ワレリー・アファナシエフ
ワレリー・パヴロヴィチ・ アファナシエフ | |
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1974年 | |
基本情報 | |
出生名 | Валерий Павлович Афанасьев |
生誕 | 1947年9月8日 |
出身地 |
ソビエト連邦 ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国、モスクワ |
学歴 | モスクワ音楽院 |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | ピアニスト、詩人、作家 |
担当楽器 | ピアノ |
ワレリー・パヴロヴィチ・アファナシエフ[1](ロシア語: Вале́рий Па́влович Афана́сьев, ラテン文字転写: Valery Pavlovich Afanassiev、1947年9月8日 - )はロシアのピアニスト、詩人・作家である。
概説
[編集]- 生い立ち
1947年、モスクワで生まれた[2]。モスクワ音楽院でエミール・ギレリスとヤコフ・ザークにピアノを師事した。1969年にライプツィヒ・バッハ国際コンクール、1972年にブリュッセルで行われたエリザベート王妃国際音楽コンクールにおいて優勝。
- ベルギー亡命後
1974年ベルギーのシメイ城での演奏旅行を終えた際、西側への政治亡命を決行し、ベルギー国籍を取得した。
以前はヴェルサイユに暮らしていたが現在はブリュッセルの郊外に住み、音楽活動のかたわらフランス語で詩作や小説の執筆にも取り組んでいる。リサイタルではさまざまなパフォーマンスを行うこと、とりわけ、自作の詩や哲学的なエッセイを朗読することで知られる。
近年は指揮者としての活動にも取り組んでいたが、オーケストラが言うことをきかないということで、指揮活動からは撤退した。異才、鬼才、思索するピアニストなどと呼ばれてその個性を讃えるファンもあり、きわめて遅めのテンポ設定および間の取り方、透徹した音の響かせ方、その為のペダルの使い方をすることもしばしばというイメージがあるが、実のところ、そうしたスタイルばかりではなく、表現の抽斗は多彩である。
ムソルグスキーの『展覧会の絵』のようなロシア音楽もレパートリーに入っているが、世界的にはベートーヴェンやシューベルトのソナタ、ブラームスの後期小品集などドイツ・オーストリア音楽のピアノ曲の独特な解釈で有名である。かつてはギドン・クレーメルの室内楽演奏のパートナーとしても有名だった。
著書
[編集]- 『音楽と文学の間―ドッペルゲンガーの鏡像』平野篤司・飯沼隆一・明比幸生訳、論創社、2001年
- 『乾いた沈黙―ヴァレリー・アファナシエフ詩集』尾内達也訳、論創社、2009年
- 『天空の沈黙―音楽とは何か』田村恵子訳、未知谷、2011年
- 『ピアニストのノート』大野英士訳、講談社選書メチエ、2012年
- 『妙なるテンポ』田村恵子訳、未知谷、2014年
- 『声の通信』岡部杏子訳、未知谷、2015年
- 『ピアニストは語る』青澤隆明構成、講談社現代新書、2016年
出演
[編集]- 「ハイビジョン特集」~漂泊のピアニスト・アファナシエフ「もののあはれ」を弾く~(NHK BShi)
- 亡命先のフランスで隠遁者のように暮らすアファナシエフの深遠な演奏と、日本の「もののあはれ」の美学との関係に迫るドキュメント。
- 放送日: 2008年3月18日(火)20:00~21:50 再放送: 10月30日(木)09:00~10:50 再放送2019年12月13日(金)9時00分~10時52分
- 他の出演者: 金剛永謹(能楽師)
外部リンク
[編集]脚注
[編集]- ^ vの子音を正確に反映させた「ヴァレリー・アファナシエフ」と日本語表記されることも多い。ときに「バレリー・アファナシエフ」という日本語表記も見られる。
- ^ 吉澤ヴィルヘルム『ピアニストガイド』青弓社、印刷所・製本所厚徳所、2006年2月10日、115ページ、ISBN 4-7872-7208-X