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不戦兵士・市民の会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

不戦兵士・市民の会(ふせんへいし・しみんのかい)は、1988年から2023年まで活動していた反戦に関する市民団体

概要

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1988年1月、元日本兵18人によって「不戦兵士の会」として発足。戦争の悲惨さと反戦の誓いを後世に伝えるため、会報誌「不戦」の発行や講演会「不戦大学」の実施などの活動を行ってきた[1]

活動に共感する市民らが加入し、戦後世代の会員が増加したことを機に、1999年には「不戦兵士・市民の会」に改称[2]。活動を続けてきたが、近年は約200人いた元兵士の会員がほとんど亡くなり、市民の会員も高齢化が進み大半が80歳以上となった[2]。資金難や新型コロナウイルス禍も活動の支障となった[1]

閉会が検討されたが、継続を求める声やカンパが届いたことから、2023年遠藤美幸(イギリス近代史、ビルマ戦史研究者)や太田直子(映画字幕翻訳者)ら一部の会員が「不戦兵士・市民の会」を解消した上で「不戦兵士を語り継ぐ会」を立ち上げ、活動を継承している[1][2][3]

沿革

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  • 1988年1月 - 「不戦兵士の会」設立[2]
  • 1999年1月 - 「不戦兵士・市民の会」に改称[2]
  • 2021年 - 会報「不戦」の発行を休止[1]
  • 2023年 - 不戦兵士・市民の会は活動を休止し、一部の会員が中心となって設立された「不戦兵士を語り継ぐ会」が継承[2]

支部

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  • 本部(東京支部) - 現「不戦兵士を語り継ぐ会」本部(2023年3月〜)
  • 東海支部(名古屋支部) - 現「不戦兵士を語り継ぐ会」東海支部(2021年8月〜)
  • 群馬支部 - 休止中
  • 神奈川湘南支部 - 休止中

会に関連する書籍・資料

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【★は「不戦兵士・市民の会」本部出版物、☆は会員・関係者の出版物】

  • ★ 不戦兵士の会編『不戦』第1集(不戦兵士の会)
  • 不戦兵士・市民の会監修、不戦兵士・市民の会会員著『『人を殺して死ねよとは』―元兵士たちが語り継ぐ軍隊・戦争の真実―』(初版)本の泉社(原著2011-9)。ISBN 978-4780707878 
  • 近藤一、宮城道良『最前線兵士が見た「中国戦線・沖縄戦の実相」~加害兵士にさせられた下級兵士~』(初版)学習の友社(原著2011-9)。ISBN 978-4761706753 
  • ☆ 井出亀三郎『ある『戦没者名簿』が語るもの-長野県南佐久郡戦没英霊芳名録-(本の泉社)
  • ☆ 山本七平『下級将校が見た帝国陸軍(朝日新聞社)
  • ☆ 古川成美『沖縄の最後』(河出書房 太平洋戦記シリーズ) 
  • ☆ 横田正平『玉砕しなかった兵士の手記』(草思社)
  • ☆ 中村八朗『ある陸軍予備士官の手記』(徳間書店)
  • ☆ 伊藤桂一『軍人たちの伝統』(文藝春秋)
  • ☆ 朝日新聞山形支局『聞き書き「ある憲兵の記録」』(朝日新聞社)

脚注

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外部リンク

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