 |
(ノンクレジット) | バート・クウォーク | 東洋系のオメガのメンバー |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 「ロジャー・ラビット」は、ロナルド・W・ミラーが設立したウォルト・ディズニーの成人向けスタジオであるタッチストーン・ピクチャーズで配給された。
出典
[編集]- ^ “El Disney olvidado: The London Connection (1979) – HUGO ZAPATA” (スペイン語) (2019年7月3日). 2024年9月11日閲覧。
- ^ (英語) The London Connection (1979) - Robert Clouse | Synopsis, Movie Info, Moods, Themes and Related | AllMovie 2024年9月11日閲覧。
- ^ “The AristoCats / The London Connection, Original Vintage Film Poster| Original Poster - vintage film and movie posters”. www.originalposter.co.uk. 2024年9月11日閲覧。
- ^ allcinema『映画 ロンドン・コネクション (1979) - allcinema』 。2024年9月11日閲覧。