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三遊亭あら馬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
三遊亭さんゆうてい あら
三遊亭(さんゆうてい) あら馬(ま)
本名 桐野きりの 亜希子あきこ
(旧姓:竹之内たけのうち
別名 薩摩亭さつまてい
生年月日 (1977-05-14) 1977年5月14日(47歳)
出身地 日本の旗 日本鹿児島県
師匠 三遊亭とん馬
名跡 1. 三遊亭あら馬
(2017年 - )
出囃子 ケ・セラセラ
活動期間 2017年 -
活動内容 落語家
配偶者 あり
所属 落語芸術協会
公式サイト 三遊亭あら馬

三遊亭 あら馬(さんゆうてい あらま、1977年5月14日 - )は、日本落語家落語芸術協会所属の二ツ目。元タレント、元俳優、元フリーアナウンサー[1]。本名および旧芸名は桐野 亜希子(きりの あきこ)。鹿児島県出身。

経歴

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鹿児島市天保山町出身。生まれながら先天性胆道閉鎖症を患っており、鹿児島大学病院で胆嚢除去空腸バイパス手術を受けている。その後もしばしば胆管炎を発症し、療養を繰り返している[2]。当時この先天性胆道閉鎖症を抱えて生きた人の最高年齢が18歳だったことから「18歳で死ぬよ」と宣告されたという[3]

高校生時代からアナウンサーを目指して地元・鹿児島のアナウンサーの学校に通う。東京の大学への進学志望だったが、親から大学までは鹿児島にいてくれと説得されたことで[3]鹿児島県立武岡台高等学校を経て、鹿児島大学工学部応用化学工学科を卒業[4]。ミス鹿児島コンテストに出場しファイナリストまで進出する[3]。大学卒業後は東京キー局のアナウンサー志望だったが、試験はフジテレビ日本テレビテレビ朝日とも全部落選[3]。それでもアナウンサーの夢を捨てきれず、周りには東京で就職が決まったと伝えて上京、大学卒業直後の4月に日本テレビ系のアナウンサー事務所に入り、同時に同年の5月にはコンサル会社に就職。就職した会社ではイベントの司会などを務めていたが1年もしないうちに退社、フリーアナウンサーや俳優として活動しながら[3]「薩摩亭亜ら馬」などの名前で落語を演じる。

2004年劇団スーパーエキセントリックシアター研究生となる[5]

2005年に結婚後芸能活動をいったん引退。夫の転勤についてゆき浜松名古屋と転居[3]、二児の母となる。

父親の遺産で東京に家を建て[6][7]、夫を名古屋に置いて子供を連れて上京。人前で話したい気持ちがまだ心の中でくすぶっていたという2011年ごろ、かつて居たアナウンサー事務所に顔を出したところ、そこで落語教室が開かれていたのを見て、最初は軽い気持ちで興味を持ち始める。その後子どもを託児所に預けて落語教室に通う[8]。落語はあくまで天狗連としての活動だったが、落語を演じるお母さんとして人気者になり、アナウンサーよりも話す内容に自由度が高い落語に魅力を感じるようになる[7]

2012年、35歳の時に胆管細胞癌の疑いがあると医師から言われ、再び療養生活に入る。開腹手術の結果、癌ではなかったが、「いつかまた死と向き合うときが来るだろう」と強く感じるようになる[8]

2015年ごろから俳優活動も再開しつつ[5]PTA会長も務める[9][10]

2017年1月、39歳の時[11]にアマチュア時代の落語講師だった三遊亭とん馬に入門し、正式に落語家の道へ。39歳での入門は当時落語芸術協会では最高齢だった[12]。天狗連時代の高座名をほぼそのまま流用し「三遊亭あら馬」と名付けられる。初高座は同年5月23日に新宿末廣亭で「雑俳」を演じる[5]

2019年、杉並区立PTA連合協議会会長を務める。

2021年2月に黄疸値が下がらず、肝移植をしなければ余命半年の宣告を受け、一時は「もう天寿を全うする」と決心して、治療を中断している[2]。弟の肝臓の25%を移植して手術を受ける[13]

5月21日より、二ツ目に昇進[14]

10月11日東京大学医学部附属病院で弟から25%の肝臓の提供を受ける形で生体肝移植手術を受ける。約1か月後に退院し、療養の後高座に復帰している[2][15]

人物

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出演作品

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三遊亭あら馬として

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テレビ

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読者モデル

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  • GLOW(宝島社)「かがやき隊」メンバー(2023年1月~)[19]

本名での活動

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女子大生タレント(鹿児島)

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  • 鹿児島テレビ(KTS)ナマイキVOICE出演
  • 鹿児島讀賣テレビ(KYT)「五つ星宣言」パーソナリティ
  • フレンズFMパーソナリティ
  • 月刊鹿児島タウン情報誌読者モデル
  • ミス鹿児島ファイナリスト

