ヴィラ・クゥクゥ

ヴィラ・クウクウ(VILLA COUCOU、近藤邸）は、1952年にル・コルビュジエのアトリエから帰国した建築家吉阪隆正の代表作と位置付けられている。竣工は、1957年、所在地は東京都渋谷区である。

概要

施主の近藤等は、フランス文学研究者で早稲田大学名誉教授、山岳関係の著作が多数あり、世界の山々を登りフランス政府からレジオン・ドヌール勲章を受章、シャモニー名誉市民、日本山岳会名誉会員としても知られている。吉阪は、早稲田の山岳部時代の仲間で友人のために設計した。VILLA COUCOUは、近藤夫人のニックネーム「COUCOU」(カッコウ)から名付けられた。

住宅の継承

夫妻の没後、この住宅は解体も検討されたが、2016年女優の鈴木京香がこの住宅を受け継ぎ、新素材研究所の杉本博司と榊田倫之と協働してリニューアルし、その内部を公開した。この住宅は、建設当時は施主の意向により内部が公開されることはなかった。

受賞

鈴木京香は、取り壊しの危機にあった吉阪隆正とU研究室設計の住宅「ヴィラ・クゥクゥ（旧近藤邸）」（東京・渋谷区）を個人で購入。その保存再生と一般公開を視野に入れた改修を行ったことを評価して、2023年日本建築学会から、日本建築学会文化賞を授与された。

外部リンク

• VILLA COUCOU - TOTO通信(建築家・作品データベース)
• “思い出の建物”消えていいですか？問われるニッポンの建築文化(クローズアップ現代、2023年5月10日放送) - NHK