コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ンドレ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ンドレ
種類 シチュー
発祥地 カメルーンの旗 カメルーン
地域 ドゥアラ
関連食文化 アフリカ料理
提供時温度 常温
主な材料
テンプレートを表示

ンドレフランス語: ndolè)は、カメルーン国民食[1]。葉を緑色のまま食べるだけでなく、ある程度乾燥させた野菜を落花生や魚などと一緒に盛り付ける。

概要

[編集]

ンドレは西アフリカ原産のビターリーフとも呼ばれる苦い葉物野菜の名称でもある(ベルノニア扁桃体英語版参照)[2][3]。葉物野菜としてのンドレは古来より、マラリア頭痛に効果があるとされてきた。

そのンドレと牛肉エビザリガニ、燻製の魚、ピーナッツなどを香辛料と共に炒めて煮込んだ料理である[2][3]。伝統的にはプランテンが添えられる[2]

かつては宮廷料理として扱われた[4]。カメルーンの沿岸では、ンドレ・ミオンドと言われている[5]。カメルーンにおけるンドレの生産量は数万トンと推定されている。葉の量と傷みやすさに代表される輸送の問題のため、この作物はドゥアラなどで作られている。生産の一部はナイジェリアにも供給され、4~5トンは乾燥または冷凍で世界全体にも輸出される。

ンドレは葉の色と食感からほうれん草と比較されることがあるが、調理方法は異なる。緑の葉を岩塩を加えた水で2~3回煮て苦味を飛ばす。そこへピーナッツバターと砕いたスパイスのペーストをベースにした調理済みの調製物に、細かく切った調理済みの肉、燻製魚、生又は燻製したエビを加える。その後揚げたプランテン又はキャッサバを盛り付けて、完成する。富裕層やカメルーンに在住する少数のヨーロッパ人はキャッサバなどではなく、米を料理に入れている。

ンドレはパリで働くカメルーン出身の料理人がアフリカの美食の一部として、ンドレの普及活動を行なっている[6]

画像

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ 北井寛人「主食は甘くないバナナ!? カメルーンとオンライン、協力隊高須さんと交流 浜松・上島小で学習会」『静岡新聞』2023年1月28日。2023年8月18日閲覧。
  2. ^ a b c 青木ゆり子「ンドレ」『世界の郷土料理事典: 全世界各国・300地域料理の作り方を通して知る歴史、文化、宗教の食規定』誠文堂新光社、2020年、206頁。ISBN 978-4416620175 
  3. ^ a b 『W12 世界のカレー図鑑: 101の国と地域のカレー&スパイス料理を食の雑学とともに解説』地球の歩き方、2022年、147頁。ISBN 978-4059198765 
  4. ^ [Série Le ndolé, l’emblématique plat royal camerounais (4/5) – Jeune Afrique]” (フランス語). JeuneAfrique.com (2020年12月31日). 2023年8月17日閲覧。
  5. ^ le Ndolé-Miondo, le plat qui envoûte les esprits”. 2023年8月17日閲覧。
  6. ^ Christian Abégan, recette de n'dolé sur le site de France Inter 15 mars 2017