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秩父市道大滝幹線17号線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中津川林道から転送)
秩父市道大滝幹線17号線(2002年11月)
道沿いの崖壁の様子

秩父市道大滝幹線17号線(ちちぶしどうおおたきかんせん17ごうせん)は、秩父多摩甲斐国立公園内の埼玉県秩父市内にある市道である。一般には、旧名称である中津川林道として知られる。川上村道192号梓山線と一体的に埼玉県-長野県境の唯一の道路を構成している。 以下、括弧内に示した数値は、起点からのおおよその距離(km)である。

概要

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終点である三国峠から西は長野県南佐久郡川上村川上村道192号梓山線(旧梓山林道)であり、埼玉県と長野県を直接結ぶ唯一の車道である[1]。埼玉県内で自動車が通行可能な道路としては最も西に位置する。また同様に、三国峠で接続している長野県側の川上村道192号梓山線は、長野県内の自動車通行可能道路として最も東に位置している。

大部分が未舗装であり、起点から大若沢中津川に合流する付近(3.3)までが舗装されている。終点付近を除き中津川と併走し、中津峡の渓谷美を楽しむことができる。鎌倉沢橋(4.9)付近では武州中津川森林鉄道廃線跡を活用して作られており、橋脚などに当時の名残がある。信濃沢橋の東方(7.9)で南へ分岐し、橋を渡ってトンネルへと進み、大山沢を遡る埼玉県有林道の大山沢林道がある。

中津川に合流する金蔵沢の沢筋(10.8)を進むと、幹周り13.4mカツラの巨木が近年、NPO法人「秩父の環境を考える会」によって確認された。地元名「金蔵沢の大カツラ」は「中津・西沢の大カツラ」と命名された。

起点方から見て中津川から右ヘアピンカーブで離れていく登坂道の「中津・西沢の大カツラ」入口から南南西へ直線で約500mの地点(14.0)に、林道では珍しく立体交差で分岐する林野庁関東森林管理局埼玉森林管理事務所管轄の国有林道奥秩父林道がある。しかし、奥秩父林道は(分岐点から約5.5kmの地点で)落石により通行不能であり復旧放棄林道となっている。

わずか10kmほどしかない埼玉・長野県境を通るため、車の通行は未舗装路のわりに多く、地元では県道に昇格すること、トンネルを造ること、全線を舗装すること、通年の通行を可能にすることなどの運動も起きてはいるが、それが実現する予定はない。

対して、自然保護団体から手付かずの自然を保護する声や、林道・未舗装路を好むドライバーたちにはまわりの林道などとともに注目の道である。

通行規制

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毎年11月25日から翌年4月30日まで(年により多少前後する)は、信濃沢橋(8.2)から三国峠(終点)までの12.1kmは冬期閉鎖となる[2]ほか、通行可能期間中も夜間(17時〜翌朝8時まで)は通行止めである。また、土砂崩れなどの災害によってたびたび通行止めとなることもある。

秩父市と川上村を結ぶ、通年24時間通行可能な道としては、国道140号雁坂トンネル)・山梨県甲府市韮崎市国道141号経由で約140kmあり、本市道経由約80kmの約1.8倍である。

平成28年台風第9号および同年台風10号による土砂災害の影響により、2016年平成28年)8月22日から、王冠キャンプ場から三国峠までの約15kmが「当分の間通行止め」であったが、2019年(令和元年)6月6日午前8時から通行規制が解除された[3]。その後、同年10月10日から令和元年東日本台風(台風19号)の接近の影響で再び「当分の間通行止め」となっている。

路線データ

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歴史

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林野庁・東京営林局・秩父営林署管轄の国有有料林道・中津川林道として1959年に着工ののち、1966年に開通した。1982年に無料開放。

出典

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  1. ^ 佐藤健太郎『国道者』新潮社、2015年11月25日、51頁。ISBN 978-4-10-339731-1 
  2. ^ 車道・遊歩道の情報 彩の国ふれあいの森
  3. ^ 市道大滝幹線17号線(旧中津川林道)の通行止め/秩父市(秩父市ホームページ内)

関連項目

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外部リンク

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座標: 北緯35度59分0秒 東経138度44分49.8秒 / 北緯35.98333度 東経138.747167度 / 35.98333; 138.747167