上川大雪酒造
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒078-1761 北海道上川郡上川町旭町25番地1 |
設立 |
2017年5月 (1955年12月創業) |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 3190001015777 |
事業内容 | 清酒の製造 |
代表者 |
|
資本金 | 8010万円 |
主要株主 | 緑丘工房株式会社 |
関係する人物 | 取締役会長 島崎憲明 |
外部リンク | https://kamikawa-taisetsu.co.jp/ |
上川大雪酒造株式会社(かみかわたいせつしゅぞう)は、北海道上川郡上川町旭町に本社をおく日本酒の酒造会社[1]。本社のほか、帯広市、函館市にも蔵を構え、それぞれ別銘柄で日本酒を製造している[1]。
沿革
[編集]1955年12月、三重県[1]四日市市で「ナカムラ」として創業[2]。
経営難から休眠状態になっていたところ[3]、三國プランニング副社長の塚原敏夫らの働きかけによって北海道へ移転し、新たに事業を興す計画が持ち上がり、2016年8月に塚原が社長となり、三國プランニングがレストラン兼ホテルを経営していた北海道上川町への移転に取り組んだ[2]。
2016年11月に「上川大雪酒造」への商号変更と本社および酒蔵の移転をおこない[1]、12月には酒類製造場移転許可申請書を国税当局に提出したが、国税庁の管轄区域をまたいでの移転申請は前例がないものであった[2]。
2017年5月、酒造免許の移転許可を受け[4]、上川大雪酒造株式会社[1]「緑丘蔵」(りょっきゅうぐら)としての酒造を開始した[5]。この間、資金調達にクラウドファンディングを活用したことも注目された[5]。新十津川町の金滴酒造の杜氏であった川端慎治が杜氏に就任した[6]。塚原社長及び出資者となった日立トリプルウィンの親会社・日立キャピタルの三浦和哉会長は小樽商科大学出身、川端杜氏及び日立キャピタルの川部誠治社長は小樽潮陵高校出身と小樽市に縁のある人脈で構成されており[6]、蔵の名前の「緑丘」とは小樽商科大学の異称である[7]。
2019年1月には、「緑丘蔵」に隣接した直営店を開設した[8]。
この間、2018年7月には、帯広畜産大学と協力して、同大学内に新たな醸造所を構え「観光蔵」を設けることで合意し、新会社「十勝緑丘」を設立して事業化に取り組んだ[9]。大学構内の施設として前例のない酒蔵となったこの施設は「碧雲蔵(へきうんぐら)」と名付けられ、2020年5月に完成し[10]、11月には最初の新酒「純米 十勝 初しぼり」が十勝地方限定で発売された[11]。
また、2020年8月には、函館市に新会社「函館五稜乃蔵」を開業する計画が発表された[12]。 2021年12月には「五稜乃蔵」での日本酒の仕込みが始まり[13]、2022年1月に、生の純米酒「五稜」が函館市内で発売された[12]。
2024年、酒蔵から始まる地方創生に取り組んだ功績により第78回北海道新聞文化賞を受賞した[14]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e “上川大雪酒造”. 上川大雪酒造. 2022年10月13日閲覧。
- ^ a b c “三重の酒蔵、北海道移転、レストランなど連携、観光資源に。”. 日本経済新聞・朝刊: p. 13. (2016年12月14日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ “上川大雪酒造社長塚原敏夫さん――三重の休眠酒蔵、上川町に移転、自然に魅せられ、異例の計画(挑む)。”. 日本経済新聞・地方経済面 北海道: p. 1. (2017年1月7日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ “三重の休眠会社買収、道内に移転、酒造り、上川大雪酒造に免許許可。”. 日本経済新聞・地方経済面 北海道: p. 1. (2017年5月19日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ a b “ネット資金調達、道内中小に提案――十勝の食関連企業で実績。”. 日本経済新聞・地方経済面 北海道: p. 1. (2017年8月26日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ a b “異例の新設移転!上川大雪酒造による北海道初の全量純米蔵がいよいよ誕生 〜川端杜氏インタビュー〜 | 日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」” (2017年1月31日). 2022年10月21日閲覧。
- ^ “小樽商科大学同窓会 仙台緑丘会 - 第66回 北海道に戦後初、商大卒業生が日本酒の酒蔵「緑丘蔵」を設立”. sites.google.com. 2022年10月21日閲覧。
- ^ “上川大雪酒造が直営店、酒蔵に隣接。”. 日本経済新聞・地方経済面 北海道: p. 1. (2019年1月23日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ “上川大雪酒造と帯広畜産大、全国初、大学内に「観光蔵」、品質向上へ連携、来夏にも発売(ご当地ファースト蔵ス)”. 日経MJ: p. 9. (2019年8月5日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ “北海道、帯広市――大学構内で日本酒造り(Welcometo)”. 日本経済新聞・朝刊: p. 27. (2020年5月25日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ “上川大雪酒造、十勝管内限定で「碧雲蔵」新酒。”. 日本経済新聞・地方経済面 北海道: p. 1. (2020年11月14日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ a b “函館五稜乃蔵社長漆崎照政さん――函館に半世紀ぶり酒蔵復活、観光でも地域貢献したい(挑む)”. 日本経済新聞・地方経済面 北海道: p. 1. (2022年3月30日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ “函館「五稜乃蔵」、日本酒初仕込み、上川大雪酒造。”. 日本経済新聞・地方経済面 北海道: p. 1. (2021年12月14日) - 日経テレコン21にて閲覧
- ^ “耕した世界 情熱に光 第78回北海道新聞文化賞決まる”. 北海道新聞デジタル. 2024年10月27日閲覧。
外部リンク
[編集]- 上川大雪酒造株式会社 - 公式サイト
- 澤原昇 (2021年2月15日). “画期的なマーケ手法 「上川大雪酒造」の地酒に客が殺到する理由”. 日経クロストレンド. 2022年10月13日閲覧。
関連項目
[編集]- 島崎憲明 - 代表取締役会長