ワーカーズ・ダイジェスト
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ワーカーズ・ダイジェスト | ||
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著者 | 津村記久子 | |
発行日 |
単行本:2011年3月25日 文庫版:2014年6月25日 | |
発行元 | 集英社 | |
ジャンル | 小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 |
四六判上製本 文庫版:文庫判 | |
ページ数 |
単行本:200 文庫版:224 | |
公式サイト |
単行本:ワーカーズ・ダイジェスト 単行本 集英社 文庫版:ワーカーズ・ダイジェスト 文庫版 集英社 | |
コード |
単行本:ISBN 978-4-08-771395-4 文庫版:ISBN 978-4-08-745200-6 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『ワーカーズ・ダイジェスト』は、日本の小説家津村記久子による小説である。
『小説すばる』で2010年9月号から11月号まで連載された「ワーカーズ・ダイジェスト」の他に、 同誌の2008年4月号に掲載された「オノウエさんの不在」を収録した単行本『ワーカーズ・ダイジェスト』が、2011年3月25日に集英社より刊行される[1][2]。単行本の装幀は、名久井直子による。単行本の装画は、山城えりかによる[3]。
2011年、第28回織田作之助賞を受賞する[4]。文庫版は、2014年6月25日に集英社文庫より刊行された[5]。
あらすじ
[編集]- ワーカーズ・ダイジェスト
- 奈加子は、大阪にあるデザイン事務所に勤務する傍ら、副業としてライティングの仕事を受けもっている。重信は、東京でナカセガワ工務店という建設会社に勤務している。12月のある日、奈加子は、社長の代理で出向いた打ち合わせで、大阪まで出張してきた重信と出会い、話をするうちに、2人とも翌月の4日に32歳になることを知る。別れた後も、2人はふとした折にお互いのことを思い出す。
- オノウエさんの不在
- 土木・建築関係の会社に勤務しているサカマキは、かつて先輩のオノウエから仕事を教えてもらったこともあり、オノウエのキャリアを模範としているようなところがあった。しかし、サカマキはある日、オノウエが会社でのけ者にされているらしいという噂を耳にする。
主な登場人物
[編集]- ワーカーズ・ダイジェスト
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- 佐藤奈加子
- デザイン事務所の社員。
- 佐藤重信
- 建設会社の社員。
- オノウエさんの不在
-
- サカマキ
- 土木・建築関係の会社の社員。
- オノウエ
- 土木・建築関係の会社の社員。
書評
[編集]作家の稲葉真弓は、「湿っぽさのない文章に2人の生き方が表現されている」[6]と評価している。文芸評論家の田中和生は、「日常の小さな喜びが丁寧に描かれている」[6]と評価している。小説家の西加奈子は、「私は、津村作品の魅力は『おもろい、かっこいい、シャイ』の三つが柱で、その土台にあるのが『優しさ』だと思っています。この『ワーカーズ…』も、まさにその三本柱の魅力が発揮されている作品だと思う」[7]と評価している。
大谷大学のウェブページには、「働く男女の葛藤を積み重ねるように丁寧に描き出し、その中に現代の社会背景を浮かび上がらせている」「津村さんはこれまで働く女性の視点で書き続けてきたが、今回の男性の主人公は新たな挑戦。男女の視点がそろったことで、今の日本社会の側面をあぶり出した」[8]との評価が掲載されている。
脚注
[編集]- ^ ワーカーズ・ダイジェスト』 2011.
- ^ “ワーカーズ・ダイジェスト 単行本”. 集英社. 2019年5月12日閲覧。
- ^ 『ワーカーズ・ダイジェスト』 2011.
- ^ “これまでの織田作之助賞受賞作一覧”. 大阪文学振興会. 2019年5月12日閲覧。
- ^ “ワーカーズ・ダイジェスト 文庫版”. 集英社. 2019年5月12日閲覧。
- ^ a b “織田作之助賞に津村さん 働く30代男女の現実描く”. 大阪日日新聞 (2011年12月13日). 2012年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月12日閲覧。
- ^ “ワーカーズ・ダイジェスト 津村記久子×西 加奈子 対談”. 集英社. 2019年5月12日閲覧。
- ^ “本学卒業生・津村記久子さんが第28回織田作之助賞を受賞!”. 大谷大学 (2011年12月13日). 2019年5月12日閲覧。
参考文献
[編集]- 津村記久子『ワーカーズ・ダイジェスト』集英社、2011年3月。ISBN 978-4-08-771395-4。