コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

中央ゼミナール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

専修学校中央ゼミナール(せんしゅうがっこうちゅうおうゼミナール)は、学校法人羽場学園が経営する東京都杉並区高円寺の総合予備校。高校受験・大学受験(現役・浪人)・大学編入・大学転部・大学院受験などを指導する。1966年に各種学校として設置され、2000年専修学校として認可された[1]。略称は「中ゼミ」[2]

大学編入(人文科学系、社会科学系、理工農系、看護医療系)・大学院入試(臨床心理系大学院、人文科学社会科学自然科学、学際・複合・新領域)などが強い[2]。2024年度以降は、外国人留学生が大学や大学院に入学するための予備教育に特に力を入れている。

2024年10月1日には、大学編入個別指導コース・志望理由書コース・大学院入試個別指導コース・研究計画書指導コース・大学受験総合型選抜コースを設定し、学生募集を再開している。対面指導・オンライン指導どちらも対応可能なコースとなっている(指導講師と応相談)。無料入学相談は随時受付中。

概要

[編集]
高円寺駅前の中央ゼミ看板。校舎は高円寺南4丁目45の区画にある。

学校法人羽場学園が運営する私立の専修学校であり、専門課程(2年コース/現在は募集停止中)と一般課程(1年課程)を設置する。校舎はJR中央線総武線高円寺駅前にある。50年以上の歴史がある老舗の予備校で、大学受験のほか、大学院受験予備校、大学編入学予備校、地域密着型の学習塾としても歴史がある。日本の大学院への進学を希望する外国人留学生の受け入れにも積極的である。

キャッチコピーは、「学ぼう、進もう、飛びたとう」

校長は粕谷裕一。中央ゼミナールでは自然科学系の講師として長く勤めており、ステップアップサポート部(現在は廃止)部長を経て2024年4月校長に就任した。

同校に1968年に創設されたステップアップサポート部は、大学夜間部に進学した学生が「どうしても昼間部へ転部したい」とする強い熱意から創設され、以来大学編入大学院入試に関しては最も長い歴史を持つ受験予備校となっていた。同部が編集する編入・転部に関する書籍には、『まるわかり大学編入データブック』、『誰も教えてくれなかった大学編入』など多数の著作があるが、2023年度をもってステップアップサポート部は廃止となった。

2023年9月には、コロナウィルスの蔓延を原因とした経営不振を理由に、2024年度以降の募集を停止することを発表するが、2024年4月現在学生募集を続けている。[3]

沿革

[編集]
  • 1966年6月 - 個人経営の大学受験を目的とした私塾として創立される。
  • 長野県出身の旧日産財閥の幹部であった羽場梅子の夫が私費で、譲渡を受ける。
  • 1979年 - 羽場梅子(2004年没)が、東京都認可の学校法人羽場学園として、初代理事長に就任。
  • 2000年 - 専修学校中央ゼミナールとなる。
  • 2023年 - 中央ゼミナール高等学院を開校
  • 2024年 - 中央ゼミナール高等学院を閉校
  • 2024年 - ステップアップサポート部廃止
  • 2024年 - 10月1日よりサービス再開
  • 2024年 - 10月1日大学編入科コース、大学院入試科コース、大学受験科コースの3コースを設置

組織

[編集]
  • 大学受験科 ー
  • 大学編入科 ー
  • 大学院入試科 ー

トピック

[編集]
少人数制教育
寺子屋教育を方針に掲げる一方で、受験界で著名な講師を招聘して大教室で授業を行った時代があった。代々木ゼミナールなどの大手予備校が立川校などを設立して、東京西部に進出。さらに東進ハイスクール早稲田アカデミーなどの準大手予備校が地元の高円寺に進出すると競争が激化した。この対策として、手薄であった理系教育を注力するため、代々木ゼミナール講師を勇退した前田和貞(2004年没)を招聘した。
メディア露出
大学受験科は最盛期には学生数が3,000名を超えており、単一の校舎のみによる大学受験予備校としては、日本でも有数の在籍者数であった。当時、大晦日の『ゆく年くる年』で、大晦日徹夜特訓の様子が全国に中継された。その際のレポーターは紳助・竜介
 至る所に昭和の雰囲気が残る中央ゼミナールの校舎は、ドラマやバラエティのロケに使われることがある。
2014年10月からのテレビ朝日系ドラマ『黒服物語』の第1話のロケに使われた。ジャニーズ事務所所属のSexy Zoneの中島健人が主役をつとめ、佐々木希、柏木由紀らと共演。
クイズダービー』の予備校講師と生徒大会には、中央ゼミナール講師と学生も出演した。
テレビドラマ春になったら (テレビドラマ)のロケ地として校舎や教室が使われた際は、主演の濱田岳(川上一馬)が劇中で塾講師を演じ、その就職先として中央ゼミナールという名称がそのまま使用された。
留学生指導
大学進学や大学院進学を目指す外国人留学生にとっては、在留資格を取得可能な予備学校である。

