上里・北関東集中雹害
このページ名「上里・北関東集中雹害」は暫定的なものです。(2022年6月) |
上里・北関東集中雹害とは、2022年6月2日に発生した、北関東を中心として発生した雹害(ひょうがい)である[1][2]。
被害
[編集]2022年6月2日午後、大気の状態が非常に不安定になり、埼玉県北部を中心に、群馬県高崎市などで大量の雨と雹が降った。JR高崎線では、深谷 − 岡部間で規定雨量を超えたため一時的に速度を落とし徐行運転を行った。埼玉県北部の本庄市では、特に児玉地区、今井・西富田・四方田周辺が雹以外にも突風などの被害が深刻だった。共和公民館ではほとんどのガラスが、共和小学校では、25枚のガラスが割れ、翌6月3日は臨時休校の処置をとった。ガラスの破片による怪我人が2件、他には倒木の被害も出た[3]。
埼玉県上里町では、午後7時15分災害対策本部を設置して防災行政無線で呼びかけ、窓ガラスが割れるなどの被害が出た町内513世帯(同年6月2日現在)にブルーシートの配布を行った。同町の七本木小学校では窓ガラスが40枚割れるなどの被害が出た。農作物などにも被害が出ており、農業用ハウスのシートに穴が開いて栽培中のキュウリに傷がつくなどした。
雹はテニスボールほどの大きさだったという。少なくとも、ガラスが割れる被害は、埼玉県上里町、美里町、神川町でも相次ぎ、神川町では幼稚園の渡り廊下の屋根が破損したという[4]。
埼玉県は同年6月14日、雹による農業への被害が少なくとも38億4000万円余りに上ると明らかにした[5]。このうち、小麦やスイートコーン、ねぎなどの農作物への被害が30億1400万円余り、農業用ハウスなど生産施設の被害が8億2500万円余りに上った。埼玉県は今回のひょうによる被害を県条例に基づき「特別災害」に指定し、特に被害の大きかった深谷市や春日部市など18の市と町を対象に、傷がついた農作物が病気になるのを防ぐために使用する農薬や肥料や、植え替えが発生する場合の苗の購入費用などを県と市・町で全額補助する方針を決めた。
被害が大きかった市や町では、ふるさと納税を通じて農家を支援するための寄付を呼びかけている[5][6]。
脚注
[編集]- ^ 日本放送協会. “県北部で2日ひょうの被害相次ぐ|NHK 埼玉県のニュース”. NHK NEWS WEB. 2022年6月3日閲覧。
- ^ “埼玉県や群馬県で大量の「ひょう」 夕方から雨雲が発達(ABEMA TIMES)”. Yahoo!ニュース. 2022年6月3日閲覧。
- ^ “【速報】埼玉や群馬で大量の「ひょう」強風で傘壊れる”. KHB東日本放送. 2022年6月3日閲覧。
- ^ “埼玉県竜巻注意情報 第2号=気象庁発表”. 佐賀新聞. 2022年6月3日閲覧。
- ^ a b 日本放送協会. “埼玉県「ひょう」被害 農業関係で38億円余 特別災害に指定”. NHK首都圏ナビ. 2022年6月19日閲覧。
- ^ “ふるさと納税のガバメントクラウドファンディングは「ふるさとチョイス」”. ふるさとチョイス. 2022年6月19日閲覧。