ロンドン条約 (1358年)

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ロンドン条約
通称・略称 第一次ロンドン条約
署名 1358年5月
署名場所 ロンドン
発効 未発効
締約国 イングランド王国とフランス王国
関連条約 停戦協定
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ロンドン条約(ロンドンじょうやく、フランス語: Traité de Londres英語: Treaty of London)は、百年戦争中の1358年5月、イングランド王国フランス王国の間で締結された条約[1]

翌年にもロンドン条約が締結されたため第一次ロンドン条約(だいいちじロンドンじょうやく、フランス語: Premier traité de Londres英語: First Treaty of London)とも。

概要[編集]

1356年、イングランド王エドワード3世の息子エドワード黒太子がイングランドの保持するガスコーニュからフランスに侵攻、ポワティエの戦いで勝利した。戦闘中、ガスコーニュ貴族のビュック領主ジャン3世・ド・グライー英語版がフランス王ジャン2世やフランス貴族を数多く捕らえた。教皇インノケンティウス6世の仲介で交渉が開始され、1357年3月13日には停戦が宣言された。エドワード黒太子はジャン2世をロンドンまで連行、そこで交渉が再開されて1358年5月にロンドン条約が締結された[1]

ジャン2世の身代金は4百万エキュに定められた[2]が、フランスが1回目の支払いを踏み倒したため、条約が発効することはなかった。しかし交渉は再開され停戦も継続、翌年にはロンドン条約が再び締結された[1]

脚注[編集]

  1. ^ a b c Patourel. Norman and Plantagenet. pp. 20-21
  2. ^ Fritze. Historical Dictionary of Late Medieval England. p. 325

参考文献[編集]

  • Le Patourel, John (1984). Jones, Michael. ed (英語). Feudal Empires:Norman and Plantagenet. London: Hambledon Continuum. ISBN 0-907628-22-2. https://books.google.com/books?id=aGlLTOOeBG0C&printsec=frontcover&dq=treaty+of+br%C3%A9tigny&source=bl&ots=gT0ExAQS42&sig=EnglcrqXyhO7etEuonGwmC8D9gQ&hl=en&sa=X&ei=HyNiUP6vOqWr0QWfvYCQAw&ved=0CFcQ6AEwCA#v=onepage&q=paris&f=false 2012年9月26日閲覧。 
  • Robison, William B; Fritze, Ronald H, eds (2002) (英語). Historical Dictionary of Late Medieval England, 1272-1485. Westport CT: Greenwood Press. ISBN 0-313-29124-1