フリーアナウンサー

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俳優

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  • 2002年テレビ朝日「火曜サスペンス劇場」OL役
  • 2003年CM「CS日テレ」OL役
  • 2004年劇団スーパーエキセントリックシアター研究生公演「恋の骨折り損」出演
  • 社会人落語家「麹家亜ら馬」「抱きしめ亭亜ら馬」「薩摩亭亜ら馬」として全国で公演。
  • 2013年劇団ふぁんハウス「ありがとう、お父さん」
  • 2014年劇団ふぁんハウス「真夏の夜空へ」
  • 2015年ごった煮〜ず「ままま幕の内デイ」
  • 2015年千年マチコ「喫茶去編」

脚注

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出典

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  1. ^ ""落語界の高嶋ちさ子"三遊亭あら馬が難病、結婚、セクハラ、艶噺を語る「私、落語家にしては綺麗なんで(笑)」". 週刊実話WEB. 日本ジャーナル出版. 7 September 2024. 2024年9月7日閲覧
  2. ^ a b c 闘病記 - 三遊亭あら馬オフィシャルサイト
  3. ^ a b c d e f g 「18歳で死ぬよ」誕生とともに余命宣告から始まった人生 落語家・三遊亭あら馬「あなたの保険証がほしい」でプロポーズし”. CHANTO WEB. 主婦と生活社 (2024年10月16日). 2024年10月24日閲覧。
  4. ^ 360日寄席に出る 三遊亭あら馬さん(海童が行くレポート・MBC南日本放送)”. 2018年4月24日閲覧。
  5. ^ a b c 経歴・プロフィール - 三遊亭あら馬オフィシャルサイト
  6. ^ 週刊現代編集部 (2024年4月17日). “「余命半年の宣告を受けた」元女子アナ&女優を経て…39歳で落語界に入門した「ママさん落語家」の壮絶人生”. 講談社. 2024年4月18日閲覧。
  7. ^ a b 山田優子 (2024年10月16日). “「死を覚悟した手術も経て」夫を残し子連れ上京、落語の道を目指すも 三遊亭あら馬「弟子入り断られ」”. CHANTO WEB. 主婦と生活社. 2024年10月17日閲覧。
  8. ^ a b 「死を覚悟した手術も経て」夫を残し子連れ上京、落語の道を目指すも 三遊亭あら馬「弟子入り断られ」”. CHANTO WEB. 主婦と生活社 (2024年10月16日). 2024年10月24日閲覧。
  9. ^ 石本真樹; 撮影:土居麻紀子 (2021年9月21日). “2児の母・PTA会長 39歳で悲願の落語家の道へ 三遊亭あら馬”. コクリコ. 講談社. 2021年10月4日閲覧。
  10. ^ 室岡ヨシミコ『アマチュア落語に挑戦する本! アマチュア落語家インタビュー①「ママさん落語家、PTA会長になって大活躍!」』言視舎、2016年6月30日、51-54頁。ISBN 9784865650549 
  11. ^ あら馬が所属する落語芸術協会が、弟子入りの年齢制限を35歳までとしたのは2018年1月より。
  12. ^ 「PTA会長歴任で培ったスキルを活かして」二児のママで入門を果たした落語家・三遊亭あら馬「下っ端は喋るな」10代の先輩に頭を下げて”. CHANTO WEB. 主婦と生活社 (2024年10月16日). 2024年10月24日閲覧。
  13. ^ 「二つ目昇進の直前に2回目の余命宣告」三遊亭あら馬 人生を一度は諦めたものの肝臓移植を決意 提供した弟は「いいよ、娘の運動会があるけどね(笑)」”. CHANTO WEB. 主婦と生活社 (2024年10月16日). 2024年10月24日閲覧。
  14. ^ 二ツ目昇進 三遊亭あら馬”. 落語芸術協会 (2021年5月21日). 2022年10月10日閲覧。
  15. ^ “39歳で落語の世界へ、二つ目昇進前に余命宣告…女性落語家・三遊亭あら馬さん 肝臓移植乗り越え高座に立つ 「もらった人生、無駄にできない」”. 南日本新聞. (2022年4月25日). オリジナルの2022年4月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220425155038/https://373news.com/_news/storyid/155202/ 2024年1月20日閲覧。 
  16. ^ 三遊亭あら馬(@3uty_arama) (2021年5月24日). “二ツ目三日目は日曜なので、娘達に強引に母の勇姿を観て貰いました。”. twitter. 2021年5月25日閲覧。
  17. ^ 三遊亭あら馬(@3uty_arama) (2024年5月10日). “落語家はいろんな仕事がございます”. X. 2024年5月11日閲覧。 “祖父、父が税理士で私も簿記を取らされたと伝えたら来た仕事。”
  18. ^ 「Cafe&ギャラリーバンブー」の竹之内みどりさんは鹿児島初の女性落語家の母”. かごじょプレス. 鹿児島もぜプレス. (2020年9月6日). 2023年8月5日閲覧。
  19. ^ GLOW読者チーム「かがやき隊」始動!”. TJAD 宝島社広告局 お役立ち情報サイト. 宝島社. 2023年1月11日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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