主な著作・編纂物

[編集]
  • 中央ゼミナール編『まるわかり大学編入 データブック』オクムラ書店
  • 中央ゼミナール編『合格ナビ!臨床心理士指定大学院攻略 専門科目編』東京図書
  • 中央ゼミナール編『合格ナビ!臨床心理士指定大学院攻略 英語問題編』東京図書
  • 中央ゼミナール編『まるわかり!大学編入―はじめての大学編入』オクムラ書店
  • 中央ゼミナール編『全国主要大学編入学試験案内 2007年度版』一ツ橋書店
  • 中央ゼミナール編『心理系大学院英語問題と解答』東京図書
  • 中央ゼミナール編『社会科学系大学院英語問題と解答』東京図書
  • 中央ゼミナール編『合格!大学編入は英語で決まる』東京図書
  • 中央ゼミナール編『理学工学系大学院英語問題と解答』東京図書
  • 中央ゼミナール編『大学編入・大学院入試合格!論文の書き方』東京図書
  • 中央ゼミナール編『ナースと看護学生のための大学・大学院の歩き方』東京図書
  • 中央ゼミナール編『資格から仕事へ 看護・医療―社会人・学生のキャリアを生かせる進学』オクムラ書店
  • 中央ゼミナール編『資格から仕事へ 福祉・介護―ステップアップに向けた進学の勧め』オクムラ書店
  • 中央ゼミナール編『合格ナビ!心理系大学院・大学編入攻略』東京図書
  • 中央ゼミナール編『キャリアアップ!大学院完全攻略―変貌する大学院のおトクな活用法!』信山社
  • 中央ゼミナール編『心理学を学びたい人のための大学・大学院の歩き方』東京図書
  • 中央ゼミナール編『大学編入・転部試験問題集』東京図書
  • 中央ゼミナール編『人文科学系英語問題と解答―大学院入試問題集』東京図書
  • 中央ゼミナール編『社会科学系英語問題と解答-大学院入試問題集』東京図書
  • 江川博康『大学1・2年生のためのすぐわかる数学』東京図書
  • 江川博康『合格ナビ!数学検定1級1次 解析・確率統計』日本数学検定協会
  • 江川博康『合格ナビ!数学検定1級1次 線形代数』日本数学検定協会
  • 江川博康『弱点克服 大学生の微分方程式』東京図書
  • 江川博康『弱点克服 大学生の線形代数』東京図書
  • 江川博康『弱点克服 大学生の微積分』東京図書
  • 江川博康『弱点克服 大学生の複素関数』東京図書
  • 江川博康『入試問題に秘められた大学数学』東京図書
  • 前田和貞『大学1・2年生のためのすぐわかる演習物理』東京図書
  • 前田和貞『大学1・2年生のためのすぐわかる演習』東京図書
  • 中原仁『ライブ解説!社会科学系大学院への英語』東京図書
  • 宍戸ふじ江『だれも教えてくれなかった大学編入』東京図書
  • 赤田達也「50歳からの大学院受験マニュアル」『月刊現代』2008年4月号講談社
  • 赤田達也『「学歴ロンダリング」実践マニュアル――最短で憧れの学歴を手に入れる方法』オクムラ書店
  • 赤田達也「東大、早慶も面接だけで合格、学生集めに 四苦八苦の大学院」『週刊ダイヤモンド』2010年9月18日号ダイヤモンド社

脚注

[編集]
  1. ^ 杉並区の専修学校一覧(東京都、平成19年5月現在)
  2. ^ a b 中央ゼミナール公式サイト
  3. ^ 出典元”. 2024年8月7日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]

座標: 北緯35度42分18秒 東経139度39分02秒 / 北緯35.70497度 東経139.65069度 / 35.70497; 139.65069